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続Marilyn Monroeと漢方理論 続?INTERMISSION-

2014-08-20 00:15:00 | Marilyn Monroe マリリン モンロー

 

盆も過ぎ、18日(月)から診療を再開しました。小生は未だ、体力気力ともに充溢せず、新しい原稿を書く気分になれません。そこで、続-intermissionと称して昔のマリリンの画像から、漢方理論を思いつくままお話します。

 先ずは下の画像をご覧ください。

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Marilyn Monroe woodcut before printing & printed by Dr. Kojin

版木の地肌の色が出ていますが、基本的にblack and whiteの世界です。黒は闇夜の陰、白は陽光の陽とすれば陰陽の世界に繋がりますね。陰陽消長とか陰陽転化という中医学的な概念も感覚的に把握できそうです。一方、伝統的には、紙は木から作成されるのですから、分子構成は炭を載せた版木も刷り上がった版画もほぼ同じです。その意味では、陰陽互根とも言えるわけです。

 

 

次の画像をご覧ください。

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 Original woodcut of Marilyn Monroe before printing by Dr. Kojin

版木を湿らせて、極薄い炭を載せたところです。しっかりと炭を載せて、刷り上がったものが下の画像です。

M_3

 Marilyn Monroe woodcut print by Dr. Kojin

白い水平線が見えますが、メモリーチップの画像保存時のエラーです。老婆風から若いマリリンに変身ですね。陰陽互根とはいえ、上下いずれかからも、互いを想像できませんね。

実は表裏一体ですが、裏は想像できず、表しか見えない、つまり、コピー、複製を重ねることが可能な表に囚われるのはなぜでしょうか。私にはよくわかりません。

 

 

ところで、七情内傷という中医学用語がありますね。

次の画像をご覧ください。

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 Marilyn Monroe woodcut by Dr. Kojin

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 Marilyn Monroe in depression blue (original woodcut) by Dr. Kojin

 

 

自律神経のバランスを崩す原因(七情内傷)

現代医学では自律神経の異常は、ホルモン異常、生活習慣の問題などの他に、最大の原因としてストレスをあげています。精神的に緊張した状態が続くと、交感神経優位の状態が続き働き、バランスが崩れて、やがて自律神経失調症になってしまうと考えてもいいかもしれません。

中国漢方医学では「七情内傷」といい、の7種の情志が人体の生理活動範囲を超えた時、疾病の発生原因となると考えます。

七情発病の特徴は1.発病当初に続いて七情内傷(直接に相応する内臓に影響を与えること)がおこる。2.臓腑の気機逆乱、気血失調を起こす。3.心から始まることが多い。4.心、肝、脾の三臓の気機逆乱と気血失調が多く見られる。5.怒即気上喜即気緩思即気結悲即気消憂即気郁恐即気下驚即気乱の性質を持つ。6.持病を重くさせ、悪化の速度を早くさせる。7.精神疾患と関係する。

の以上です。たとえば精神的疲労によって最も損傷されやすい臓は心と脾です。怒りによって損傷されやすい臓は肝です。

また中医学では労逸(ろういつ)(過労と過逸)は、精神状態も含めた人体の正気に悪影響を与えるといいます。過労とは過大な精神的、肉体的、性的、出産による疲労を指します。過逸(かいつ)は不労(ふろう)ともいい、安逸をむさぼることです。過逸により気血のめぐりが悪くなる。痰湿が出やすくなり、「久臥傷気」といい気を損傷するとも言われます。

「情緒の変化により、情緒の病を治す」という古典の考え

2200年ほど前の「素問」陰陽応証大論に以下のような記載があります。

過度の喜びによる病気は恐れさせると治る

過度の悲しみによる病気は喜ばせると治る

過度の思慮による病気は怒らせると治る

過度の怒りによる病気は悲しませると治る

過度の恐れによる病気は思慮させると治る

これらの治療法での具体的な成功例は、その後の古典に多く記載されていますが、誇張的な事案もあることは確かです。そんなに簡単なものでないことは事実ですが、サイコセラピーの走りです。一方、現代では、抗精神薬依存も目立ってきました。

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 Marilyn Monroe in excessive smoking (original woodcut print) by Dr. Kojin

それにしても、マリリンのタバコを吸う姿は多く残されていますね。禁煙は勿論お勧めします。

 

 

「お勧め」で思い出しましたが、○国の○優が「私モ飲んでいまス。皆さんにモお勧めしまス」という宣伝を1日中見せつけられています。一種の「寒気」を私は感じます。

 

 

自分のみならず他人の生命にまで危険を及ぼすドラッグが蔓延する現代になりました。注意しようにも注意しきれませんから。せめて、絶対に自分から手を出さないことです。トラップ(罠)の多い現代ですから、怪しい(と感じた)人物には近づかないことです。それにしても、他人の内面まで見透かすことはできないのが一般人ですから、やたら善人ぶってすり寄ってくる人物にも要注意ですね。

 

 

ドクター康仁

2012820日(水)

 

 

 

 

 

 


Marilyn Monroeと漢方理論 ?INTERMISSION-

2014-08-16 00:15:00 | Marilyn Monroe マリリン モンロー

 

忙殺と暑さで疲労が蓄積し、新しい記事を編集する気が起きません。それで、過去の記事のMarilynを載せて中休み(盆休み)と思いつきました。

 

小生、最近は、もっぱら陰を補い、精神安定作用のある漢方薬を服用しています。

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Marilyn Monroe original woodcut by Dr. Kojin

 

陰陽論では陰陽平衡でしょう。ローラーで墨汁を乗せた版木が下です。

201209172

 

陰、極まれりです。そしてプリントアウトしたものが下です。

 

Wood-cut print of Marilyn Monroe by Dr. Kojin

201209173

 

白を陽と仮定すれば陰陽転化(陰極まれば陽と化す)です。

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20120917

 

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Marilyn Monroe original wood cut before printing by Dr. Kojin

 

陽光を感じさせますね。タバコを持つ指や腕の影から受ける印象は陽盛に佇むモンローです。

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20120921

 

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original woodcut of Marilyn Monroe by Dr.Kojin

 

版木の色合いで顔面上部がやや黄色味を帯びていますが、陰陽平衡~やや陰虚です。

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20121004

 

(追記:六味地黄丸の講座を始めたころでした。六味地黄丸は補腎陰の方剤ですから、その意味では上のモンローはやや腎陰虚ということになります。)

 

20121005

 

そして六味地黄丸加減へ話を進めました。補腎陰強化の左帰丸(さきがん)、補腎陽の八味地黄丸、右帰丸です。

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右帰丸(うきがん)の組成について述べました。

 

腎陽不振という中医概念は、 先天的な虚弱、長期の慢性病、性生活不摂生により腎が傷められ、下元虧損、命門火衰により発症するもので、主要症状は、(日焼け部分を除き)顔色が白い、足腰がだるい、インポテンツ、頭のふらつき、耳鳴り、頻尿、舌質が淡白、脈が沈弱、治療法則:温補腎陽というようなお話をしました。

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20121018

 

 

 

六味地黄丸派生学のスライドを載せました。

 

Photo

 

補腎陽のイメージでもモンローに登場してもらいました。

 

 

 

20121005_2

 

陰虚が進み、陰虚火旺になった場合もモンローのお世話になりました。

下のスライドです。知柏地黄丸の基礎方です。

 

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上のスライドは下の原プリントから作成したのでした。

 

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An original woodcut print of Marilyn Monroe by Dr. Kojin

 

 

最近、眼精疲労が強く、特に右の視力が落ちてきたようです。そこで、3年ほど前から、枸杞子(養陰 滋補肝腎 明目 潤肺)と菊花(清肝明目 肝陽上亢による頭痛や眩暈に用います)の配伍されている杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)を服用しています。

 

またまた、モンローのお世話になっています(スライド下)

 

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目が悪くなり、耳鳴、咳き込みなどの老化症状が出てきましたので、またお世話になってしまいました。(スライド下)

 

Calmness2

版木からプリントアウトしたものが下のモンローです。版木と刷り上がりは果たして、どちらが陰陽なのでしょうね。ともかく、喧噪は極度に嫌いになりつつあったころです。

 

それで、

Calmness

 Marilyn Monroe in calmness (sorry for out of pint/focus)

 

An original woodcut print of Marilyn Monroe by Dr. Kojin

歳をとると、足が冷え、下肢に浮腫みが出てくるようになりますね。そこで、八味地黄丸派生の牛膝(活血補肝腎強筋骨 引血下降 利水通淋)と車前子(清熱利水通淋)を配伍した牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)となりますが、幸いにも私はまだ服用しないでも済んでいます。またモンローの下半身(の姿)にお世話になりました。(スライド下)

M2012105busstop

 

牛車腎気丸では炮附子(辛 補火助陽 散寒止痛 回陽救逆)と、桂枝(発汗解表、温通通陽、袪風寒湿邪、温経通絡)にあらず肉桂(温裏散寒、補火助陽、引火帰源)に、牛膝、車前子(包煎)、六味地黄丸の配伍になります。つまり10味です。

 

 

 

上のスライドは下の油絵から切り取って作成しました。

 

随分、印象は違ってきますね。

 

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Oil painting of Marilyn Monroe (in BUS STOP) by Dr. Kojin

 

 

 

睡眠時間を削ってのブログの作成ですから、横になって早く休息をとらなければと思います。横たわっているマリリンをご覧ください。

 

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An original woodcut print of Marilyn Monroe ( goodbye Mr. President) by Dr. Kojin

 

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Original woodcut of Marilyn Monroe lying on bed by Dr. Kojin

 

夜の静寂とブルーが好きになってきたころでした。

 

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Original woodcut of Marilyn Monroe by Dr. Kojin

 

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Original woodcut of Marilyn Monroe by Dr. Kojin

 

やはり小生は暗く静かな方を好むようですね。

 

20130120

 

そして夜の陰は陽に転化し朝を迎えるのです。気血充溢 面色紅潤有神のデビューしたてのマリリンです。

 

束の間でしたが長くなりました。

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Original woodcut of Marilyn Monroe by Dr. Kojin

 

誰でも少しは老けるものですね。眉間の縦皺なんか素敵だと思いませんか?

 

 

 

ドクター康仁

 

2012816日(土)

 

 


慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療21報

2013-01-20 15:51:39 | Marilyn Monroe マリリン モンロー

慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療21

本稿では医案中の平薬の分析に入りたいと思います。

題して、

慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療における平薬効能です。

平薬:薬性が平なるが故に生薬の単独使用では原則A:寒熱弁証とは原則無縁となります。

ちなみに八綱弁証とは寒熱 表裏 陰陽 虚実の弁証です。

羅列すれば次のような生薬が出てきました。

炙甘草生甘草生甘草梢桔梗牛膝王不留行留行子)、茯苓藕節蒲黄琥珀粉阿膠山薬蓮子肉金桜子芡実菟絲子党参、赤小豆玉米須玉竹絲瓜絡地錦草

          

甘草(炙甘草)

もっとも馴染みの深い漢方薬です。性味は甘、平、帰経は肺脾胃心、功能は①補脾益気②潤肺止咳③緩急止痛

④緩和薬性 ⑤解毒作用のほぼ5つです。漢方処方の70%以上に配合されています。

甘草の③緩急止痛(急な痛みを止痛する効果)で有名な方剤は白芍甘草湯で其の量は甘草60120g 白芍は四分の一です。甘草の④緩和性は調和諸薬と別称されます。大棗にも同様の功能がありますが、大棗は温薬です。

炙甘草は補中効果(補気、益気)に優れ、生甘草は瀉火解毒、止咳に優れています。瀉火となればAには必ずしも当てはまりません。ある程度の清熱の意味が生じてきます。これをBとしますと、

甘草梢(しょう シャオ)は尿道痛に効果があるとされ下焦湿熱一般に効果があるとされます。こうなればBになります。

甘草の解毒作用は主とし、食中毒 薬物中毒で清熱解毒薬と配合します。生甘草を使用します。

方剤例で確認してみましょう。

四君子湯太平恵民和剤局方)補気方剤の基本です。人参10g白朮9g茯苓9g炙甘草6g炙甘草が使用されています。方剤分析は以下のようになります。

君薬-人参-甘温大補元気、健脾養胃 臣薬-白朮-苦温健脾燥湿
佐薬-茯苓-甘淡滲湿健脾 使薬-炙甘草-甘温調中(こうなるとなぜか温薬の性質のような雰囲気がありますね。

というのは、甘草は、配合する薬剤によりその効能が変化するのです。例を挙げれば、

人参、党参、黄蓍と配合すれば補肺脾に作用し、甘草の肺に対する効能は潤肺止咳化痰です。

西洋参、太子参と配合すれば補気生津に作用し、

白朮、大棗と配合すれば補中益気に作用し、

山薬、人参と配合すれば補気養陰に作用するという具合に、性質がころころとまではいかぬまでも変化するからです。

甘草の補気効能の最大の特徴は補心気の際の君薬となることです。方剤では炙甘草湯傷寒論)があります。

気陰双補剤に分類され、組成は炙甘草12g生姜9g人参6g生地黄30g桂枝9g阿膠6g麦門冬10g麻子仁


慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療19報

2013-01-14 17:34:59 | Marilyn Monroe マリリン モンロー

そろそろ、今までの医案中に出てきた生薬の分類を始めたいと思います。

先ずは涼~微寒 寒薬:(微)温熱薬:平薬=582820291410であり、パーセント表示では54.7%、26.4%、18.9%となり、涼~微寒 寒薬が多いことを確認しました。

涼~微寒 寒薬:ただ羅列すれば以下のような薬剤です。大薊、小薊は同類ですから1生薬としてカウントしました。

銀花蒲公英玄参麦門冬白茅根大小薊益母草桑白皮黄芩丹参虎杖鬼箭羽柴胡升麻生地黄山梔子竹葉滑石石葦萆薢槐花女貞子旱蓮草通草、灯心草淡竹葉連翹薄荷黄芩大黄芒硝薏苡仁白芍知母黄柏亀板車前子茜草(根)白花蛇舌草半枝蓮生石膏馬鞭草生側柏、防己、葛根、板藍根、穿山甲、?菜花(中国名 ジーツァイフア)、龍胆草竜葵枇杷葉冬瓜皮石斛川楝子、生地楡桑枝、蝉衣萹畜(へんちく)或いは萹畜草(へんちくそう)

(微)温熱薬:

黄蓍人参白朮蒼朮当帰陳皮山茱萸川芎砂仁荊芥防風人参三七白扁豆砂仁鎖陽熟地黄干姜巴戟天麻黄杏仁劉寄奴大棗白蔲仁鶏血藤冬虫夏草川断狗脊、沢蘭葉

平薬:炙甘草、生甘草、生甘草梢も1生薬としてカウントしました。

炙甘草生甘草生甘草梢桔梗牛膝王不留行留行子)、茯苓藕節蒲黄琥珀粉阿膠山薬蓮子肉金桜子芡実菟絲子党参、赤小豆玉米須玉竹絲瓜絡地錦草

慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療における涼~微寒 寒薬の功能:

キイワードは清熱解毒 散血 清熱涼血 涼血祛瘀 涼血止血 活血化瘀 養陰 生津 滋補肝腎 益腎 利水滲出 利尿などになるでしょう。

銀花蒲公英


慢性腎炎、(特にIgA腎炎)の漢方治療15報

2013-01-09 08:57:59 | Marilyn Monroe マリリン モンロー

趙紹琴氏 医案 肝経欝熱、絡脈瘀阻案

30歳男性、1993年初診。患者は1988年に急性腎炎にかかり、入院治療を受け2ヶ月で全快して退院した。退院後2週後から、血尿が生じ、再び入院していた病院で検査を受けた。尿蛋白(2+)潜血(2+)顕微鏡下で赤血球10~15個毎視野。1ヶ月間入院治療を受けたが、効果は明らかではなく、腎生検の結果、増殖型IgA腎炎と診断を受けた。尿検査では軽快と悪化を繰り返した。

肉眼的血尿も出現することもあり、入院治療を繰り返したが、徹底的な治癒にならなかったので、友人が趙氏を紹介した。

趙氏の診察によれば、心煩夢多、腰痛、尿赤、舌紅苔白、脈弦滑であり数(さく)であった。尿検査:尿蛋白2+潜血反応2+、沈渣で赤血球5~7毎視野。

趙紹琴氏中医診断

証は肝経欝熱、血分に入り、絡脈瘀阻である。清瀉肝経欝熱、涼血通絡止血により治療する。

処方:柴胡6黄芩6川楝子6荊芥10g防風g地楡10丹参10g炒槐花10g茜草10白茅根10芦根10g小薊10g大黄1g

経過

7日間服用後、睡眠は安定し、尿の色も薄くなった。尿蛋白(プラスマイナス)潜血(+)沈渣で赤血球消失。さらに7日服用した。尿蛋白は陰性となったが、ただ腰痛と潜血(プラスマイナス)が残った。

活血通絡、涼血補陰法に改めた。

処方:荊芥10g防風6g赤芍10g丹参10g茜草10g絲瓜絡10g桑枝10旱蓮草10g女貞子10g小薊10g藕節10g

白茅根20芦根20g大黄1g

20日服用したところ、腰痛は消失、尿検査は異常が無くなった。さらに、3ヶ月治療を行い、再発無く、治癒したと告げた。

(趙紹琴臨床験案精選)

評析

中医理論によれば、出血の原因は3つある。①脾不統血②血熱妄行③血瘀出血である。

本症例の心煩夢多、腰痛、尿赤、舌紅苔白、脈弦滑であり数(さく)は全て肝胆湿熱深入血分の象である。

柴胡 黄芩 川楝子などは清瀉肝胆欝熱に、生地楡 炒槐花 丹参 茜草は涼血活血清熱に、白茅根 小薊は

涼血止  血に、荊芥 防風は疏調気機とさらに止血にも働く、

大黄は涼血活血に作用し、推陳到新(古い瘀血を除去 して新しい血を生むの意味)に働く。

初診7剤服用にて症状は顕著に改善した、さらに7剤を服用して尿蛋白は陰転し、腰痛、尿潜血だけが残った、

そこで涼血育陰の法に改め、20剤を服用して、諸症は消失した。検査結果も正常化した。

3ヶ月の更なる治療をもって寛解を固める治療とした。

生薬説明 追補

絲瓜絡(しからく)(甘平 肺、胃、肝、腎)

活血化瘀薬 出典 本草綱目

ウリ科のヘチマの成熟果実を腐敗させて得られる網状繊維束

昔の日本ではその束で入浴の際に体を洗ったり、器、食材の汚れなどを洗い落としていました。

糸瓜を小川などの流水につけておくと自然に網状繊維束だけが残ります。

効能:行血通絡
気血阻滞による胸脇部の疼痛、筋肉や関節の鈍痛、乳腺炎の腫脹疼痛などに用います。
胸脇痛には栝楼皮を、筋骨痛には桑枝を、乳癰腫痛(乳腺炎による痛み)には蒲公英を、それぞれ配合します。

ドクター康仁の感想

趙紹琴氏の最初の処方柴胡6黄芩6川楝子6荊芥10g防風g地楡10丹参10g炒槐花10g茜草10白茅根10芦根