馳走いなせや奮闘中!

京都柳馬場三条上ルの町屋料理屋「馳走いなせや」
オーナー(通称大将)の酒と食の奮戦記。

酒蔵訪問「不老泉」編

2017年03月29日 | Weblog
さて

今回の酒蔵訪問は、滋賀県高島市の不老泉(上原酒造)

滋賀県の酒蔵でもイチニを争う⁉️ ちょっとコアな酒蔵でもある。
蔵元曰く「まぁ、うちは変態蔵ですから…」と

最近アップした前衛的な酒蔵とは全く異なり、江戸時代がそのままタイムスリップしたかのような


ある意味、マニア崇拝の酒造り。


じゃ〜〜ん。
これが「木槽天秤搾り」と言う、今ではほとんどお目にかかれない酒の搾り方。


前の写真の奥にあるビニールシートがかかったのが「槽」で、この写真が「醪」を「酒袋」に入れ手作業で積みあげた状態。
(これ❗️びっくりする事に上原酒造では、全量を「木槽天秤搾り」でこなされてます)

もう、現場で見てるとあり得ない光景やけど。。。


もう随分前から「藪田式」の蔵が当り前やのに。

こんなやつで、ポンプで上部から醪を入れてゆっくりと圧をかけて搾る機械の事。



ほんまに変態やわ。。。


一時は、一部「藪田式」導入のプランもあったけど
「不老泉」の「不老泉」らしさを変えたくない!との思いで、今尚続く「天秤搾り」



私が日本酒に関わった30年ほど前には、木槽こそ少なかったがステンレス製の槽で同じように作業される酒蔵も多数あった。
(ただし、ごく一部の商品だけやけど)

私も某酒蔵でお手伝いして、腰が砕ける経験もさせていただきました。

基本、同じ立ち位置で体を伸ばし「酒袋」に「醪」を受け袋をたたみ腰を一杯曲げて、一袋ずつ積み上げる…。
の、繰り返しだ。

これを100〜200とやれば、常人ならば腰が砕ける。
(いや、ほんまに大袈裟ちごて…)

多分、室伏○○○でも
絶対カックンチョになるはずや!



それを全ての酒搾りで行っている訳だ❗️❗️

マジで凄い「酒造り」


前にブログにアップした「大信州」が頭脳派ならば
「不老泉」は体育会系のど根性酒蔵とも言える。

夕陽に向かって走れば、他の酒蔵は足元にも及ばないこと間違いなし❗️






彼が、そんな「不老泉」蔵元の上原さん。

遡ること20年以上になるか⁉️

桂の某居酒屋で初めて会って、酒蔵にお邪魔した。
考えると、あの頃と全く変わらない酒蔵(一部、外部のトイレがリニューアルしたけど)

昔のトイレは、外に巨大な三つ葉とか生えていて
店に持って帰って天ぷらしたら常連さん絶賛やったな。



そして蔵内の匂いは、蔵つき酵母の匂いでもある。少し懐かしい、田舎のおばあちゃんの家みたいな和らいだ古びた木の香り。畳や庭の土や台所の渾然一体とした、そな場所に根付いた感じである。

なんやろな〜〜❓ こんな表現分かってもらえるやろか。


こちらが「酒母室」やけど。

まぁまぁ隙間風も普通に入るし、そんなこと問題ないしって感じだ。
なんせ、上原酒造の蔵つき酵母は半端なく強い❗️


今回は、京都「日本酒ドロップキック」参加店舗じゃない飲食店からの同行依頼にて訪問。


さてさて、醪のあるうちにもう一度
訪問することにするか。



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