１年間で失った世界の金融資産は５０兆ドル

　昨年秋の株価暴落で、世界の株式市場は３０００兆円を失った。更にその後の株価低落、株式以外の金融資産損失を含めると２００８年の１年間で約４９００兆円が失われたと言う。

　日本の株式市場を考えても、夏以降半年で日経平均は半分になっているから、約２５０兆円が消えてしまった。これでは、金融機関は勿論、あらゆる産業が資金繰りに苦しむのは当然である。それは、ＧＤＰ総額減にも影響する。

　アジアの発展途上国も、合算した損失総額は９００兆円以上になり、外資はそれらの国々からどんどん資金を引き上げているから、今年は資金枯渇でＩＭＦ支援を要請する国が増えるのではないか。


世界の損失５０兆ドル　アジア開銀
2009.3.9 18:07

　アジア開発銀行（ＡＤＢ）は９日、世界的な経済危機の影響により、昨年１年間で世界の金融資産の価値が５０兆ドル（約４９００兆円）も下落し、新興市場国の中ではアジア諸国が最も打撃を受けたとする報告書を発表した。ＡＤＢによると、２００８年に日本などを除くアジアの途上国で失われた金融資産の価値は９兆６０００億ドルに上り、これら国々の国内総生産（ＧＤＰ）１年分に匹敵するとしている。（マニラ　共同）

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090309/fnc0903091808017-n1.htm


（参考）

　＜経済カタストロフィー＞で、世界が失った株式時価総額は３０００兆円