他人の言葉のウラは読まない

思い込みの罠から抜け出すためには
他人の言葉のウラは読まないことです。

まずは、
他人の言葉は素直に受け止めましょう。
とくにほめ言葉です。

性格の悪い人はしばしば、
皮肉の意味合いを込めて他人をほめることがあります。
「キミ、このごろ何をするにも速くなったね」
さあ、来ました。

こういう言葉をもし、
屈託のない上司がかけてくれたのでしたら
素直に笑顔で返せるでしょう。
「はい、ありがとうございます。
とにかくスピードはみんなに負けないように頑張ってます」
「その調子だ、頑張ってくれよ」
上司の言葉を素直に受け止めれば、
やり取りも朗らかなものになるのです。

ところが性格の悪い上司が相手のときは、
ちょっと展開が違ってきます。
同じ言業をかけられても素直に喜べないからです。
「つまり今までは遅くて使い物にならなかったってことね」
と内心では受け止めます。
「フン。回りくどいいい方して。
いいたいことがあったらはっきり言いなさい」
と反発したくなります。

それがつい返事にも出てしまい、
「どういう意味ですか」とうっかり聞き返すと
面倒なことになります。

「わたしはほめているんだよ。もっと素直に喜べば？」
こういわれるとあなたは困ってしまいます。
見え透いたワナに引っかかった気がします。

それで仕方ないから
「わかりました。ありがとうございます！」と返事しますが、
ちっともうれしくありません。
性格の悪い上司だけが
勝ち誇ったような笑顔を浮かべるはずです。

すべて、
相手の言葉のウラを読んでしまったことが原因です。
たしかに上司の言葉には皮肉が込められていた可能性もありますが、
そこに引っかかってしまうと
結局、不愉快な気分にさせられてしまいます。