夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

時により過ぐれば民の…

2015-09-10 22:46:27 | 日記
今日も降り続く雨の影響で、関東では各地で災害や交通の遅れが生じた。
私が帰省していた四日間は、結局すべて雨。
農作物に被害が出たとか、浸水や土砂崩れで避難を余儀なくされたという人々の話を聞くと、胸が痛む。
鎌倉時代の初めに、源実朝が、

  時により過ぐれば民の嘆きなり八大竜王雨やめたまへ

という歌を詠んでいるが、どんなに科学技術が発達しようが、人間は自然の猛威の前にはかなわない。

今朝、私が埼玉の実家から、立川の国文学研究資料館に行こうとすると、武蔵野線が運行休止になってしまった。
仕方なく、遠回りにはなるが、いったん新宿に出て中央線で立川まで行った。


国文研では、今調べている作品の写本の閲覧・複写や、来月の発表の参考文献を読んだりして過ごした。
隣の展示室でやっている、通常展「書物で見る 日本古典文学史」は、とてもわかりやすくコンパクトにまとまっていて有益である。
特設コーナーで、山鹿素行自筆の年譜や『中朝事実』を見ることができたのは、勉強になった。

夕方、羽田空港に行く途中、西の空が明るくなり、ようやく雲の絶え間が見えてきた。
モノレールから見える東京湾岸の眺めは、何度も見ているはずでも変わらず新鮮に感じる。

帰省していた間は、ブログは下書きだけ書いて、記事の更新ができなかったので、今後遡る形で配信することにしたい。