夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

すごくないですか?

2015-09-07 23:08:08 | 日記
季節はすでに秋だが、職場には夏季休暇を取り、ただ今帰省中。
羽田空港から真っ直ぐ新宿に行き、「鳥扇」で昼食。

今日、新宿に来たのは、西口前のヨドバシカメラ本店に行くため。
再来月、米子市内の某所に、写本の調査研究に行く予定なので、撮影用の機材を購入する必要があったのだ。

ヨドバシの本店は、カメラ館・マルチメディア館、時計館など数店舗を擁する大規模店であるが、特にカメラ館は、6階建てのビルにミラーレス・一眼・中大型カメラだけでなく、周辺機器・関連用品の品揃えも圧倒的な、まさにカメラのデパートなのである。

しかも、ライバル店のBカメラより売り場に店員が多く、こちらの質問に対し納得のいくまで説明してくれる。


携帯用マイクロスコープや、照明用のLEDライトなどは、店員さんに用途を説明し、割合スムーズに機種を決めることができたが、三脚を買う段になってはたと困った。

写本を撮影するために、三脚にカメラを固定し、対象と(場合によっては1㎝ほどまで)接近してマクロ撮影を行うことになるのだが、その際、三脚をどのように使うかが分からなかったのだ。
こちらがこうしたいということを明確に伝えられないと、店員さんも対応に困るだろう。

……しばらく、4階の三脚の群れの中で説明の仕方を思案していると、私の後方で、TVモニターに『三脚の使い方』というセルビデオのデモ版が流れているのが目に入った。
しかも、ちょうど「印刷物の撮影のしかた」について、三脚にカメラを逆さに取り付け、実際に撮影している場面を映しているではないか。
すぐに私は店員さんに声をかけ、このモニターの前に連れて行き、
「こういうことがやりたいんですよ。実はかくかくしかじか…。」
と説明すると、店員さんは即座に事情を飲み込んでくれた。

私が持参したカメラに合わせて、接写に適した三脚を選び、マクロ撮影はどうやるのか、私のカメラを使って実地に説明してくれた。
「カメラを三脚に逆さに取り付けるには、エレベータ(雲台の付いた中央のパイプ)をいったん取り外して、下からもう一度向きを反対にして差し込み、取り付けるんですよ。」
「あ、なるほど~。」

後は三脚の脚を広げたり、エレベータの高さを調節したりすれば、カメラを対象物ギリギリまで近づけて撮影することが可能になる。
説明の手間を省き、納得のいく買い物ができたので嬉しかったが、この時は思いがけない偶然に驚いてしまった。

米子に帰ったら、私の手持ちの本で接写の練習を重ねてから、調査の本番に臨むことにする。
貴重な写本類を実見できる機会であり、今から楽しみだ。