馳走いなせや奮闘中!

京都柳馬場三条上ルの町屋料理屋「馳走いなせや」
オーナー(通称大将)の酒と食の奮戦記。

まさに直汲み!

2016年01月29日 | Weblog
かなり前に現場で働いていた時
「自家製」って何やろ?と、常連のお客さんと話題になり
「自分で作った製品ですよね~」と私。


常連さん「それは、店で作ったか誰が作ったかわからん訳やなぁ」と…。
(例えば、近所のおばちゃんが作っても自家製となる。事実、それを自家製として販売してる飲食店も知ってるが)


確かにそやな
「自家製」とか「限定」とか言うけど、誰が作ったか そしてどれだけの限定なのかは以外にはっきり表示してないのが現実やわ(中には限定○○本とかもあるけど)


まぁ日本酒で「自家製」表示はないけどね。
(もちろん全部自家製やろ)

そんな訳で、今回のテーマは「直汲み」
これにも色んな意味があるが、まさしく直汲みを馳走いなせや含めて「いなせやグループ」スタッフに実践してもらった。




まずは

滋賀県 堅田の浪の音酒造さん。

前回の上原酒造と違い同行者は、男2人…。

悲しい…。悲しすぎる~~❗️
男か~~!それも、後で統括の丸山まで合流ってどやねん。

どやねん~~!

どやねん~!



まさしく男だらけの瓶詰め作業のお酒の内容は~~!

浪の音の辛口(一般市販酒)の中汲みに滓を加えた、日本全国36本の限定品だ。

これも2月1日から始まる「いなせや大感謝祭」の為のお酒の一部。




そして、さらに

この入り口で、どこの酒蔵かわかれば立派なマニアだ。
(スタッフの勇気と朝日が眩しい~~❗️)


答えは、滋賀県高島にある「上原酒造」不老泉。

よく、上原酒造と不老泉は何が違うのですか?
と、聞かれるが

「トヨタ」のクラウンだと答える。
(その辺りが、ごっちゃになってる人多いんですよね~)



お馴染み「木槽搾り」「天秤棒」の昔からのスタイルには、手間はかかるけど感動すらする訳である。


このように醪をポンプで送り



酒袋に入れて、畳んで積み上げていく作業がほんまに大変だ。

昔、何度かやったけど腰が砕けた…。

この歳になって砕ける訳にはいかないので、槽場にて滴るお酒を瓶詰めさせて頂くとしよう。

これが木槽から滴り落ちるお酒の受け口。よく「槽場直汲み」と表示してある内容(おそらく、木槽はほとんどの酒蔵にありませんが)
ステンレスの槽とか薮田も含めて槽場は槽場です。


スタッフの勇気が槽場で汲み


馳走いなせやの西原が、瓶詰め作業。


内容は
上原酒造さんが、15年程前に少しだけ販売した「龜龜覇・槽場直汲み」滓絡み❗️

いわゆる15年前の再現を「荒走り」と「中汲み」の途中で、こんな

滓もしっかり(多分15%ぐらいかなぁ)絡めて


しつこいと言われますが…。

馳走いなせや含めて「いなせや大感謝祭」にて、お楽しみに。

雄町して滓増す~~❗️





始動

2016年01月22日 | Weblog
新年も明けてすでに20日が過ぎてしまった…。


ちょっと年明けからバリ島のヴィラ(ご存知ない方の為少しだけかいつまんで話しをすると
昨年の9月にいろんなご縁があり、日本とインドネシアの交流の拠点として宿泊施設で今後和食や日本酒の研修や人材教育の場を設けた訳だ)の様々な手続きがあり渡バリしておりました。

通年1月のバリ島は雨季の為、ひどい時は1日雨とか当たり前なのだが…

見ての通り「カンカン照り」

10日間ほどの滞在中、遂に一滴の雨も降らず
12月の中旬から未だ乾季の継続中だ。


現地の人が言ってたけど、やはり世界規模の異常気象が起こっていると実感しているらしい。
(通年バリ島で33°って温度にはならない…)

せっかくなので、バリ島いなせや旅館の写真もアップしておこう。
少し見にくいけど、いなせや旅館(villa inaseya)の入り口提灯。
姉妹店んまいの店長 真理が書いてくれた。


これがvilla inaseyaのリビングからの眺め。


こんな中庭チックな場所もある。


これが玄関(私の携帯の待ち受けにしてる)

後、詳しくは馳走いなせやのホームページにリンク張ってるのでご覧下さい。

そんな10日間のバリ滞在を終え帰国すると、たっぷりの仕事が待っていた。

毎年恒例の「大感謝祭」
もちろん渡バリ前に、協賛蔵元さんにお願いしてあるのだが…。
(忘れている蔵元さんもあるし)

これ、よく言われるのが「何て言う銘柄のお酒ですか?」って。

え~と。パンフレットに記載してあるとおり
一般に市販されてない日本酒をいなせや「大感謝祭」用に酒蔵で手汲みしてもらう(もしくは自分達で酒造りの手伝いを兼ねて瓶詰めする)ので、その本数(だいたい20本ぐらい)だけのほんま特別なお酒です。

ですので、日本全国どこの酒屋さんにも同じ内容のお酒は存在しませんよ~。

例えば、ほとんどの日本酒は上槽(お酒の搾り)始めから最後の一滴までを別のタンクに移して
1つの銘柄が出来ます(酒蔵によっては何本かのタンクのお酒をブレンドして1つの銘柄にされるところもあります)
いわゆる「何千本・何万本」の同じ味の日本酒に1つの銘柄を付ける訳。
(大手の造り酒屋さんは、こんな桁じゃないですが…)

しかし造り手は知っている(家政婦は見た的な感じだ)
搾り始めから最後まで、同じ味のお酒が出てくる訳じゃないことを(もちろん私も知っている)

酒蔵通いを始めて25年以上
黙って見ている訳にはいかないし
・・・
・・・


製品として酒屋さんに並ぶ日本酒を買うのは「いなせやの目指す日本酒と違う」訳だ。

日本酒・鶏・野菜・魚・米 etc
出来る限り生産者さんのもとに行く。

そんな気持ちで、21日の午前中から滋賀県高島の萩の露さんの搾りに立会う。


年明け清楚にまとめられた福井弥平商店「萩の露」の玄関。
(前日まで、風雪注意報が出てたしまぁまぁビビったけど)

このようなタンクで、醪が造られ発酵を終えたお酒がそれぞれの搾りの方法で「清酒」となる。

今回は薮田という搾り器で、お酒の出番待ち
(滋賀県産の吟吹雪というお米の純米酒だ)

こいつだ。
しばらく見てると

こんな風に溜まり出して、美しい黄金色の日本酒が何とも言えない芳香を放つ訳だ。

搾り始めて30分ぐらいは、「荒走り」という状態。
(最初に出てくる日本酒は荒々しく、いわゆる渋味や雑味も多くフレッシュな反面トゲトゲしさもある)

その後「中汲み」
おそらくは、この時期が味も多くバランスが良く搾りにかかる時間も長い。
(と言う事は、中汲みがいいんだろうと思うが、中汲み前半と後半では全く味も違う)


いつでも瓶詰め出来るように準備して、しばし蔵元の福井さんと談笑。

そして

5分毎に搾り口から出てくる日本酒をきき酒して、搾り始めから40分程して瓶詰め開始。

荒走りから中汲みに変わるあたりだ。

最初おっかなびっくりだった「んまい」の勇気も段々慣れてきた。

せっかくなので⁈ 酒粕も分けてもらったが、これ萩の露さんの限定酒「雨垂れ・・・」の搾り粕。

びっくりする程甘みがあり、生でバクバク食べれる❗️
うっま~~❗️

蔵に到着して2時間ぐらいで作業を終え
高島では、間違いなく有名な「白髭食堂」へ

後で気づいたけど、福井さんが背後霊のように写ってるし…。
こっわ~。

入ってすぐに、自分でおでんを取るシステムになっている。
丸山と真理は、ガツガツ取るけど。

しか~し私の狙いは写真手前にある豚汁ラーメンだ。

それも「こく辛スープ」

これこれ。

皆んなで分ける「おかず」や「おでん」と別にそれぞれが「豚汁ラーメン」「豚汁うどん」を頼み

いっただきま~~す❗️



これがあるから楽しみ。

次は、どこの酒蔵行こう❓
ここからは、暫く酒蔵通いになるのでブログアップも期待して下さい。

本年もどうか宜しくお願い致します。







2016年 明けましておめでとうございます❗️

2016年01月05日 | Weblog
今年で、飲食店を始めて27年目となります。

そして私も3月で57歳(どうどうたる初老…⁈ )
んっ、還暦から初老やったかいな?


今年の年賀状は、こんなデザイン。


そして、1,500枚の年賀状が届いた12月半ば



「あ~~❗️大将、今年は元旦のランチを営業して9日のランチを休んで夜の営業の仕込みと年末出来なかった大掃除をしたいのですが~」

馳走いなせや料理長の村上だ…。
もう印刷終わって、手元に届いたっちゅうねん。
ほんま「読みが甘いわ」
(それには、こんな理由もある)

例年だと、年末にお節料理を作っていた(今期はお休みさせて頂きました、毎年ご注文頂いているお客様ほんま申し訳ありません)事もあり

12月30~31日が、お節作業のピークにもなり
更に以外に元旦のランチが「いまいち」なので、5年ぐらい元旦ランチ休みが定着していたのだが

12月の人の動きが、かなり良く
観光客のお客様でありがたく忙しい日々を過ごすことが出来たので、元旦ランチを提案してくれたのだが…。
遅いっちゅうねん。
(まぁ村上だけの責任でもあるまい)

そんな訳で、年賀状には元旦ランチ休みと記載されてる中、実際には元旦ランチ営業を敢行。

やはりそれなりのお客様がご来店されたのは、周辺ホテルの斡旋もあっての事。
この仕事をしてると、いろんなホテルのコンシェルジェや料理人・マネージャーの方々の知り合いもそれなりにあるので話を聞くと

いわゆる数年前までは、ホテルの宿泊客はホテルで飲食されるケースも多いし何よりホテル側があまり外部での飲食店を紹介することは少なかった。
(もちろん、そういう設備のあるホテルという意味だ)

ただお客様の多様化もあるけど、最近のホテルには飲食設備がないケースが増えてきた。
いわゆる「素泊まり」タイプ。
(朝食とかブュッフェはある)

要するに京都に来たから「いいホテルで高い料理を食べる」
は、もうステータスとして薄らいだ感がある。

そういった訳で、京都の飲食店は少し光明が見えてきた気もする。
(何せ世界一の観光都市に選ばれたんやから)

ホテルのコンシェルジェさん曰く
「馳走いなせやさんは、京都らしさとリーズナブルな価格で宿泊のお客様にもお勧めしやすいんですよ」
と、嬉しい言葉も頂くようになった。

今年で8年目
やっとこさやなぁ。
ほんま、ありがたい事です。


これは、三が日のお通し。
(正月らしくていいね)



そして、京都と言えば「白味噌のお雑煮」
小さな頃から大好きやったなぁ。

隣の観光のお客様
「この雑煮、あっま~~❗️」


はい、これが京都のお雑煮です。


そういう事で、馳走いなせや1月4日~9日のランチまでお正月休みとさせて頂きます。

代わりに「六角んまい」「いなせや真」
そして馳走いなせやを200メートルほど南に行った「問答無用いなせや」10日の日曜日まで通常通り営業しております。
(11~15日までお正月休み。16日より通常通り営業)

どうぞよろしくお願い致します。



そして最後にお知らせ。
馳走いなせや恒例の昼酒会の3月度が
決定しました❗️
3月20日の日曜日「喜楽長」の喜多社長ともしかしたら今年から蔵に就職された娘さんも初の酒の会参加になるかも…。
楽しみましょう!

ご予約・お問い合わせはこちら
馳走いなせや
075-255-7250まで

雄町して滓ます~~❗️