テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ リアルな怖さ、ひしひし…! ~

2024-08-07 22:03:34 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 りッしゅうゥ~でスねッ!」

「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!たぶん立秋!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日8月7日は立秋……って、ホントでしょうか。

 どこかにいるはず?の秋を探しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 生命の略奪者 ――

 

 

 著者は知念実希人(ちねん・みきと)さん、

 2024年4月に発行されました。

 『天久鷹央の事件カルテ[完全版]』と副題が付されています。

 

 2022年に刊行された同名作品に

 加筆・修正して[完全版]とした長編ミステリは……

 うわぁ、この設定は怖過ぎるんですけど!

 

「おッ、おそろしィでス!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:背筋が凍るよ~!)

 

 こんな《事件》は絶対に起こってほしくない。

 

 誰もが心底からそう願うに違いない《事件》とは、

 臓器移植への妨害です。

 病に苦しみ、

 治療法はもう臓器移植しかない、

 という患者さんに、

 ようやく提供者が現れ、

 今日にも手術という緊急事態になって。

 

 けれど、そこへ

 移植する臓器が、届かなかったら?

 

「あくむゥ、でスよゥ!」

「がるぐるる……!」(←訳:絶望しそう……!)

 

 そんな悪夢のような《事件》が起こったのは、

 移植用臓器を運搬している最中のことでした。

 列車内で、移植コーディネーターの男性が襲撃され、

 移植予定だった心臓は行方不明に。

 

 しかも、

 同じような《事件》がその後も続出して、

 医療関係者は震え上がります。

 

「はんにんッ、さがしてェくださいィ!」

「ぐるがるる!」(←訳:即刻逮捕を!)

 

 《事件》の捜査にあたるのは、

 天久鷹央(あめく・たかお)医師。

 

 語り手の『僕』こと

 小鳥遊優(たかなし・ゆう)さんを助手に、

 軽やかに脳細胞を回転させて

 襲撃犯を追い詰めてゆきますが……。

 

「だいじィなのはァ、しんはんにんッ!」

「がるるぐるるるるる!」(←訳:元凶を捕まえないと!)

 

 《命のリレー》を邪魔する者は、誰なのか。

 

 とにかく、臓器移植妨害という設定が

 悲しくなるほどリアルで、

 読んでいて息苦しくなってきます。

 もしも現実に、こんなことが起こったら……?

 患者は、医師は、どうしたらいい……?

 それだけに、

 終盤の探偵・天久ドクターの推理は痛快で、

 感嘆せざるを得ません。

 なぁるほど、そうか~!と。

 

「ぐうぜんッではなくゥ!」

「ぐるるがる!」(←訳:必然の逮捕!)

 

 迫力満点の医療ミステリは、

 サスペンス好きな活字マニアさんにも

 おすすめですよ。

 アニメ化も決定したといいますから、

 映像好きな方々も、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

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