馳走いなせや奮闘中!

京都柳馬場三条上ルの町屋料理屋「馳走いなせや」
オーナー(通称大将)の酒と食の奮戦記。

問答無用開店

2015年04月30日 | Weblog
前のブログにアップした通り
本年4月25日をもって「魚戸いなせや」を閉め

4月27日より、正式に「問答無用いなせや」としてリニューアルOpen致しました。

因みに提灯取り替え中
大きく変わったところは、寿司屋から居酒屋業態への移行です❗️
(こじんまりとした馳走いなせやのスタイルと思って頂ければいいと思います)

内装や席数の変更は、ございませんので
一階席
カウンター9席
小あがり 8席
二階席(宴会予約席)
18~20席

休日が日曜日定休が
水曜日定休と変わります。
(水曜日が祝日の場合、木曜日を休日にする予定です)
ランチ営業は、5月初旬を予定してます。

前の魚戸いなせや店長・永田は六角んまいに移動して料理長として店長の真理とペアを組んでくれます。

元馳走いなせやの料理長・川村が店長兼料理長として「問答無用いなせや」の総責任者となります。

おっと忘れていけない
馳走いなせやの料理長は、うちの店で一番の古株になった(まだ30歳だが)村上が引き継ぎしてます。

ご安心下さい








この見事に突き抜ける青空の下で
全く泳ぐこともなく、黙々とインドネシアのスタッフに和食を3ヶ月間トレーニングしてくれたのが「問答無用いなせや」の総責任者に就任した川村。
(基本的に運動が大嫌いとは…)


ホールとキッチンの合同トレーニング風景

これは、テーブルサービスのトレーニング
毎朝3人でガッツリの朝食(左手前が、マヤサヌールHotelの和食kuuで料理長を務める西田さん)
これがHotelの屋上やけど、一面芝生が敷き詰められて
Hotelのプールサイドから見たビーチも
こんな朝日が昇る訳
(なんか写真撮り過ぎて、実は朝日か夕日かわからん…)
何とか間に合った器で、数々の料理を提案して
(100種類ぐらい作って、最終60種類ぐらいのメニューにまとまった)
そしてデザートまで、きっちりやり遂げましたわ
思えば、ほんまにええ経験させてもろた。

おっと夕日の写真めっけ❗️

昼と夕方と夜が、見事に同居⁉️

Hotelの偉いさん方への複数回の試食も無事こなし

バッグース❗️(素晴らしいと言う意味のインドネシア語)の言葉
ありがとうございます。

そんなバリ島も、いろんな方々と沢山のご縁を頂き
ほんま言葉の壁を越えて楽しませてもろた。

また、今後のブログにも思い出しながら少しずつアップさせてもらいます。

とにかく「問答無用いなせや」をどうぞよろしくお願い致します。
(多分インドネシア料理は、出ないと思うけど…)

まぁ、何せ問答無用やから
やっても問題ないわ…。



これが現実

2015年04月26日 | Weblog

おそらくは、日本でみる事のないmorinagaの豆腐…。
(何故か賞味期限は2カ月近くある)

醤油もキッコーマ○の薄口なのに色の濃いやつ。

味噌は、誰が作っているかわからない。
(多分、メイドインチャイナやろか?)

すでに黒い色が変わって、緑っぽい色の海苔。

日本で当たり前に食べる生食用の玉子は、ほぼ皆無だ。

とりあえず、和食として使用するほとんど全ての食材がまともには揃わない。

これが現実
もちろん、ほんの一部を紹介しただけだが
これで、どないすんねん~❗️



どうにか、するんや

いわば「ミッション・イン・ポッシブル」の世界だ。
ここまで来て諦める訳には行かない。

道具(調理器具)さえ揃えば、何とかなるはずだ。
すでに、11月の打ち合わせで行った時に発注してあるし大丈夫だろう。

と、思いきや
1ヶ月以上が経過しているのに、まだ来てないだと~~❗️

これは、あかん

すぐにK君に連絡して、厨房機器の専門店に向かう事にした。

担当に会うが「まだ全て揃わないので、そこに置いてある」と

何と、ほとんど揃ってないし。
「じゃ、いつになれば揃うんや」

あっさり「わからない」だと…。
(結局、ほとんど揃ったのが2月中旬で
ついに全ては揃わなかった)

あ~~❗️ここもゴム~時間かぁ。

なんてこった。

そう言えば、器も何一つない。
入荷の確認するも「わからない」との返事だ。

あかん、これまた現地に行こう。

「何点か試作出来てますけど、どうします」ときた。
どうもこうも、試作出来てるんやったら連絡せ~や❗️
ただでさえ、やり直して納品言うたら2カ月はかかるやろう。

器のサイズや深さを修正するも、何故かしっくりこない。
「もっと、ざっくり仕上げて欲しい」
とK君に言えば
「ざっくりと言う英語がありません」やて…。

だから、ろくろで回した小綺麗な形じゃなくって
もっとアバウトにって言ってくれ~❗️

結局あれこれ言ってもわからないので、ろくろで回した柔らかい状態の製品に手を加えた。
こうして、こうやっていびつな形に
こないな感じで「丸」「三角」「四角」を彫ると
現場のスタッフが
こいつは何をやってるんやみたいに、わらわらと集まる。

「丸」「三角」「四角」は、物事の始まりや調和を意味するんや
と、言えば
「お~❗️うちでも使っていいか?」
と言うもんで
「こんなん好きに使えばいいんや」

いや、そんな話をする為に来たんとちゃうし


何せ、物事すべてがこんな調子だから
せめて、マヤサヌールの料理長候補の西田さんや
馳走いなせや料理長の川村が来るまでに済ませておきたかった事が全く出来なかった。

食材がまともに揃わないと言う事と
調理器具がないと言う事は、料理が出来ないし

器がないとイメージとする盛り付けも出来ない。

しかし、イライラしても前に進まない事態なので「開き直った」

20代の頃
沖縄の石垣島に2年間住んでいたときの事を思い出す。

「ウチナータイム」だ。

南国の気候がもたらす、時間にルーズな事も
慌てない事も文化である。

今日仕事がなくても、凍え死ぬ事は無い。
少し山や畑に行けば、パイナップルやココナッツがある。

そんな気候ゆえ、彼らの笑顔は最高な訳だ。

ゆっくりやろう。
いつか出来るわ❗️


始動❗️

2015年04月21日 | Weblog
バリネタの前に、馳走いなせや及び日本酒イベントのお知らせ。

まず、馳走いなせや恒例の昼酒会

5月24日(日)
和歌山の世界一統(南方)の会

6月7日(日)
京都府久美浜の木下酒造(玉川)の会

7月12日(日)
滋賀県東近江の大治郎&一博の会

全て
午前11時半開場
午後0時開宴
会費7,500円
限定30名様で、只今絶賛受付中であります❗️


そして、毎年恒例となりました

京都「日本酒ドロップキック」も6年目に突入
今回からTシャツと一緒にお猪口を付けて、なおかつ福島酒造組合さんの振る舞い酒まで入れての参加料1,500円でございます❗️

参加店舗は、福島酒造組合さんのブースも含めて14店舗。
昨年までの当日券は、ございません。

全て前売りですが、ほんま残り少ないのでお早めに申し込み下さい。

電話予約で取り置きも致しま~す。

さらに8月7日(金)は
これまた、馳走いなせや恒例のJAZZイベント。
詳細は、後日お知らせ致します。




それでは、本題。

今年1月4日
ついにバリ島に本気で乗り込む。

覚悟はしてたが、デンパサールの空港に到着してすぐ30℃越えの気温にめまいすらする…。

インドネシアには、雨季と乾季があり1月は雨季の真っ只中だ。
気温は耐えるが、70%近い湿度はほとんど低温サウナ並み。

空港で薄着に着替えるけど、一瞬でTシャツもズボンもパンツもベチョベチョ

おまけに迎えに来てるはずのK君は、根っからのゴム~時間(前回のブログに書いた、約束の時間に遅れるタイプ)
全く、初日ぐらい頑張ろうや~~!

やっとのことで、巡り会うけど
移動先は、違うHotel。

「高田さん、まだHotelの部屋が準備出来ないので4~5日はこのHotelで待機して下さい」

と、ついたHotelだが


いや…。
中々いいやん
それならば、待機してあげよう。

そしてK君
「じゃ明日の昼に打ち合わせに来ますんで」

又、打ち合わせか…。
ほんま好きやなぁ。

当日は、7時間のフライトの疲れもあり晩御飯を済ませて爆睡。
(大体、午前11時ぐらいの飛行機乗るのに何で午前5時起きせなあかんねん)

7時間のフライトと言えば、ハワイに行くのとあまり変わらん訳で、はっきり言って暇を持て余す。

立て続けに3本の映画を観れるけど、何より同じ席にいるのが辛い。

ビジネスに行くならビジネス乗りたいわ。
(某格安航空よりは、かなりましやけど)

話が横道(杜氏じゃない)にそれてしまった…。


そんな翌日
午後1時からの打ち合わせを待つこと1時間(結局K君は、2時過ぎに来た)
ゴム~な彼と2時間ぐらいの打ち合わせ。

これでいいのか?
心配になり、現場を見に行くが
ほとんどの作業員は、地べたに座っているし
なんなら寝てるって。

大体3人1チームで、それぞれの分担があるようやけど働いているのは1人。
暑いのは分かるけど、そりゃあかんやろう。

まぁイライラしてもしゃあない。
ビンタンビールを片手に宿泊先のHotelのプールでも入ろか


そこから4日間、市場やサヌール地区の視察をしながら現場のHotelを毎日見るが
何も進展してないやん。

出入口のガードマンと仲良くなったのが、唯一の救いだ。

まだまだ、和食に馴染みのないサヌール地区では「居酒屋」や「ラーメン屋」の看板を掲げた店も何軒かあるが、やはりレベルはあかん。

若者ニーズの多いクタやレギャン地区もあかん…。
しかし、流行っている⁉️のである❓❓❓

まさか❗️これでいいのか❓
日本の料理って、こんなもんやと思われているんか~~❗️


これやったら、完全に1人勝ちや~ん。
と、思ったのも束の間

そう言う事やったんか…。
の、現実にうちのめされる。
(前回ブログにちょっとヒントあるけど)

それでは次回ブログ「現実」
どうぞご期待下さい❗️



缶詰

2015年04月18日 | Weblog
食べる缶詰じゃなく
まさしくHotelのミーティングで、缶詰状態。

もちろん大切な打ち合わせなので、多少覚悟はしてたが
とにかく、ミーティングと言われてほぼ毎日
長~い時間が続く。

おまけにインドネシアの時間感覚が(ゴム~時間と言って、待ち合わせの時間に来ない)
どないなってんねん❗️

30分の遅刻は、あたりまえ。
1時間を越えて、ちょっと申し訳ない顔で来る…。

根っからの日本人であるわたくしには、全く信じらへん常識だわ。
遅くても約束の時間5分~10分前に行くと、逆にせっかちだと思われる訳で。


これが、マヤサヌールの和食レストランで働くスタッフ。
平均年齢は22歳ぐらいだ。

このように、レストラン内部はまだまだ工事の真っ最中。

さて、ミーティングの開始は遅いが
その分、雑談含めて話は多い。

料理・サービス・提供方法・トレーニング方法・調理機材・食器類・現地食材・日本からの食材・マニュアル作成・その他もろもろと整理すれば30項目にも及ぶ。

例えば料理
100種類以上の料理を作って最終60種類のメニューにまとめる訳だが、日本で考えたいた内容とはかなり違う。

今では、日本も「なんでもあり」の居酒屋や和食店は少ない。
何かに特化した専門店志向なのだが(もちろん、そう言った意味で馳走いなせやにオファーが来たのだが…)

話せば話すほど、なんでもありに変わって行く…。
おそらく、それがHotel側の希望であろう。

そんな話をしだすと、何時間あっても足りない。
彼らにとっては、何でもあるのが「本物」

食材もなるべく現地の物を利用するのは、あたりまえとしてもやはり揃わない。

和食の基本である昆布や鰹節は、僅かしかないのが現実だ。
まぁ、やるしかないな

そんな訳で、打ち合わせの為に訪れたバリ
ついに海パン履くことなく終了~。
目の前のビーチとプールが、ほんま遠かった。







そしてお知らせ❗️
さて、4月19日は
松尾大社の酒ワングランプリと馳走いなせや昼酒会が、がっつりかぶってしまった。

どちらも完全にお昼の会なので、お客さんの分散が気になる所だが馳走いなせや昼酒会は最強のゲスト石川県の遊穂で、既に満席。

酒ワングランプリには、魚戸いなせやが聖護院嵐まるさんと組んでフードブース出店しております。
宜しければ、お誘い合わせの上お越し下さいと言いたい所だがこちらもチケット完売であります。
(僅かに当日チケットがあるという事やけど、50枚ほどらしい)



大将どこおるねん!

2015年04月08日 | Weblog
それはこの電話から始まった。


「高田さん、パリの新しいHotelで居酒屋プロデュースの話があるから時間とって打ち合わせ出来ませんか?」
知り合いのUさんだ。

パリ?花の都パリ?
そう言えば、京都の有名所の飲食店が出店したりイベント参加したりの話はよく聞く。

へ~~
パリかぁ~。
一度は行ってみたかったけど、仕事ってどやねん…。

そして2~3日後
Uさん「こんな話なんですけど」と図面と企画書を
・・・・・・・・・・・・・・❗️
・・・・・・・・・・・・・・⁉️

何なんこれ❓

パリちゃうし、バリやん…。
バリ~~~~~~❗️





実は、二度程旅行と知り合いの結婚とヴィラの開店で経験済みのバリ島だ。

話を遡れば、Uさんとは昨年の春に初めて会っただけの関係。
それも知り合いの方が、シンガポールの催事に出店しないかと打ち合わせに同席してたのがUさん。

結局シンガポールの話は流れたが…。


要は、バリ島の老舗Hotelからの依頼で居酒屋を出すのに協力して欲しいとの事。

いや、考えるけど
何でこんなに和食の店があんのに、うちなん?
凄い老舗やら、今やテレビで見ない日はないMさんとかSさんとか…。
いわゆる名店の方がHotelなら相応しいやろう?

Uさん「いやHotel側のリクエストなので…」

皆さんお気づきのとおり
Hotel内に居酒屋って、日本の発想にはないのですけど「IZAKAYA」と言う言語は今や世界に響き渡っているらしい。

まず何が凄いって
一軒の店で200種類もの料理が出せるシステム(まぁ一昔前の方ですけど)
そして、ワールドワイドなドリンクの品揃えに感動するらしいです。

さらには昨今の「和食」「日本酒」が海外では、非常にニーズが高まって
そこに「京都の」が付けば、ほとんど完璧。


なるヘソ
なるヘソ

と、言う訳で請け負った居酒屋プロデュース
ならぬ居酒屋ディレクター
(最近は何でもかんでも○○プロデューサーとか言うけど、正しくはお金の工面からする人がプロデューサーで企画や構成を考える人はディレクターだ)

これも知り合いの某飲食店社長の名言をパクった。


当然、企画だけではなく調理技術を教えたりレシピをまとめて原価計算したり、日本酒の基礎知識や提供方法を教えたりと多彩なリクエストに答えなければならない。

そこで一番の問題が言葉だ。
インドネシア語どころか英語もままならないわたくしじゃ、まず無理だ…。

しか~~し
目の前にいた❗️


馳走いなせや料理長の川村が


ラッキー❗️
「川村、お前バリ島に飛べるか?」

「えっ、なんか面白そうですね~」

これで決定だ
(後日、かなり後悔したと本人談…)


昔から、決定と行動は自分自身びっくりするくらい早いのが自慢だ。

やってあかんかったら、止めたらよろしい。


そんな訳で昨年11月某日
Hotel側のオーナー含め幹部の方々に会う為に渡バリ。



こりゃ手強いかもしれない…。

さて、これも某飲食店社長の名言
「高田さ~ん、リゾートの仕事はストレス溜まるで~~❗️」

まるで昔「大助・花子」が「鳳啓助・歌子」師匠のもとに弟子入り志願した時

「あんたら夫婦漫才、地獄をみるでぇ」と言われたフレーズに似ている。

それを知ったのは、次回ブログで公開(後悔)しよう。