ウォール街の金融破綻問題や、ビッグ・スリー援助が大きく話題になっているけれども、米国46州の財政は赤字に陥っている。中でも、シュワルツネッガー知事のカリフォルニア州は財政規模が大きいから、赤字も巨額だ。2010年までに、州財政赤字は400億ドルに達すると言われている。当然、連邦政府に経済支援を要請している。
今年2月になって、カリフォルニア州は州職員20万人に隔週金曜日は無給休日指定を適用、これで13億ドルを節約出来る(9%の賃金カット)。2月の同州議会は、増税と151億ドルの支出削減でようやく予算が成立。そのあおりは、教育費の削減に来た。産経新聞によると、
教職員2万6000人に解雇予告 吹き荒れるカリフォルニア残酷物語
2009.3.28 19:00
【ロサンゼルス=松尾理也】「先生、クビになっちゃうんだって」。こんな会話が今月、カリフォルニア中の子供たちや親の間で交わされている。財政難にあえぐカリフォルニア州の教育当局はこのほど、2万6000人にも及ぶ公立学校の教職員に「ピンクスリップ」と呼ばれる解雇予告を手渡した。長期にわたる好景気を謳歌(おうか)したカリフォルニアは、今や失業率が10%を超え、民間労働者にとどまらず教職員の職までが危うくなるなど、一転して「残酷物語」の舞台に変貌(へんぼう)しつつある。
「1人だって先生を失いたくはないが、3人にピンクスリップを出さざるを得なかった」
ロサンゼルス西部の住宅街に位置するフェアバーン小学校で行われた説明会で、集まった保護者を前にエリザベス・アブラモビッツ校長は苦渋の表情を浮かべた。同校の1クラスあたりの生徒数は現在、20人程度。だが、今後は35人程度まで増やさざるを得ないという。
「でももっと大変なところもある。隣の小学校は40人の教職員中14人がピンクスリップを受け取った」。同校長が説明すると、集まった保護者から言葉にならないどよめきが起きた。
今月中旬、州内各地の教育当局から一斉にピンクスリップが発行された。現場は大騒ぎ。13日の金曜日には抗議の意味を込めてピンク色の服を着てくるよう学校側が子供たちに呼びかけた「ピンク・フライデー」が各地で催された。
教職員削減の原因はもちろん、カリフォルニア州が直面する未曾有の財政危機だ。AP通信によると、州の小中学校は来年度、全体で80億ドル(7800億円)以上の削減を迫られているという。
こうした状況を受け、9億ドル近い赤字に苦しむロサンゼルス合同学区のラモン・コルティネス教育長は「子供たちにとって望ましい措置とはいえないが、財政危機はわれわれ自身の問題なのだ」と、今回ばかりは一定数の解雇に踏み切らざるを得ないとの姿勢を示した。
教育現場の唯一の希望はオバマ政権による景気対策のための交付金だ。一度限りの交付金だけで事態が根本的に好転するとは考えにくいが、現在のところ、ほかに明るい材料は見いだせない状況にある。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090328/amr0903281901014-n1.htm
こんな状態で、AIG幹部が巨額のボーナスを貰い、政府援助資金(=税金)がゴールドマン・サックスや外国銀行に垂れ流しされているのだから、米国民が怒るのは当然だ。オバマ大統領も、アフガンに大金を投じて更なる軍事力増強などせずに、国内の足元を固めた方が良いと思うのだが。
今年2月になって、カリフォルニア州は州職員20万人に隔週金曜日は無給休日指定を適用、これで13億ドルを節約出来る(9%の賃金カット)。2月の同州議会は、増税と151億ドルの支出削減でようやく予算が成立。そのあおりは、教育費の削減に来た。産経新聞によると、
教職員2万6000人に解雇予告 吹き荒れるカリフォルニア残酷物語
2009.3.28 19:00
【ロサンゼルス=松尾理也】「先生、クビになっちゃうんだって」。こんな会話が今月、カリフォルニア中の子供たちや親の間で交わされている。財政難にあえぐカリフォルニア州の教育当局はこのほど、2万6000人にも及ぶ公立学校の教職員に「ピンクスリップ」と呼ばれる解雇予告を手渡した。長期にわたる好景気を謳歌(おうか)したカリフォルニアは、今や失業率が10%を超え、民間労働者にとどまらず教職員の職までが危うくなるなど、一転して「残酷物語」の舞台に変貌(へんぼう)しつつある。
「1人だって先生を失いたくはないが、3人にピンクスリップを出さざるを得なかった」
ロサンゼルス西部の住宅街に位置するフェアバーン小学校で行われた説明会で、集まった保護者を前にエリザベス・アブラモビッツ校長は苦渋の表情を浮かべた。同校の1クラスあたりの生徒数は現在、20人程度。だが、今後は35人程度まで増やさざるを得ないという。
「でももっと大変なところもある。隣の小学校は40人の教職員中14人がピンクスリップを受け取った」。同校長が説明すると、集まった保護者から言葉にならないどよめきが起きた。
今月中旬、州内各地の教育当局から一斉にピンクスリップが発行された。現場は大騒ぎ。13日の金曜日には抗議の意味を込めてピンク色の服を着てくるよう学校側が子供たちに呼びかけた「ピンク・フライデー」が各地で催された。
教職員削減の原因はもちろん、カリフォルニア州が直面する未曾有の財政危機だ。AP通信によると、州の小中学校は来年度、全体で80億ドル(7800億円)以上の削減を迫られているという。
こうした状況を受け、9億ドル近い赤字に苦しむロサンゼルス合同学区のラモン・コルティネス教育長は「子供たちにとって望ましい措置とはいえないが、財政危機はわれわれ自身の問題なのだ」と、今回ばかりは一定数の解雇に踏み切らざるを得ないとの姿勢を示した。
教育現場の唯一の希望はオバマ政権による景気対策のための交付金だ。一度限りの交付金だけで事態が根本的に好転するとは考えにくいが、現在のところ、ほかに明るい材料は見いだせない状況にある。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090328/amr0903281901014-n1.htm
こんな状態で、AIG幹部が巨額のボーナスを貰い、政府援助資金(=税金)がゴールドマン・サックスや外国銀行に垂れ流しされているのだから、米国民が怒るのは当然だ。オバマ大統領も、アフガンに大金を投じて更なる軍事力増強などせずに、国内の足元を固めた方が良いと思うのだが。
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