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花粉症の漢方治療

2009-03-12 23:57:26 | ブログ

面倒なアレルギー理論などは無用の長物。とにかく一服飲んだら効果は24時間に及ぶ。気分は爽快。鼻水、鼻閉、目のかゆみ、喉の痛み、頭痛までも消失する。西洋薬など馬鹿らしくなって飲む気が起こらない。

2009年の春先に、私は猛烈な花粉症症状に襲われた。私はもともとは、アレルギー体質ではない。ところが、今年は、東京で研修医をしている長女、岩手の歯科大の学生の長男、高校卒業して今春東京の大学に進学が決まった末の娘の3人は元来、アトピーがあったり、花粉症に苦しんできた。ひどい場合には、家の中では、頭からトイレットペーパーの芯に紐を通して首にぶらさげて、しょっちゅう鼻をかんでいた始末である。

朝起きてみると、車が泥水をぶっかけられたようになっている。黄砂である。鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、喉の痛み、頭痛、発熱まで起こす。風邪だろうと最初は思って、風邪薬を飲んだが、一向に効かない。

息子は副鼻腔炎まで起こし、耳鼻科で薬をもらってきた。抗生物質2週間分、消炎酵素剤、鎮痛剤、ステロイド鼻腔内噴霧剤、ステロイド点眼剤、抗アレルギー剤と多種にわたる薬剤をもらっていた。春休みで神戸に帰ってきたので、症状を聞いたら、とにかく眠いということ、においがわからない、頭痛が取れない、、、、つまり

一向によくなっていないのである。

以前に西洋医学オンリーだった私の時代(子供はまだ小さかった。)には、アトピーにはステロイド軟こう、抗アレルギー剤、保湿軟膏、花粉症には、息子が岩手でもらったと同じような処方を、自分の子供に対して行ってきた。家族には、「その場しのぎの程度の低い治療法」と説明してきた。

しかし、今回は当の私自身が猛烈なアレルギー プラス 感染症状に襲われたのである。漢方医を標榜している現在、医師としての意地、親の尊厳の維持のためにも一工夫を迫られたわけである。

中国では五感科という診療分野がある。五感とは聴覚、味覚、触覚、温覚、痛覚を指すが、日本での耳鼻咽喉科、眼科、口腔科、ペインクリニックの一部と考えればよい。私は「この時の花粉症、蓄膿症の為の秘方」ともいうべき漢方薬の組み合わせを、中国留学時代に「盗み取り」してきたのである。   以下に示す。

不食草(がふしょくそう石胡せきこずいの全草)、辛夷 子、川芎、白芷、葛根、

麻黄 肉桂 杏仁 厚朴 貝母 蘇葉 敗醤草 魚腥草 甘草 症状によって金銀花を加味。

以上が組成である。煎じ方や分量は企業秘密である。

私の猛烈な花粉症症状は、煎じ役を一服するだけで、見事に改善した。息子にも、娘たちにも処方したが、もう西洋薬は不要だと口をそろえた。息子の副鼻腔炎も完治した。頭部CTにて完全に蓄膿状態が消失し、副鼻腔粘膜の肥厚も無い。

要は、ゴタクを並べる西洋医学より漢方が勝利したわけである。

息子が抗アレルギー剤を見せて言った。「この薬は、体質を改善するんだって。耳鼻科のお医者さんが言っていたよ。」

私は答えた。「そんな出鱈目はないよ。でも、お父さんも昔はそう言ったことがある。お前も医学の道を進むのだから、そんな出鱈目を言ってはいけない」

体質なんてものは簡単に変化するものではない。(私が以前そうであったように)、ほとんどの西洋医は出鱈目である。病名と保険適応薬を見て、誰にでもできる処方をしているに過ぎない。

言い過ぎではないかと自問するが、言い過ぎではないと答えが返ってくる。

今日は、夕方、秘方の煎じ薬を一服した。快適である。

かくして、ブログをしたためる気になったのである。

花粉症のお問い合わせは下記URLまで

http://okamotokojindou.com/ 岡本康仁堂クリニック


自律神経失調症 動悸 頻脈性不整脈 漢方治療

2009-03-10 08:58:40 | うつ病

うつ病の初期症状のこともあるので要注意

43歳の女性です。結婚して10年になりますが不妊症で婦人科の不妊症外来を受診中でした。体外受精も試みましたが3度とも妊娠にいたりませんでした。同郷のご主人とお見合いしてから結婚し、すぐに、ご主人と他県に移住してからはご近所付き合いもなく、ややさびしい専業主婦を続けていました。2年ほどまえから夜間の動悸発作が生じ、たびたび夜間外来や救急外来を受診するようになり、発作性頻拍症の診断を受け、プロカインアミド、リドカインなどの点滴を数回受けました。ある病院の循環器内科を受診し、甲状腺ホルモン検査、心エコー検査、24時間心電図などの検査を受け、発作性上室性頻拍症の診断を受け、リスモダン、インデラールなどの投薬を受けるようになりました。半年ほど前に知人であるご主人から相談を受けました。

「最近女房がおかしいんです。なにもしたくないと言い始め、家事もほとんどできない状態になり、不眠も強いので、診療内科を受診させたら うつ病 ということで、現在この薬を飲んでいるのですが、調子は芳しくなくて、引きこもりの状態になっているんです。薬も次第に増え、医師から自殺の恐れもあるから目を離さないようにと言われ、現在は女房の母親に来てもらって面倒を見ています。なにか呪われているような気もして来て、こっちも調子が悪くなってきました。女房の母親は、健康サプルメントなどを集めては女房に飲ませていますが、体調は悪くなるばかりで。喉が渇くと訴えて、いつも冷水をがぶ飲みしていて、下痢と便秘を繰り返してるんですよ。」

ご主人の話は以上のようでした。

服用中の西洋薬

服用中の薬剤は、抗うつ薬のパキシル、トレドミン、抗不安薬のソラナックス、睡眠導入薬、睡眠剤のデパス(日に3回計3mg服用)、ロヒプノール、メイラックス、ベゲタミン、抗不整脈剤のメキシチール、インデラール、抗潰瘍薬のガスター、ガスモチン(セロトニン受容体作動薬:重大な副作用は劇症肝炎、その他の副作用として、下痢、軟便、口渇など)、吐き気止めのナウゼリンでした。胃腸の調子が悪く、消化器内科で胃カメラをしたところ、軽い逆流性食道炎と糜爛(びらん)性慢性胃炎があったということで、抗潰瘍薬と吐き気止めが処方された経緯でした。さらにその消化器内科では胃潰瘍の薬でもありますが、抗不安作用のあるドグマチール、慢性胃炎、過敏性大腸症候群の治療薬であるセレキノンも処方されていました。またお腹が張るということで大腸のガスを除く、ガスコン錠も服用していました。驚くべきことには、不妊症外来を中断し、新たな婦人科を生理不順で受診し、早期の更年期障害の疑いがあるということで、エストロゲン(女性ホルモン)のホルモンパッチもしていました。つまり、彼女は43歳の若さで、循環器内科、消化器内科、診療内科、婦人科を次々と受診していたのです。それでいて、一向に症状が改善しないというわけです。

ひとつ歯車が狂うと、余波が全身に及ぶ典型です。振り返れば、動悸がうつ病の前駆症状でした。心筋の興奮性や電気伝導性を抑制する薬剤を循環器内科ではじめに処方されたのは、細分化された専門分野の現代の医療体制の中では、それはそれで仕方の無い、ある意味避けられない成り行きであったでしょう。しかし、不眠傾向や、胃腸機能の不具合も同時進行していたわけですから、もっとヒトを総合的に診る態度が必要とされていたといえます。

西洋薬の減量と中止

まず、不必要と思われるセレキノンを中止するように言いました。口渇の副作用が疑われたからです。その結果、幾分口渇は軽くなりました。ついで、ガスモチンも中止するように指示しました。この薬剤も口渇の副作用があります。その結果、以前ほどの口渇は感じられなくなり、冷水をがぶ飲みすることも無くなり、同時に胃腸の調子もよくなってきたのです。馬鹿馬鹿しいような話ですが、胃腸の薬を止めたら、調子がよくなったわけです。処方する側の医師も自分で飲んでみないから口渇の副作用を実感していないのです。もちろんガスコンも中止させました。中止したところで症状の悪化など何もありませんでした。もともと不必要な薬剤だったからです。ガスターは連日朝晩の服用を、隔日、寝る前の服用に減量するように指示しました。ナウゼリンは中止を指示しました。漫然と服用する薬剤ではないからです。私が胃腸用に処方した漢方薬は、安中散、半夏瀉心湯、参苓白朮散合方加減です。むかむかとした感じ、お腹の張り、下痢と便秘の繰りかえし、気が狂いそうな口渇感は収まりました。ガスターは隔日服用からやがては休薬となりました。特に症状の悪化はありませんでした。

睡眠薬との付き合い方

次に手をつけなければいけないのが睡眠薬です。

睡眠薬はどのような種類でも、副作用として、精神不安定を起こすものです。ささいなことでも、腹が立ったり、気分がめいることは経験則として否定できません。精神的にも肉体的にも依存性が出来上がり、睡眠薬が無ければ「無いことによる不安」そのもので眠れないことになります。ヒトはその精神的特性から「ある症状が起こるのではないかという恐れ、恐怖という精神的悪循環」から、もともとの症状の上に精神的な要素が何重にも絡んで来ます。こうなると西洋医学の細分化した顕微鏡学的ともいえる専門分野の薬剤がどんどんと増加して、しまいには手がつけられなくなるほど重病化しやすいのです。生体を本来のあるべき調和の取れた状態に戻してやることをしなければ、ほぼ永遠に症状は改善されることは無いのです。

デパスをがぶ飲みしないといられなくなるというのは、ある意味、医原性のもので、一時的な多幸感や開放感が得られるので、精神的、肉体的な依存性が出来上がってしまうのです。抗不安薬のソラナックスを服用していて、なぜ、日中もデパスを服用しなければ(処方する側からは服用させなければ)ならないのか?慢性的に服用していると、日中の倦怠感が非常に強くなります。就寝前に0.5mgを1錠だけにするようにと言い、日中の服用を中止させました。当初は不安感(というよりも飲まないと不安になるのではないかという恐れの感情)に襲われましたが、服用しないでもいられるようになりました。ついで、長時間作用型の睡眠薬であるロヒプノールを止めるように指示しました。日中の全身倦怠感が残存するからです。ベゲタミンも中止するように指示しました。デパス、メイラックス半量で十分です。私が処方した、酸棗仁湯、桂枝加龍骨牡蛎湯合方加減で十分睡眠が取れるようになりました。

次に手をつけたのは、発作性頻拍症です。まずβ―ブロッカーを中止させ、復脈湯と安神定志丸合方加減を服用させ、次に、リスモダンも中止させましたが、発作は出現しませんでした。彼女は調子がいいので、ワイパックスのみを服用するようになりました。

うつ病の薬剤であるトレドミンの服用を中止させ、パキシルを増量前の量で維持できるようになるまでには時間がかかりましたが、買い物や、家事が可能になり、表情を覆っていた曇りは嘘のように取れたのです。

エストロゲンパッチ療法を中止しても生理は規則正しくくるようになりました。

薬漬けになっていませんか?

さて、私が患者さんに強調したいのは、薬漬になるのを避けなさいということです。

西洋医学の細分化した顕微鏡学的ともいえる専門分野の薬剤がどんどんと増加していきます。しまいには手がつけられなくなるほど重病化しやすいのです。

生体を本来のあるべき調和の取れた状態に戻してやることをしなければ、ほぼ永遠に症状は改善されることは無いのです。西洋薬の薬漬けでは絶対に、自律神経失調症もうつ病も改善しません。

私は西洋薬を否定しているのではありません。現に、彼女は少量のパキシル、ワイパックス、就寝前のデパス、メイラックスを服用しているのですから。

私が問題とすることは、各専門分野の西洋医が多量に薬剤を処方することです。全部が全部とは言いませんが、心療内科の処方には目を疑いたくなる薬漬けのケースもあることは事実です。患者が眩暈(めまい)耳鳴りなどで耳鼻科を受診することも多く、そうなると、非常に薬剤が多量になってきます。必要最小限の処方ができる医師が良医なのです。

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