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糖尿病性腎症 補脾腎活血利湿法 張琪氏弁証論治1.(腎病漢方治療304報)

2014-03-24 00:15:00 | 漢方市民講座

本日と明日の2案は、糖尿病性腎症の補脾腎活血利湿法についてご紹介します。

( )内に随時私のコメントや付記を入れます。

医案に進みましょう。

患者:劉某 59歳 女性

初診年月日:2005322

主訴:全身浮腫、尿少悪心半月間

病歴

糖尿病歴15年、半月前感冒に罹り、顔面と双下肢浮腫が出現、尿少、悪心あり、ハルピン医科大学付属第二病院受診、糖尿病性腎症、腎不全と診断され、降糖薬、腎機能改善等の入院治療の後、症状はやや好転し退院となった。治療効果をさらに固めるために氏の病院の外来を受診した。

初診時所見

全身浮腫、尿少、悪心、納呆、腰酸痛、乏力あり。面色萎黄無華、精神萎縮、神清語利(意識障害は無く発語は正常の意味)、表情痛苦、咽部充血、扁桃腺腫大無し、心肺部聴診異常なし、腹部やや膨隆、腹水証あり(側腹部を指で叩くと波動が反体側に伝わる)、顔面四肢に陥没性浮腫あり。舌質暗淡、苔膩、脈沈滑。空腹時血糖10.7mmol/L192.6mg/dL)、Cre256.7μmol/L2.9mg/dL)、BUN13.5mmol/L81mg/dL)、血清総蛋白4.5/dL、アルブミン2.6/dL、グロブリン1.93/dL。尿蛋白3+、尿糖+、末梢血液RBC282万、ヘモグロビン9.8/dL

中医弁証

水腫、脾腎両虚、水湿挟熱内停

西医診断糖尿病性腎症、慢性腎不全

治法:標本兼顧、清熱活血、益気健脾補腎

方薬:

黄耆40g(益気) 党参(益気養陰)30g 熟地黄(補肝腎養血滋陰、補精益髄)30g 赤芍清熱涼血、祛瘀止痛)20g 当帰養血、活血、止痛、潤腸通便)20g 川芎活血行気、祛風止痛)15g 茯苓14g 澤瀉(泄濁清熱利水)15g 萹畜(利水通淋)20g 山梔子(清熱解毒利湿)15g 淡竹葉清心泄熱除煩止渇 利水通淋 利水滲湿薬)15g 白朮(健脾燥湿)15g 生姜15g 半夏化痰燥湿止嘔)15g 竹筎清化熱痰、除煩止嘔、泄濁)15g 白花蛇舌草(清熱解毒利湿)30g 大黄(活血通腑泄濁)7g 甘草(諸薬調和)15

水煎服用、毎日2回に分服

情志を調整し、起居を慎み、過労を避けるように言う。

二診200546

患者全身浮腫、腰以下が更に甚だしい。指で押すと陥没して戻らない、

尿少、悪心納呆、腰酸痛、乏力、舌紅苔白膩、脈沈滑緩。空腹時血糖9.9mmol/L165.6mg/dL)、尿糖+、尿蛋白2+、WBC0~1個/HP。前方加味とする。

方薬

黄耆40g 党参30g 熟地黄