馳走いなせや奮闘中!

京都柳馬場三条上ルの町屋料理屋「馳走いなせや」
オーナー(通称大将)の酒と食の奮戦記。

酒蔵訪問「萩の露」編

2017年02月25日 | Weblog
2月2日

本日は、滋賀県高島市の「萩の露(福井弥平商店)」さんに今年の京都「日本酒ドロップキック」参加店舗である「京色 晩餐」のメンバーとお邪魔❣️
(ちなみに今年の京都「日本酒ドロップキック」は、5月14日に開催が決定しております)

私が、蔵元の福井さんととある店に行った時に偶然「京色 晩餐」のオーナーM鍋君と遭遇。

「M鍋、去年は休んだけど今年のドロップキックどうするん?」

「いやいや、参加はしたいけどうちでいいと言ってくれる酒蔵さんっているんですか?」


まさに偶然、目の前にいた。。。


福井さん「え〜〜❗️うち❗️❗️⁉️」

必然とは、偶然の巡り合わせだと納得した瞬間だ。


じゃあ、よろしくお願いします。と、言うまでおそらく3分ぐらいやったな。




今年58歳
間も無く還暦が見えてきたけど、人生そんなもんや。

合わない相手には、どんな頑張っても合わないけど

波長の合う相手は、ためらいなく合う。


いわゆる、頑張らない相手が自分のベストマッチなのである。

無理して頑張るより無理なく頑張らない人と過ごす時間が、至福なのだ。

そうなると、ドロップキック参加店舗としての必須条件が「酒蔵訪問」
もちろん酒蔵訪問じゃなく、深い関わりのある酒蔵さんとのタッグであれば条件は満たしている。

要は、イベントだからお互い知らない同士でもいいと言う考え方のイベントじゃないのが京都「日本酒ドロップキック」のポリシーだ。




そんな訳で早速、滋賀県高島市の福井弥平商店に「京色 晩餐」チームと向かうことになった!

社長のM鍋筆頭に4人(私も入れると5人だが)
午前7時に京都を出発して、1時間ちょっとのドライブだが。。。



待ち合わせた四条柳馬場を
出発早々、助手席に座ったM鍋。おもむろにコンビニで買ったコーヒーをカップホルダーに入れる、まではいいが
走り始めた車でカップの蓋を開け砂糖とフレッシュを入れだす。


なみなみと入ったコーヒーが走り出した車でどうなるか⁉️
私「俺はイニシャルDの藤原拓海かい〜〜❗️」
(ご存知ない方すんません…)

カップのふちギリギリをゆっくり弧を描くコーヒー…。
(ほんま危険な奴や。。。)

これレンタカーやし、もし溢れたら俺が掃除せなあかんパターンやん❗️

そんなハラハラドキドキに他のスタッフは「大うけ」
(人ごとちゃうちゅうねん)



助手席で喋りまくるM鍋やけど、滋賀県の堅田を越えたあたりから雪がどんどん積雪量を増やす。

「高田さん大丈夫っすか⁈ ほんま大丈夫っすか?」

そんなこと俺もわからんわ❗️



けんけんがくがくの内に何とか「福井弥平商店」に到着した次第である。

ね〜〜❗️雪降ってるでしょう⁉️

蔵に到着すると、奥様のお出迎えを受け自力で作業場に向かうも社長の福井さんがいない!

うろうろして探すと「高田さん何してるんですか?」と床の水切りをしてた蔵人と思われるオッチャンが
「高田さんマジですか?」

おぉ〜〜❗️よく見りゃ福井さんや!

そして先日福井さんと意気投合したM鍋は
「うっあ〜!めっちゃ福井さんに似てはるけどお兄さんか弟さんですか❓」と。。。

福井さん
眼鏡がないと、全く別人やなぁ。


そんな福井さんに仕事の手を止めて、酒造りの現場を説明して頂く。







忙しい中、お酒の製造工程に沿って説明をして下さった福井さん。
誠にありがとうございます!

そして、最後に京都「日本酒ドロップキック」に出品するお酒をきき酒❣️

相変わらず、私はドライバーなので口に含んで吐く。
(ほんまこれ、かなり辛い訳です)

他のスタッフの意見も聞きながら
これを「振舞い酒」にして、この3つを当日のレパートリーにしよか⁉️
みたいな感じで、無事決定した。



まぁ、何はともあれ大役を果たし福井さんと一緒にランチへ。 (まぁランチちゅうても、いつもの「豚汁ラーメンとおでん」だが)

福井さんを再度蔵に送ってからの帰り道。
M鍋は、何故か助手席じゃなく一番後部座席)

何となく読めたけど、5分で爆睡。
そして他のスタッフも爆睡する。。。



俺ほんまお人好しやな



酒蔵訪問「大治郎」編

2017年02月23日 | Weblog
今回の酒蔵訪問は、前回アップした「喜多酒造」から車で15分ほどの同じく東近江に位置する畑酒造(大治郎だ。



ただし、さすがに1日3蔵は無理なので日を変えての訪問。

畑大治郎こと大ちゃんは、昨年度から生酛造りを始めたのだが。。。
もともと兄弟のように連れ添ってきた「一博」が独立してから、何でわざわざ始めたんやろな⁈

人手減ったのに。。。


それは大治郎のみ知るという事にしよう。



昔から手造りの小さな酒蔵は、大好きな私ですが
特に大治郎には、ひとかたならぬ思い入れもある。

抽象的かもしれないけど、何とかしてあげたい❗️みたいな想いやな。ちょっと人あたりも苦手で、商売も下手な彼が単純に好きな訳です。
(上手に世の中渡ってきてないんやろな。よりも、人付き合いが下手くそかな❓)

凄く気遣いができる彼は、間違いなくシャイですね。


日本酒に関わって思うことは、造り手の性格が味にでる❗️ です❗️

どんな酵母を使おうが、どんな水で仕込もうがその人が造ったお酒はその人そのままの「旨味」「渋み」「酸味」「甘味」「辛味」とか感じるのです。

表現するのは、非常に難しいけど全く知らないお酒を頂きその後造り手さんに会った時

あ〜〜❗️ やっぱりみたいなフィットする感覚やけど、これやっぱり表現出来ないわ。

なんやろ〜〜⁉️



もしかして…。俺、日本酒占いとかしたらメディア殺到かもしれないな。

あくまで、もしかしてやけど。。。



今回の前振りは、こんなもんにして。

あれれっ!何か蔵のファサードが、妙に洗練されてるん。
看板もそやけど、その前方もかなり変化してる。

大治郎こと大ちゃんに聞けば
「いやぁ、ちょっと助成金で改修しました」


最近の私のブログには「助成金」絡み多いな。

もちろん国の制度を利用して酒蔵に設備投資するのは、全然いいけど、内部は昔通りって。

大治郎…。そこちゃうやろ〜〜。
って言うより、ここ最近の酒蔵訪問してるブログには皆んなファサードちごて設備投資してるで。

でも可愛い奴なんです。


最近は、白髪も増えて初老の域に達したな。



まぁ、あれこれ言っても初めて畑酒造に行った時と変わらない風景はやっぱりいい。

簡素やけど、シンプル!
必要なものは、全てある。長年愛される「ホンダのカブ」みたいやなぁ。

知らない方も多いが、今の大治郎の奥さん(久美ちゃん)は馳走いなせやの昼酒会がご縁なんですよ。


そもそも昼酒会に大治郎くんをゲストに呼んだ時
何故か久美ちゃんには「ビビッと」来たらしいけど、大治郎は全くわからなかった…。
(鈍いんかい〜〜)

そこから数年かけて、初デートって。
それも遊園地に行くのに「畑酒造」の上着を着て行ったらしい(服買えよ〜〜)

でも、そんな素朴な大治郎を婿に選んでくれてありがとう❗️ほんま、これからも大治郎くんをよろしくお願いします。

おそらく、今年の馳走いなせや恒例「昼酒会」は
大治郎、6月の登場かもしれない。
もう少し調整するので、今しばらくお待ちください。

酒造訪問「喜楽長」編

2017年02月18日 | Weblog

本来ならば「松の司」編とまとめてアップする予定だったが。。。

途中でめげて、改めて「喜楽長」編とした。
(じつは、同じ日の午後から行ってた訳だ)



こ、これが喜楽長か❗️


な。。。訳ない。


ここは、「三井アウトレット竜王」
せっかくだから移動途中でもあるので、こちらでランチタイム。

到着したのは、ちょうど正午前。ランチして少しウィンドショッピングでもと来たけど…。
ほんま、やたらデカい❗️❗️❗️

私個人的に何度か来たが、毎回迷子なオッさんになる。
ランチ後、30分ほどの自由時間じゃとても回れない。



なんせ規模が大きい!


よって
「午後1時に南ゲートに集合な」と言ったが、既にみんなランチ後に南ゲート周辺に集まる次第。


何のための自由行動やねん。



ちょっと間延びして「喜楽長(喜多酒造)」さんに到着…。

蔵や周辺道路には、まだまだ雪も残り
今回の豪雪で屋根瓦がずれ、トユも瓦から落ちてきた雪で結構な被害らしい。


雪の重さ、尋常じゃないな。
(雪国の人は、大変やなぁ)


これは
怪しい集団じゃなく
酒母の観察風景。

これぐらいのタンクでお酒の酛になる酒母を育て、徐々に総量を増やす訳です。


今や「喜楽長」の顔とも言える娘さん。
キリッとした目鼻立ちは、奥さん似⁉️

最近のメディアにはもっぱら娘さんが登場して、喜多さんは裏方に回っているとの事だ。



今年から5台の「サーマルタンク」を新設。

今まで、瓶詰めして冷蔵貯蔵していたのだが
「個体差」が出るため思いきって設備投資したとのこと。(ある意味、娘さんに託す財産やろな)


これは「瓶洗浄機」
これも今まで、人手頼りだったのだが高温高圧洗浄で一切の雑菌や汚れをとれる。


前に「大信州酒造」のブログにもアップした
「プレートヒーター」

「喜多酒造」おまえもか。。。
じゃないが、やはり日本酒の蔵は次世代に向けた設備投資をしっかりされてるな。



そして、今期のお酒の試飲。

もちろん私はドライバーなので「吐き」をしながらのきき酒やけど…。


あ〜〜❗️飲みたい!

そうしていると喜多さん「ちょっと皆さんの好みでいいから、好きなお酒の順番書いて」とアンケート用紙みたいな紙を手渡される。

ほっほ〜〜⁉️
よく見ると「いなせや御一行様」と記載されてるところが喜多さんだ❗️
(ほんま几帳面な方なんです)

なるほど、単純に好みを書いて提出したが…。

私の好みは、大吟醸や純米吟醸じゃなく「本醸造」と「普通酒」だったと。。。

さらにデータを見るとアルコール数が高い順番って。。。

どんだけ濃い酒好きやねん。
まぁ、本来食べ物も含め「濃い味」好きやからなぁ…。

ちょっと反省しよう。



さて、ここで3月からの営業について【ご報告】

馳走いなせやでは、3月より毎週月曜日を【定休日】と致します!
ただし日曜日の振替休日等の月曜日祭日の場合は、火曜日がお休みとなります(日・月・火が休みの場合は水曜日が休みです)
定休日を設定することで、スタッフの確実な休日の確保と安定した仕込みを目指す所存ですのでどうぞご理解いただけますようお願い致します。

さあ〜、蔵訪問もかなり実施してるし
次のブログも早めにアップしますね❣️

酒蔵訪問 「松の司」編

2017年02月13日 | Weblog
1月30日
滋賀県の「松の司」さん訪問❗️
実は、数日前の豪雪で日程を5日ずらしての蔵訪問だ。

数年前に自家用車を処分して今やもっぱらタイムズのレンタカー頼り。
(京都のレンタカーでスタッドレスタイヤ付きを探すのは、至難の技だ)


何故か前の車のスタッドレスタイヤがあるけど。。。



着ける車はない。


。。。


松の司〜〜⁉️ と、常連さんは思うけど
実は28年来のお付き合いでもある。因みに私が「梅乃宿酒造」の次に訪問した酒蔵さん!
いなせやグループ店では「松の司のあら走り」だけが定番だが…。
(だって高いんだもん。。。)


もうかなり以前に酒米をオール山田錦に変えてから(今は、一部「吟吹雪」も取り扱いされてますが)設備投資もされ居酒屋販売価格的に何種類も置けなくなってしまった。(花の都東京では、引っ張りだこ)


酒質を上げると価格が上がるのは致し方ない。たま〜によその店で飲むとやはり精度の高い日本酒だと実感する訳だ(先日、馳走いなせや昼酒会で大信州酒造の時も感じた繊細で優しいタイプの日本酒が多い)


飲食店も同じだが、いい素材を仕入れれば
それなりの価格になるのは当たり前な話。

後は、お客様の「選択肢」に委ねられると言う事だ。

経営者の決断。結果は、吉と出た。
ほんま凄い蔵元さんです。

まだまだ話は尽きないけど、そろそろ本題に入ります❗️

ど〜〜ん❗️
誰がどう見ても「松の司」に間違いない。

蔵元の松瀬さんは、私と3つ違いの54歳。
蔵にお邪魔するや否や「お互い歳とったなぁ〜」

そらそうや28年前と言えば
私29歳
松瀬さん26歳

。。。。。

歳もとるわさ。

もちろん、その間全く会ってない訳もないけど
最後の蔵訪問からは10年以上過ぎた気がする。


そうそう❗️
私が四条新町と室町の間の通りで「いなせや」の看板を掲げ、僅か6席のカウンターをメインでやってた時にちょくちょく寄ってくれてたなぁ。

「高田さん、何でうちの酒置いてくれへんの?」と松瀬さん。
「いや、うちは無濾過・生・原酒がうたい文句やし」と私。

「ほな何が欲しいか言って」と言われて、松瀬酒造に行ったのを思い出した。


何て強気な飲食店。。。

結局2種類12本づつしか買った記憶しかない。
ほんま、その節は失礼致しました。
(この歳になると、反省すること多いな)



今回一緒にお邪魔した「いなせや真」と「松浦すみれ」ちゃん。
(実は、先日知り合いの飲食店「まゆめ」を卒業した遥もいたが)

そして蔵の案内は、杜氏の石田くん。

まぁまぁ、イケメンやな…。
もちろん、前から知ってるけど。




蔵内は、抜群の清潔感。
もちろん道具もきっちり整理整頓されている。


そして徹底して小造りにて醸される日本酒。

気持ちいいほど、まとまり感半端ない。
(洗練された日本料理店と同じやな。お客様に見せる見せないじゃなく、現場で働く姿勢みたいなことやな)



杜氏の判断で「出品酒」のきき酒や「室」にも立ち入りさせて頂く。


確か「山田錦の純米吟醸」だったと思うけど。

蔵の裏には、自営田。
冬場の水を張ることで、土壌に浄化作用が生まれるらしい…。
へ〜〜!


そして
今回お願いしたのは

馳走いなせや昼酒会のお誘いだ。
こんな久しぶりに来て無茶苦茶やろ。


しかし松瀬さん
「3月やったら、この日なら大丈夫やわ」と

(久しぶりにビックリキャラ使ってしまった)


そんな展開で
いきなり「松の司」昼酒会決定❣️

と、言う事で3月19日(日)
松の司のフルラインナップで、開催致します。

午前11時30分開場

午後0時開宴

限定30人

会費7,500円にて。

馳走いなせやの「日本酒会席料理」と「松の司」のコラボです❗️既にかなりの予約頂いておりますが、若干空席ございます。どうぞ宜しくお願い致します。

松瀬さんもビックリのあの年の「松の司」
出し松瀬(まっせ〜〜!)


絶対びびるな❣️


大信州酒造訪問③

2017年02月08日 | Weblog
あかん…。ほんま記憶なくなるわ。

日常の雑務に追われ、後回しになるブログ。。。
FBのアップ率も格段に低調な今日この頃。

開催間近の大信州の昼酒会を控えて、一気にアップしてしまおう!

翌朝訪れたのは「松本市公設地方卸売り市場」だ。
(これまた、蔵の営業さんが車で迎えに来てくださった)
ほんまにすんません。


到着したのは、午前9時ぐらいか…。


とにかく広い敷地に人っ気はない。。。

もうセリが終わったのか、当日休場だったのか


仕方ないので、更に車で30分程の

新鮮野菜や食材の並ぶ、郊外の(どこからどこまでが郊外なのか不明だが…)
物販のお店へ



買い物好きの村上は、試作も兼ねてあれこれまとめ買い。


やっとの事で「大信州酒造」本社に着く(多分間違えてなければ、こちらが本社やろな)

事務所は!



安倍ちゃんの色紙もある。

さらに

おぉ〜〜❗️懐かしい「長野オリンピック」の鏡開きの写真も大信州❗️(当たり前やけど)



こちらは、前回ブログの醸造蔵じゃなく
瓶詰めと出荷をされてる専用の蔵となる!


ちょっと分かりにくいけど、上の写真は「プレートヒーターーと言う最新の熱処理マシンで

下の写真は、瓶詰めの最新機だ。
(特にこの瓶詰め機は、俗に上からジョボジョボ入れるのではなく瓶の底に管を通して泡立ちやお酒の酸化を防ぐことも出来るとの事)


こんなイメージだ。

さらにさらに

このラインは

こうきて

ここに

瓶詰めしたお酒を、直接「火入れ」する瓶燗という手法。

一升瓶なら数100本
4合瓶なら1,000本は一度に「火入れ」が出来る優れもの❗️



まさに日本酒第2期に入ったと感じる。
非常に衛生的かつ効率的な酒造りが始まっている。

もちろん昔ながらの「手作業」や「勘」も必要だが、次の時代を感じた、有意義な酒蔵訪問だった。

オートメーションと言う言葉では、決してない「清潔」で「安全」な日本酒造り。
その為に、50年100年先を見据えた設備投資を実行されてる素晴らしい酒蔵さん「大信州酒造」


最後に蔵元の「奥様」と記念撮影を
(村上を忘れてしもたけど…)



大信州酒造の田中社長そして奥様。

多忙期に送迎や買い出しに車を走らせて頂きました営業さん。

作業中、手を止めて「酒造蔵」「瓶詰め蔵」の案内を頂きました蔵人様

誠に、ありがとうございました❗️

「大信州酒造」の酒造りや思いを2月12日の昼酒会で少しでも多くの方々に伝えればと身の引き締まる思いです。



田中社長をお迎えして開催できる事
感謝しております。