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私が診療情報提供書が嫌になった理由

2012-09-15 00:30:00 | 診療情報提供書 漢方

笹●病▼  医療連携室御中

内科 岩◎先生 御机下

▼ 英■ 殿 病状治療経過報告

●本康▼堂クリニック 院長 ●■康仁拝

経過

患者は080725に当院初診

診断  不妊症 子宮内膜症 子宮筋腫

当時はご主人と一緒に上海在住で一時帰宅されていました。

上海中医薬科大学属山岳陽病院婦人科 張寧■教授に紹介状

本年09309に上海から帰国 当院再受診

やや経期延長傾向あり。上海からの治療経過に基づき以下の処方を0310に20日分、0519に20日分処方しました。

夏枯草 桂枝 茯苓 当帰 牡蠣 人参 白朮 桑寄生 菟絲子

巴戟天 香附子 蘇木 莪朮 延胡索 白芍 丹皮 益母草

紅藤

0519には上記に加え、止血目的で茜草根を一味加えてあります。

以上です。ご不明の点がございましたら何なりとお尋ねください。

取り急ぎご返事いたします。敬具 

■本康◎堂漢方クリニック 院長  ●▽康仁

何の返事も無い。本日の漢方市民講座以上


診療情報提供書を詳細に書かなくなった理由

2012-09-14 00:30:00 | 診療情報提供書 漢方

診療情報提供書

●森▼男殿 処方内容と治療原則

   非代償性肝硬変

肝機能の保持、肝細胞破壊の防止、繊維化阻止、高アンモニア血症改善

合併腫瘍発生増大の防止 血小板減少の防止(脾機能亢進の抑制)

腹水、胸水の軽減、NK活性の最大限の増強、直接的漢方抗がん作用の応用

(以上の観点からの治療薬の変移については省略します。経時的に複雑多岐にわたるため)

   心室性(上室性)期外収縮

(これに関する漢方薬の組成変移についても省略します。経時的に複雑なので)

③肺結核症

以下に漢方治療原則の概略を述べます。目標:CRP陰性化、無排菌化、特に、肝不全を有する場合には、肝機能の保持を第一とし、静(殺)菌的抗結核治療を行い、患者の生命維持に全力を尽くす。1~4のすべての要素を吉森氏は持っています。また病期により日々変化します。漢方用語と生薬の薬理学の基礎知識の造詣が必要ですが、概略は

(1)肺陰虧損

【症状】乾咳、少痰、痰に血を帯び、胸痛、潮熱頬赤、咽乾口燥、舌は質紅、苔は薄黄少津、脈は細数である。

 【漢方的証候分析論】癆虫傷肺、陰虚肺燥、宣粛失常のため、咳をみる。虚火が津を灼し、痰が生じたために、乾咳、少痰をみる。久咳で肺絡が損傷されるために、痰に血が混じり、胸痛が現れる。津液が身体上部を滋潤することができず、咽乾口燥をみる。潮熱頬赤、舌が質紅、苔が薄黄少津、脈が細数は陰虚内熱の症候である。

 【治療法】滋陰潤肺。

【方薬】百合固金湯加減。百合、麦門冬で潤肺生津、玄参、生地黄、熟地黄で滋陰清熱、党帰、芍薬で濡潤養血、桔梗、貝母、甘草で清肺化痰止咳の効能を求める。

功労葉、百部を加え、清虚熱、殺癆虫の効能を期する。

重度肺陰虚の者に、沙参、玉竹を加え、養陰を期する。

喀血の者には、白及、阿膠、白茅根、仙鶴草を加え、止血をはかる。

胸痛ひどい者には、郁金、延胡索を加え、通絡止痛の効能を期する。

潮熱頬赤の者に、銀柴胡、地骨皮、青蒿、亀板、白薇を加え、滋陰清熱する。

(2)陰虚火旺

【症状】骨蒸潮熱、寝汗、五心煩熱、不眠多夢、煩躁不安、少痰、或は黄色粘稠な痰、反復性の多量の鮮紅色の喀血、胸脇痛、遺精、舌質は紅絳、脈は細数である。

【漢方的証候分析論】肺病及腎、肺腎陰傷、陰虚火旺のため、骨蒸潮熱、寝汗をみる。水不涵木、肝陽偏盛のため、煩躁不安をみる。心肝火炎のため、五心煩熱、不眠多夢をみる。肺燥不潤のため、多量の鮮紅色の喀血、胸脇痛をみる。痰熱内郁の場合は、黄色粘稠な痰をみる。相火偏旺、精室妄動のため、遺精をみる。舌質が紅絳、脈が細数は陰虚火旺の症候である。

 【治療法】滋陰清火

【方薬】鼈甲散加減。鼈甲、知母で滋陰清熱、当帰で養血和血、秦()柴胡で清熱除蒸、烏梅で斂陰止汗の効能を求める。

寝汗が多い者には、浮小麦、五味子、鍛龍骨、鍛牡蛎を加え、滋陰斂汗を期する。

遺精の者には、亀板、山茱萸、実、金櫻子を加え、滋腎渋精をはかる。

煩躁不眠の者に、梔子、夜交藤、棗仁、真珠母を加え、清熱安神を期する。

黄色粘稠な痰の者に、桑白皮、馬兜鈴、瓜?仁、黄、蛤粉を加え、清熱化痰を期する。

出血の者に、十灰散を加え、涼血止血を期する。

 (3)気陰両虚

【症状】咳嗽、喀血、潮熱頬赤、自汗、寝汗、顔色が晄白、神疲、気が短く、声が低い、倦怠無力、食欲不振、舌質は光紅、苔は薄或は剥絡が見られ、脈は細無力である。

【漢方的証候分析論】肺陰不足、陰虚内熱、血絡損傷のため、咳嗽、喀血、潮熱頬赤、寝汗をみる。子病及母、脾気虚弱のため、気が短く、声が低く、顔色が晄白、神疲、倦怠無力、食欲不振をみる。舌質が光紅、苔が薄或は剥絡し、脈が細無力は気陰両虚の症候である。

 【治療法】益気養陰

【方薬】月華丸加減。天門冬、麦門冬、天門冬、生地黄、熟地黄で滋陰潤肺、白部、獺肝、川貝母で潤肺止咳、殺虫、阿膠、田三七で止血和営、茯苓、山薬で健脾補気の効能を求める。

気短、無力の者に、人参、蓮心を加え、健脾補気を期する。

自汗の者には、黄耆を加え、固表止汗を期する。

食欲不振、軟便の者に、白扁豆、苡仁、砂仁、陳皮を加え、健脾止潟をはかる。

(4)陰陽両虚

【症状】咳、喀血、労熱骨蒸、寝汗、遺精、声嗄れ、極度の痩せ、寒がり悪風、自汗、喘息、息切れ、顔面浮腫、飲食量少、大便溏薄、舌質は光紅、少津、或は舌体が淡胖、歯痕を認め、脈は微細である。

【漢方的証候分析論】肺癆日久、陰傷及陽、陰陽両虚、肺、脾、腎三臓が損傷され、咳、喀血で肺陰が損耗、声道失潤のため、声嗄れをみる。肺気耗散、肺不主気、衛陽不固のため、寒がり悪風、自汗、喘息、息切れをみる。骨蒸日久、寝汗傷津、或は失精で精血空虚のため、極度の痩せをみる。子病及母、脾陽不振のため、飲食量少、大便溏薄、顔面浮腫、筋肉削弱が生じる。舌質が紅、乾燥は陰が枯れた症候であり、舌体が淡胖、歯痕は陽虚の症候であり、脈が微細は陰陽倶虧の症候である。

【治療法】填補精血、温補脾腎

【方薬】保真湯加減。黄耆、党参、茯苓、白朮、甘草、陳皮で補陽益気、調理脾胃、麦門冬、天門冬、生地黄、熟地黄、当帰、白芍薬、五味子で育陰養栄、填補精血、柴胡、地骨皮、黄柏、地母、蓮心で滋陰清熱の効能を求める。

重度の精血虧損の者には、紫河草、亀板膠、鹿角膠、冬虫夏草、或は、白鳳膏、補髄丹を加え、先天の精を培益することに努める。

四肢が冷え、脈が沈遅の者には、黄柏、地母、蓮心を取除き、肉桂を加え、温腎補陽を期する。

五更泄潟の者には、肉豆、呉茱萸で温補脾腎、固腸止潟を期する。

現行治療内容

   煎じ薬

治療対象は①③同時進行

人参 黄蓍 黄精 白朮 白芍 山薬 生甘草 猪苓 茯苓 女貞子 亀板 

土鼈甲 麦冬 生地黄 百部 桑白皮 知母 黄柏 黄芩 根 黄連 

梔子 龍胆草 玄参 丹参 牡丹皮 金銀花 連翹 蒲公英根 虎状根 霊芝

拳参 山帰来 魚腥草 敗醤草根 蛇舌草 半枝蓮 青蒿 茵陳蒿 仙鶴

(薬用量:一日量 煎じ方法については省略)

   散剤

治療対象は③>①(同時進行)

四川省貝母 他 清熱解毒、鎮咳痰 養肺陰剤の合散剤

   粉剤 主として①に対し

人参末 田七人参末 蛇胆 郁金末

   眠前服用薬:酸棗仁 延胡索

   抗不整脈 抗心悸薬:復方丹参麝香保心丸加減

何の返事も無い。本日の漢方市民講座以上