すなわち、「仏界、菩薩界、声聞(しょうもん)界、縁覚(えんがく)界」です。
1. 縁覚界 ー 縁起の法を信じている世界
2.声聞界 ー 自分の利益だけを考えている世界
3.菩薩界 ー 仏の教えを行ずる世界
4.仏界 ー 仏の世界
1.2.に属する衆生は信じる度合いが強い為、迷いの世界には落ちません。しかし、未だ信じるものが残る(信じたものが在る)状態です。
3.に属する衆生は、人々の救済のみに生涯を過ごす衆生です。しかし、これも【人々の救済】という、いまだそこに助けなければならない【相手】が在る状態です。
4.の世界は、全てのものに対して一切手を下すことのない(なにもしない)世界です。「仏」とは「ものの本質」を言います。すなわち、仏の世界とは「本質だけの世界」です。
先般、衆生は縁に因って何にでもなれると説明しました。
しかし、普通の人間(にんげん) の求めているものは、この十界(仏界、菩薩界、声聞界、縁覚界、天上界、人間界、修羅界、餓鬼界、畜生界、地獄界)の内の「天上界」です。
例えば「天上界」でも、始終とどまらない六道なのですから、喜びの世界の中に居続けることは出来ません。俗に言う「果報が尽きる」ということです。
ですから私達は、良い縁に遇って修行しなければならない道理があるのです。
「仏」になるべき性質を持っていても、良い縁に遇わなければ「修羅、餓鬼、畜生、地獄」の世界に低迷しなければならないのです。
これを因縁説 (いんねんせつ) と言っています。
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