女の身体は、人によってみな身体のラインやボリュームが見事に違うところが面白い。それをファッションで均一にみせてしまうのである。”ファッションが均一にする!”、と書くと奇異に感じる向きもあろう。
ファッションは、アイテムがやたらと多く、その組み合わせ方も豊富にある。そうした組み合わせ方の多様性はあるが、所詮それはデザイナーと人体ボディによってつくられた形であり、組み合わされたコスチュームの理想型を目指して作られている。そうした理想型を目指している点では、私の目からは、どうしても均一に見えてしまうのである。だから時には、ファッションと身体とが喧嘩をすることもあるのだう。例えば、スリムなGパンに大きなお尻を無理無理押しこんでみたりといった具合に。
身体が第一の皮膚ならば、ファッションというコスチュームは、第二の皮膚なのである。これらが=ではないということなのである。もし、身体の個性をファッションで表現したければ、それはプレタポルテだな。
それにしても、そんなに身体が個性的に違っても描く方の頭は一つなのだからね、と自問自答しながら描いている。
そんな個性ある女の身体を数多く目の当りにしていると、デッサンの世界なのだから、所詮フォルムを借りているのにすぎないのであり、作り事と割り切って、自分の作風でまとめあげる方法もある。その方が絵的になるが、私の場合は、絵にする意図もないので、ひたすら多様な人体のお勉強である。よくもまあ、これだけ違っていることかと感心する。
さて、京都は、暑いと寒いと二つの言葉ぐらいしかないのか、と言いたくなるような寒暖の差がある。にもかかわらず、観光客は、京都へようやってきはること。今日は、格別に暑かったですよ。
A4サイズ,2011年6月8日
OLYMPUS PEN E-P3,LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm,f2.8.
ISO200,露出補正+1,f5.6,1/100,i-Finish