Silvertone 1375 (2)

2016-06-06 14:46:22 | Dano Guitars




このギターについてはすでにこちらに書いているので改めて書き加えることはないのだが、今回はちゃんとビニールレザーに覆われた状態のものが手に入ったので、画像をアップしておきたいと思ったのである。





ヘッドの裏にはヴォリュートと3層に分かれたネックの真ん中は実はアルミなのであった。それがボディを貫いている。まず何よりもネックの不具合によるクレームを回避するための配慮によってなされたものである。







ブリッジはすでにダンエレクトロのスタイルが確立されている。



下の画像は以前所有していたものだが、このブリッジは上のものより初期型である。



最後に同じ1954年の産物同士で並べて撮影したものを。いや、もちろんストラトキャスターのほうは54年タイプの1994年製だけれども。



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Deluxe 6036

2016-05-25 19:37:03 | Dano Guitars




ダンエレクトロのデラックスは1966年まで生産された。その名が指し示すとおり、見た目はとてもデラックスに見えるモデルで、ボディカラーはホワイト、ダークウォルナット、ハニーウォルナットの3種類がある。ホワイトのデラックスはグレッチで言えばさながらホワイトファルコンであろうか。実際にそうだというよりは見た目の印象のみに限定してのことであったが、その昔、グレッチはデコラティブなダンエレクトロで、ダンエレクトロは貧相なグレッチだと言っていたことを思い出した。とはいえ、この2つのメーカーに何の接点もないというわけではなく、グレッチがつくったトラベリング・ウィルベリーズのシグネチャーモデルはグレッチ製ではあったものの、全体の印象はダンエレクトロのUシェイプであったことを思い出そう。

入手したモデルはリップスティック・ピックアップを3基搭載したものである。デラックスに限らず、この仕様はおそらくフェンダーのストラトキャスターを意識したものであろうが、それぞれのピックアップ単独のトーンを使うのではなく、ミックスすることを前提としている点に違いがある。フロントはモコモコ、リアはカリカリ、だがしかし、それらをミックスすることによって味のある音になる。好みの音がつくれたら、あとはマスターボリュームで音量の調整をすればいいという寸法。



ダンエレクトロ恒例のコンセントリックノブで、通常はトーンコントロールになっている上の部分はウッドポインタになっているが、これはむしろピックアップのON-OFFスイッチといってよく、音色は先ほども述べたように、ピックアップの組み合わせによってつくる。この3つのピックアップのトーンをうまくミックスさせるためのセッティングが実に重要で、高さの調整が難しかったりするが、大きな音で弾いたときと小さな音で弾いたときで結果は違ってくるし、チューブアンプかソリッドステイトアンプかでも違ってくる。地道に調整するしかないわけだが、ツボにはまりさえすれば素晴らしいサウンドを生み出すのである。
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5025(Standard)

2016-05-15 19:57:32 | Dano Guitars




ダンエレクトロの5000番台は市場にあふれかえっているコンヴァーチブル(安かったから)とは対照的に、5025のコンパニオンやスタンダードはあまり見かけることがなく、現在はレアな部類に入るモデルとなっている。なので、「だのじゃん」的には見かけたらすぐに入手するべし、なのではあるが、今年は久しぶりにハイペースでギターを購入しているということもあり、いささか躊躇もし、揺らぎもしていたのだった。入手してみたら素晴らしいギターだったので、結果的には良かったのである。



オリジナルと違うところはスイッチで、配線もパラレルになっている。とはいえミックスにしたときの音は意外にも良かったりしたので、そのままにすることに決めた。





実は購入時にピックガードに青いシミのようなものがあり、それを私は何か書いたあとを消したものだと思ったわけだが、それが大間違いで、アルコールで拭けば落ちるか、少し研磨すれば取れるか、とやっているうちに画像のような状態になってしまった。本当のところは塗装が薄くなって地の部分が透けていたのであって、そのままにしておけばよかったのである。しかし、こうなってしまったからには塗装してうまく隠さなければならないというわけで、とりあえず素人作業でここまでに持ってきた。そんなに気にならない状態になったのでよしとする。



ダンエレクトロの5000番台を集めてみた。同じようでいてコンヴァーチブルはずいぶんと白っぽい。

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Silvertone 1415

2016-05-04 07:33:49 | Dano Guitars




シルバートーンの1415は1959年につくられたモデルである。同型のモデルには1417というのもあるが、その違いはジャックの位置であり、ボディトップにあるのが1415、ボディ側面にあるのが1417である。ボディはいわゆるUシェイプで1ピックアップ、コントロールノブはトーンとボリュームが1個ずつ。そしてトーンスイッチが採用されている。ピックガードは無色透明のプラスティックで、その下に白い紙のような、布のような、ビニールのようなものが敷かれている。

ボディカラーはコッパー(1415、1417)とブラック(1416、1419)の2種類。






このモデルの特徴はヘッドストック。その形状からドルフィンノーズと呼ばれている。従来Uシェイプで採用してきたコークボトルヘッドは3連×2であったが、おそらくはコストとフェンダーのギターを意識して6連にしたものと思われる。

カスタムカラーのUシェイプとともに
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Silvertone 1457

2016-04-24 09:25:15 | Dano Guitars
シルバートーンのアンプインケースは1962年から1969年まで生産された。ギターには5種類のモデルがあり、ケースアンプには3種類の仕様がある。1967年からはギターのボディがいわゆるホーネット・シェイプのソリッドボディに変更された。

ギターは大きく分けると次のようにそれぞれ2種類に分類される。
1.色での分類(ブラック:144814491451  レッド・サンバースト:1457、1452

2.ボディでの分類(セミホロウ:1448、1449、1457  ソリッド:1451、1452)

3.ネックの長さ(フレット数)での分類(18フレット:1448、1451  21フレット:1449、1457、1452)

4.ヘッドの形状での分類(インラインスクープ:1448、1449、1457、1451  インラインスタイル:1452)

ケースアンプについては次のとおり3種類に分類される。
1.6インチスピーカ、出力3W(1448、1451)
2.8インチスピーカ、出力5W、トレモロ付(1449、1457)
3.8インチスピーカ、出力5W、トレモロ付、ケースサイズ一回り大きめ(1452)

私は今まで1457以外のギターを所有していたが、今回1457を入手し、5種類をコンプリートした。ケースアンプについては一番初期の3Wのものを持っていないのだが、それはあまり欲しいと思ったことはない。



シルバートーンの1457はフロントピックアップの部分に穴を開けたようなピックガードが特徴的なモデルで、このピックガードはリイシューのDano'63にも引き継がれていることからおなじみの形状であろう。レッド・サンバーストとはいえ、シルバーフレークもちりばめられていて、近くで見ると少し派手な感じ。ペグは自社製のスケートキーチューナーで、2ピックアップ、21フレットのこのギターはライヴでミック・ジャガーが使ったことでも知られている。



ジャックはピックガードにマウントされたものの、まだピックアップはボディにネジで止められているという、機能的には過渡期的なデザインと言ってもよいかもしれない。







5本揃った記念に集合写真を撮影してみた。ソファの下に置いたケースアンプは西田製作所でリペアしてもらったブツである。

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4011

2016-04-09 11:49:35 | Dano Guitars




ダンエレクトロのショートホーンは型番が3000番台、4000番台(ちなみにロングホーンも4000番台)、5000番台、6000番台からなる。

3000番台はスタンダードモデルであり、ダンエレクトロのモデルの中でも最も知られているものである。4000番台はハンド・ヴィブラートが取りつけられたモデルであり、その構造からストラトキャスターを意識したものだと推測できる。5000番台はコンヴァーチブルコンパニオンなどで、通常のモデルよりもボディに厚みがあるのが特徴である。6000番台はデラックスと呼ばれるもので、ウォルナット系の化粧板が張られたトップ材とボディ周りにバインディングを施して、見た目的に高級感を感じさせるものとなっている。

今回は4011についてである。私は2ピックアップモデルの4021をすでに所有していて、4011に関してはピックガードの形状が気に入らなかったため、長い間購入を躊躇していたのだったが、GREAT3の片寄明人が弾いている姿を見て、4011も悪くないと思いなおして購入することにしたというわけ。
そのピックガードは「ゴースト」と呼ばれている。



確かに言われてみればそのように見えないこともなく、その間の抜けた感じが以前は気に入らなかったのだろうが、今はそれを許容できるということは、私も人間的に間が抜けてきたということなのだろう。

このモデルは1966年頃までは製造されていたようだ。ヘッドは「バットウィング」とも「ダックフット」とも呼ばれるかなりユニークなもの。このヘッドに入れられたダンエレクトロのロゴも通常のタテ書きのものではなく、ヨコ書きの、車で言えばクロームメッキされたエンブレムのようなものが貼りつけられている。

その他に特筆すべき点としては、電装部品をすべてピックガードにマウントしているところであろう。ストラトキャスターはジャックがボディ側に取りつけられているため、まだ煩わしいが、ダンエレクトロはジャック部分までもピックガードに取りつけられているので、取り外しがさらに容易というわけなのである。



また、このモデルにはヴィブラート・アームがついている。このユニットの仕組みについては、以前、シルバートーンの1452のものを例に記事にしたことがあるが、機能的にはともかくとして、これは素晴らしいアイデアだと思う。



2ピックアップモデルの4021とともに。
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3012

2016-03-14 21:16:31 | Dano Guitars
何でもそうだと思うが、何かを集めようと思ったときは、まずはレアなものから先に狙うというのが常道だろうと思う。レアものから先に手に入れ、あとは楽に定番ものを入手したほうが、その逆よりもはるかにコレクションをコンプリートしやすい。そんなわけで、私はダンエレクトロを集めるようになってから今回初めて、ようやくにしてスタンダードモデルを手に入れたのである。





3012はショートホーンのスタンダードモデルで、1ピックアップのブロンズフィニッシュである。
1ピックアップなのにセレクタースイッチがついているが、この働きとしては下に向けるとトーン回路を通り、コントロールノブでトーンの効きをコントロールできる。真ん中にすればトーン回路をバイパスする。上に向けたときはローカットされるようになっている。





ボディの下部の塗装のヤレ具合がなかなか味がある。こうしたナチュラルなレリックはむしろ好みである。



今回、このスタンダードモデルを手に入れたことで、ショートホーン3本のブロンズ・フィニッシュを所有することとなった。
この画像の左から順に4弦ベースの3412、6弦ベースの3612、そして6弦ギターの3012のコンプというわけである。

3412については、昨年、加工されてしまったブリッジに無理やり弦を張るために安全ピンを使用したことについて記事を書いたことがあったが(リチャード・ヘルに倣いて)、あれからベース用のブリッジを入手し、そのついでに弦も張り替えてしまった。現在張っているのはジェリー・ジョーンズの6弦ベース用のダダリオXL155の6弦から3弦までである。ラベラはロングホーンベースに張ってあるからこれにはラウンドワウンドにしようと思ったのだが、ジェリー・ジョーンズが工場を閉じた今、この弦もどうやら廃番になってしまったようである。

3612にはアーニーボールのバリトンセットを張っていて、Aチューニングにしてある。

3012にはアーニーボールの09-42を張っている。
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Hodad(guitar)

2016-01-30 16:22:29 | Dano Guitars
ダンエレクトロのニューモデル「The 64」について、これはモズライトのコピーモデルなのだから、それにダンエレクトロのロゴを冠するべきではなかったと私は思っているわけだが、このモデルに対する様々な反応を見てみると、私と同様に「ダンエレクトロは行くべき道を見失った」というような批判的な反応もあれば、「これはクールだ、ぜひ欲しい」というような好意的な反応もあった。どう感じるかは様々だし、人それぞれでいいと思う。

復活後のダンエレクトロは過去のモデルのリイシューを毎年続けてきたが、当然のことながらそれには限りがあり、実際のところ、ベルズーキを除けば主要なモデルはほぼリイシューされたといってもいいわけだ。メーカーの立場として今後どうするかと考えるならば、いつかはリイシュー路線から脱しなければならないのかもしれない。であるとするならば、2000年頃のダンエレクトロが何をしていたかを振り返ってみることも必要なことなのではないかと思ったりした次第。

その頃のダンエレクトロは過去のモデルにはない新しいものを3種類、世に送り出した。「Hodad」や「Mod6」、そして「Danoblaster」と名付けられたそれらのモデルは、モズライトやフェンダーのデザインを援用しながらも、それをダノライクにデフォルメすることでユニークなモデルとなりえたのであった。その中で「Hodad」はヘッドのデザインがコークボトルに変更されたという違いはありつつも現行モデルとして現在もつくり続けられている。「The64」の擁護派には、ダンエレクトロにはすでに「Hodad」というモズライトコピーがあるわけだし、「The64」のほうがそれよりもコピー精度が高いのだから、むしろそこを評価すべきといった見方もあるようだ。

そんな経緯の中で、先日私は「Hodad」を入手した。





しかしこれは現行モデルではなく、2000年当時につくられたもので、ビグスピータイプのヴィブラート・テールピースが装着されている。改めて見てみると、これは確かに形状こそモズライトのギターだが、ボディトップにジャーマンカーブが施されているというわけでもなければ、独特なピックガードもなく、フラットなボディトップとリップスティック・ピックアップの存在感によって、単なるコピーモデルというよりは、モズライトのようなダンエレクトロのような、その曖昧な境目に絶妙な塩梅でデザインされたものだと私は感じたのである。



このモデルの特徴はハムバッキング化されたリップスティック・ピックアップとコントロール部にある。フロントとリアにそれぞれヴォリュームとトーンが1つずつあるのだが、ノブのトップに貼られているシールの文字を読めばわかるが、トーンノブをひっぱり上げればコイルタップすることができるし、フロントとリアをミックスした場合、フェイズアウトさせたサウンドにもできるのである。また、裏側から見るとジョイント部のヒールがカットされて丸くなっているのがわかる。これでハイポジションがいくらかは弾きやすくなる。



いずれにしろ、ダンエレクトロが今後どんなかたちでニューモデルを出すにしても、ネイサン・ダニエルの思想を忘れないで欲しいと切に思う。


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U-2 Coral Pink

2015-09-09 23:03:19 | Dano Guitars


U-2 Coral Pinkを入手。上の画像では赤く見えるが、実際の色は下の画像みたいな感じ。



ダンエレクトロのシングル・カッタウェイのモデル、通称Uシェイプは1955年から1958年頃まで生産された。オリジナルのダンエレクトロのギターといえば色はブラックかコッパーか、いずれにしろ地味な印象があるが、このUシェイプにおいては10色以上のカラーバリエーションがある。
とはいえ、年々カラーモデルは出てこなくなってきて、当然のことながら市場価格も高騰傾向にある。そんなわけで、今のうちにあるものを手に入れておいた方がいいと思ったのである。

今回入手したものはフルオリではなく、ボディに穴を埋めた跡があったり、ナットが交換されていたり、配線もちょっと違っているような感じだったりするが、全体としては悪くない。そのうち配線などはチェックして、やり直してみようかとは思っているが、いつになることやら。
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Coral Firefly F2N6

2015-01-30 23:30:03 | Dano Guitars


ファイアフライといえば、マルクス兄弟の映画「我が輩はカモである」でグラウチョが演じた役を思い出す。このギターとは何の関係もないことではあるが、コーラルブランドの数あるギターの中で、このモデルだけ愛称がつけられているのには何かわけがあるのではないかと、例によってあれこれ思い悩んでいるときに、昔見た映画の記憶がよみがえってきたというわけなのである。現時点ではこれ以上の展開はないのである。

Coral Fireflyはダブルカッタウェイのホロウボディ。リップスティック・ピックアップが2つ取りつけられていて、それぞれに1Vol、1Toneが割り当てられている。ネックはデタッチャブルで3点止め。通常のダンエレクトロのように直接のネジ止めではなくプレートをかましている。21フレット。

ヴィンセント・ベルのシグネチャーデザインとピックガードには記されているのであるが、ボディは日本のカワイ製であることはよく知られている。このモデルが生産されていた時期は1967年から1969年頃まで。コーラルといえばエレクトリックシタールが知られているが、それ以外のモデルもセミアコのロングホーンやらティアドロップやらヴァイオリンシェイプやら変わり種が多い。その中でいわゆる普通のセミアコみたいな風情でいるのがこのファイアフライである。

ファイアフライには6弦モデルのほかに12弦や4弦ベースもあるそうだが、ほとんど出回ってはいない。6弦にもいくつか種類があり、ビグスビー付のものやウッドブロックにフレットをつけたブリッジをボディの上に乗せただけのものもある。そのあたりの仕様が曖昧なのでまぎらわしいのが悩ましい。

このファイアフライであるが、これを愛用するギタリストがどこかにいるのだろうかと調べてみると、愛用しているかどうかはわからないが、少なくとも「お宝」と認識しているギタリストがいることがわかった。野村義男である。

The Other Side of『野村義男ギタースタジオ匠~たくみ~』
http://ameblo.jp/nomura-guitar-takumi/entry-10922564702.html

リンク先のブログの下のほうに野村義男が所有しているファイアフライの画像を見ることができる。
やはりよっちゃんは持っているんだなあ。
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