陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

世界の株価暴落は取り合えず一休み

2008-10-15 08:40:12 | 財政・経済問題
 昨日の日経225平均は1171円の上昇、まさに史上最大の「爆上げ」であった。終値は、9447.57円である。先週金曜日に株を買った人々は、笑いが止まらなかったであろう。一方、NY市場はダウ平均ー72.62ドルで前日の勢いは続かなかった。今週は、米国各社の業績発表が続くから、ひとまず様子見であろうか。

 欧州各国政府による銀行への資金注入、また米国政府もそれに続くとの意思表明で、株暴落は一旦止まったように見える。だが、世界的に不況と信用収縮は続いているし、この株価爆上げは業績を反映したものではない。<カタストロフィー>は未だ続いている。

 日本や東南アジア市場の活気に比べ、昨日の上海株価総合指数(SSE)は最初100程度上がったが、前日比ー56.247で終値は2017.371となった。海外資本が既に逃げ出しているし、シナ人も投資意欲を失っているように思える。SSEはこのまま緩やかに1500辺りを目指すのではないか。

 これまで各国政府が銀行へ注入している金額は、実に膨大なものである。その辺の事情を吉田繁治氏が<ビジネス知識源:経営の成功原理と実践原則>ブログで詳細に論考している。これは、プリントアウトしてゆっくりと読ませていただこう。
http://archive.mag2.com/0000048497/index.html

 吉田氏によると、2009年にかけて欧米の株価損失は3000兆円、不動産損失は2400兆円が予想されるようで、損失合計5400兆円に達する。これは、米欧のGDP約3000兆円の1.8年分に相当とのこと。

 だが、欧米は裏付けのある国債発行及び中央銀行によるその買取で膨大な紙幣を印刷し、市場へばら撒くから1929年のような<大恐慌>は起こらないだろうとの見解だ。当然、ドルとユーロは円に対し大きく値下りする。

 米欧の購買意欲が衰えて、さらに円高が加わると株価は下がる。我が国は、内需拡大政策を急いで強化する必要があろう。

 昨今は、兆円や兆ドル単位の話が多いが、膨大な金額に惑わされて、日本の国家予算が僅かに(!)85兆円であることを忘れそうだ(笑)。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« テロ指定解除に対する麻生首... | トップ | 今度はシナ産毒インゲン:何... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

財政・経済問題」カテゴリの最新記事