パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

真っ黒い夢

2006-04-22 19:19:02 | Weblog
 某日、まだちゃんと就寝できていない時、どこかでパチっという音がしたかと思うと、まわりが真っ暗になってしまった。まさに「真の闇」という感じで、普通だったら、目を見開いて凝視すれば、少しは見えるはずだが、まったく見えない。手をばたばたさせ、何かを掴もうと思ったが、何も掴めない。この異常な事態に、もしかしたら、このまま「黄泉」の世界とやらへ落ちて行くのではないかという恐怖にかられ、「これは何だ、いまだかつてない暗闇だ!」と叫んだ。実際に声に出すことはしなかったと思うが、「じたばた」は少しくらいしたかも知れない。端から見たら、歌舞伎の「だんまり」みたいに見えただろう。「どうした、どうした、これはやばいぞ。どうすれば、明るい世界に戻れるのか」と、何故か、やたら芝居がかって叫びながら(内心で)、どうしようもない事態に焦りが募った。
 と、ふと目を開けたら、なんてことはない。もとの通り、薄明かりに照らされた寝床の中にいた。「暗いはずだよ、目を閉じていた♪」って感じだが、でも、多分、「夢」だったんだと思う。
 あー、怖かった。
 おそらく、「マトリックス・リローデッド」をテレビで見た晩のことだと思うのだが、何かの影響があったのだろうか。
 「マトリックス・リローデッド」自体はそんなに面白いと思わなかった。凝りに凝ったというか、東洋哲学じみた怪し気な世界観に基づくストーリーにつきあう積もりはさらさらなく、ただ、超現実的なアクションを眺めていただけで、結局、最後まで見ることもせず、「気持ち悪い」という気持ちだけ残った。中国人の鍵作りが一人、儲け役という感じ。