パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

激似の二人

2008-10-25 22:16:59 | Weblog


 びっくりさせてすいません。2chに出ていた市橋(左)と、いわゆる「振り込め詐欺」の出し子と言われる、ATMに振り込ませた金を引き出したと思われる人物の手配写真(右)です。

 2chには、明らかに同一人物ではないかと書かれていたけれど…確かに似ている。

 「出し子」の写真は、おそらくATMの備え付けのカメラで写されたと思われるから、市橋…かもしれない男は、ある時点である場所にいたということがわかっているはずだ。

 もちろん、人間,常に動いているから、今現在どこにいるかはわからないが、それでも、人間というのは,突拍子もないところに現れることはない。

 私に知り合いの小説家の小説に、トラブルに巻き込まれて追われている男が新宿から浅草に住まいを変える場面がある。男の恋人は、「なんで、浅草なの?」と聞く。男は答える。

 「新宿の住人にとって、浅草はもっとも縁遠い場所だからさ」

 この男も,最後は新宿に舞い戻ってくるのだが、結局はそうなる。

 もちろん、浅草に骨を埋めてしまうということもあり得るが、それは、ほとんど「いったん、死ぬこと」に等しく、そうなるとなかなか発見しづらいのだが、でも市橋の場合は、多分そうじゃない。

 彼の場合は、たとえば新宿だ,中野だといった地理的現場に結びつけられた人間ではなく、「犯罪の現場」から離れては生きられない人間にちがいない。

 …といったようなことを、「出し子」の写真を見ながら想像したのだが、しかし、警察は、この「市橋に似た出し子」と「市橋」を結びつけて捜査している様子はない。

 それどころか、自殺を示唆していると報道された。

 警察は否定したが、でも煙のないところに火は立たない。

 マスコミは,出し子の写真が市橋に極めて良く似ていることを警察に問いただしたらどうか。

 でも、きっと市橋を担当している刑事は、「似ているけど、ちがいます」って答えるのだろうな。

 まあ、たしかに厳密に言うと、「似ているということは、ちがうということ」なのだが…。(これは、高校自体の国語の教師の口癖だった)

 というわけで、そのつもりでもう一度写真を見比べてみたら…「ちがう要素」が、見つかんない。ンー。