
2月も中旬を越えると沢山の酒蔵さんから純米以上のレベルのお酒が、出荷されて来ます。
昨日も変わり種なお酒が…(写真)
わたくしのブログにも登場頂いた丹後の「弥栄鶴」
通常、燗つけの定番で置いている「山廃70ナナマル」。その限定商品の生・原酒が入荷しました。
裏書きをみると39/36とあります…
ようするに僅か39本しか生・原酒の出荷をされない訳です。
(・_・;)
1月に蔵にお邪魔した時、若き杜氏さんとお話させていただき
「蔵の方針で、変化の大きい生酒は特別な注文以外に瓶詰めしないんですよ」
と、言われてました。
確かに最近、生・原酒を商品として出荷される酒蔵さんが増えましたねぇ。
しかし、普通に多くの飲食店にあるのも考え物。
と、言うのも生・原酒の取り扱いは、結構大変ですから。
冷蔵管理はもとより、抜栓後の寿命(お酒により状態の変化が違う)や光(日光や店の照明)の影響までも考慮する必要があります。
※ おそらく、そこまで管理される飲食店(酒屋さん含め)は少ないと思います。
お酒の造り手である杜氏さんも蔵元さんも出荷されたお酒の嫁ぎ先を気にされます。
自分達の完成品をお客さんに満足してもらいたい思いです。
※ もちろん、わたくし自身同感ですけれど出来る限りいい状態で年間管理したお酒をお客さんに出す事を心がけています。
近頃いろんなお店で「常温熟成酒」なる物を販売されてますが、飲食店の常温は営業時間と閉店後では夏・冬含め、20℃以上の温度差が常です。
そんな過酷な環境に生・原酒を置けば、出荷された状態と全く別物のお酒に早変わり
※ きちんと温度を一定(多少誤差あり)で管理されるお店もございますので、勘違いなきよう…。
弥栄鶴さん含め、同じ思いで「生出荷」を控えておられる方々の不安を理解できる訳です。
馳走いなせや含め、姉妹店んまい・魚戸いなせやの全店では
直接蔵元さんに赴き
いなせやの思いを伝え
きちんと商品管理の出来る酒屋さんとの取引
納品後の冷蔵管理
お客さんに説明して販売
の、手順を大切にしております。
どうぞ、これからも安心して「無濾過・生・原酒」をお楽しみ下さいませ。