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【政・官・建・暴癒着の構造こそ血税浪費の元凶】八ツ場ダムは福田ダム【きっこのブログ】

2009年10月20日 21時34分26秒 | Weblog
【政・官・建・暴癒着の構造こそ血税浪費の元凶】八ツ場ダムは福田ダム【きっこのブログ】

八ツ場ダムは福田ダム

3日前か4日前、夕方のテレビのニュースで見たんだけど、国土交通大臣の前原ちゃんのとこに、和歌山県の知事が、ナントカ道路の4車線化の中止を撤回してくれとかって陳情に来たってニュースをやってた。それで、その知事が、前原ちゃんにお願いしてるとこが映ってたんだけど、あたしは、その知事のセリフを聞いて、あまりのバカっぷりに呆れ返っちゃった。だけど、あたしは、豚インフルエンザもどきで苦しんでて、とても日記を書ける状況じゃなかった。でも、もう熱も37度台におさまってるし、目の痛みも軽くなって来たから、今日はリハビリがてら、軽くツッコミを入れてみようと思う。で、ものすごく具合の悪い時に見たニュースだから、その知事のセリフを一字一句まで正確には覚えてないけど、趣旨としては、こんなことを言ってたのだ。

「こんなに次々と公共工事を切られてしまうと、われわれ地方の経済はお手上げになってしまいます。どうか4車線化の工事の中止を撤回してください」

この知事って、真性のバカなのか、それとも、1年くらい冷凍睡眠してて、政権交代が起こったことを知らないのか、どっちなのかは分かんないけど、どうして、こんな「本来はオフレコの話」を口にしちゃったんだろう?目の前に何台もテレビカメラがあって、自分の発言がそのまま全国に流される上に、自分が陳情してる相手は、自民党の道路族議員の正反対に位置する新政権の大臣だってのに、バカ丸出しとしか言いようがない。

タヌキやイタチくらいしか通らないような田舎の道路だったとしても、ムダな公共工事を陳情する場合には、普通は「どうしても4車線にしないと円滑な交通ができないんです」っていうタテマエで話をするのが当たり前だ。それなのに、この知事は、堂々と「地元の土建屋のために」って意味のことを言っちゃったワケで、それも、全国放送のテレビカメラの前で言っちゃったんだから、どう考えても、今までの自民党の道路族議員とのやりとりと混同しちゃってると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?

‥‥そんなワケで、これまでの自民党政権では、各地方の土建屋を始めとした企業が、地元の自民党県議たちに対して、会社ぐるみで選挙協力したりワイロを贈ったりとベッタリ癒着してた。そして、そうした自民党県議たちは、その見返りとして、中央から公共工事を引っぱって来る。そして、自民党県議のバックにいる暴力団を中心としたミゴトな連携プレーで、談合によって癒着企業へと工事が斡旋され、あたしたちの血税が「国民のため」じゃなくて「一部の企業のため」に使われる‥‥ってのがパターンだった。

だから、地方の自民党県議たちが陳情して来る建設計画ってのは、道路にしろ、ダムにしろ、そのほとんどは不必要なもので、必要なのは、あくまでも「公共工事」という名の宝箱なのだ。必要のない道路やダムでも、それを建設することによって、地元の自民党県議のパトロンたち、ようするに、土建屋を始めとした企業やバックの暴力団のフトコロは潤い、自民党県議たちもキックバックや選挙協力というオコボレにあずかれる。こうして、全国各地に分布してる一部の守銭奴どもが、あたしたちの血税を山分けするために行なわれて来たのが、自民党政権時代の公共工事だったワケだ。

たとえば、和歌山県なら、西松建設とベッタリ癒着してるのに、不思議と地検は捜査をしない自民党の二階博俊のお膝元ってワケで、ここには、「那智勝浦道路」っていう立派なバイパスが造られてる。いつでもガラガラのこの道路は、通称「二階バイパス」って呼ばれてるんだけど、たった8.9キロの道路を造るのに、1240億円もの血税をつぎ込んだんだから、1メートルあたり1400万円だ。これは、平均的な道路建設費の5倍を超える巨額の費用で、どうしてこんなに掛かったのかは謎だけど、道路が必要なんじゃなくて、あくまでも「公共工事」が必要だっていう考えで行なわれて来たんだから、何よりも重要なのが、「総額でいくらの事業になるか」って部分なのだ。

地元の土建屋や暴力団を潤すために、こうして費用対効果を無視して造られて来たムダな道路は、この「二階バイパス」に限らず、全国各地にある。たとえば、「原爆を落とされたのはしょうがない」でオナジミの久間章生の地元の長崎県では、わずか8.3キロの距離に1630臆円もの血税をつぎ込む「佐世保道路」、通称「久間道路」が造られてるけど、これにしたって、1メートルあたり2000万円で、通常の道路建設費の7倍を超える。そして、この工事を請け負ってる複数の企業から、久間章生へ多額の献金が渡ってたことも発覚してるのだ。

他にも、青木幹雄の地元の島根県で、930億円もの血税をムダにして造られてる「青木バイパス」、安倍晋三の地元の山口県で、700億円もの血税をムダにして造られてる「安倍道路」、額賀福志郎の地元の茨城県で、270億円もの血税をムダにして造られてる「額賀高速」を始め、こうした採算を度外視したムダな道路建設は、全国各地に数え切れないほどあるんだけど、これらは、それぞれの自民党議員たちの集票のためのバラマキでしかなかった。だから、今回、前原ちゃんのとこに陳情に来た和歌山県の知事が、ついウッカリと口を滑らせて「地元の土建屋のために」的なことを言っちゃったのも、これまでずっと続いて来た慣習が身に染みついちゃってるからだろう。

‥‥そんなワケで、道路が必要だから工事をするってのなら「道路のための工事」だけど、今まで自民党がやって来たことは、地元に公共工事を呼ぶための道路計画だったワケで、言うなれば「工事のための道路」や「工事のためのダム」だったってワケだ。だから、今回、和歌山県の知事の「地元の土建屋のために」的な陳情のセリフを聞いたあたしは、こんなとこで引き合いに出したら申し訳ないけど、八ッ場ダムを造れって言ってる地元の人の言葉がオーバーラップしちゃった。

八ッ場ダムを造れって言ってる地元の人たちって、あたしがこれまでに聞いた限りでは、誰1人として、「どうしてダムが必要なのか」ってことには具体的に触れないで、ただ単に感情的なことしか言ってない。確かに、半世紀にも渡って国に翻弄されて来た地元の人たちが感情的になるのは当然だけど、国民の7割が建設に反対してる上に、建設するなら、さら莫大な血税が使われることは明らかなんだから、感情論だけじゃなくて、「どうしてダムが必要なのか」ってことを具体的に述べなかったら、賛同は得られないと思う。

で、昨日だったかオトトイだったか、何かのニュースで八ッ場ダムのことをやってたから見てたら、記者から「どうしてそんなにダム建設にこだわるのか。豊かな自然を生かして、ダム以外のものを造るという代替え案ではだめなのか」って質問された地元のダム推進派の人は、こう言ったんだよね。

「ダムが完成したら遊覧船を浮かべて観光客を呼ぶ計画になってる。だからダムじゃないと困る」

あたしは、このセリフを聞いた瞬間、和歌山県の知事の陳情のセリフがオーバーラップしちゃったのだ。もちろん、このセリフを言った地元の人は本心からこう思ってるんだろうし、何も悪くない。悪いのは、もともとムリだった計画をゴリ押しして来た自民党なんだから、地元の人たちは完全に「被害者」だ。だけど、何のために莫大な血税をつぎ込んで、半世紀以上も前に計画されたダムなんかを今さら造るのか?‥‥って理由が、治水でも利水でもなくて、よりによって「遊覧船を浮かべるため」だなんて、あたしは全身が脱力しちゃったよ。

‥‥そんなワケで、八ッ場ダムの問題ってのは、今まで自民党議員の集票のために乱発されて来たムダな公共工事をなくして、税金がちゃんと国民のために使われるようにしようとしてる新政権と、それを阻止して、今まで通リに官僚や企業と癒着して甘い汁を吸い続けようとしてる旧政権との争いってワケだ。だから、新政権にしてみれば、八ッ場ダムの中止こそをムダな公共工事をなくすための旗印にしたいワケだし、国民のことよりも自分のことを優先して来た自民党系の守銭奴どもにしてみれば、願ってもない「政争の具」ってワケで、一番気の毒なのは、その間に挟まれてる地元の人たちだ。

前原ちゃんは、これまでに掛かった負担金は全額返還するって言ってるんだし、造りかけてる道路や鉄道はすべて完成させるって言ってるんだし、そうした道路や鉄道を生かした代替え案を話し合ってくって言ってるんだから、どうしてダムにこだわる必要があるんだろう?必要のないダムに固執して、これから先も何年間も苦しんでくよりも、1日も早く対話のテーブルについて建設的な話し合いをしてくほうが、確実に前向きだと思うんだけど。だけど、おいしすぎるダム利権を手放したくない自民党の残党どもが、この問題を「政争の具」なんかにした上に、地元の人たちまでを「打倒!民主党」の道具にしちゃってるもんだから、ぜんぜん話が進まないんだよね、実際は。

で、何も知らない人たちのために、フランク・ザッパに説明しとくと、この八ッ場ダムを造ろうとしてた「吾妻(あがつま)川」って川は、もともと「死の川」って呼ばれてた。上流域の山のほとんどが硫黄を含んだ地質なので、吾妻川は強酸性の水質で、お魚どころか、水棲昆虫の1匹も生息してない川だった。だから、この川を堰き止めてダムを造ったって、こんな水を飲料水にできるワケがなかった。だけど、何が何でもダムを造り、みんなでウハウハと儲けたかった自民党議員や天下りどもは、この虫1匹棲めなかった川に大量の石灰をぶち込んで、強酸性の水質を中和させて、それで飲料水にするっていうメチャクチャな計画を立てたのだ。

もうちょっと詳しく説明すると、八ッ場ダムの上流に、大量の石灰をぶち込んで中和させるための中和工場を造り、そこから発生する大量のヘドロを取り除くための小型のダムを造り、そして、初めて、この八ッ場ダムが「利水」としてのダムになるっていうバカ丸出しの計画を立てたのだ。仮に、これでホントに中和されたとしても、東京を始めとした1都5県が、半世紀前とは違って、ぜんぜん飲み水に困ってないのに、天文学的な血税をドブに捨ててまで、こんな飲料水を作る必要があるだろうか?さらに言えば、「遊覧船を浮かべるため」にダムを造るんなら、水質なんてどうでもいいんだから、中和工場や小型のダムは必要ないってことになる。

‥‥そんなワケで、あまりにも無意味な原始時代の計画、それが八ッ場ダムの計画ってワケだけど、このダムは、福田康夫のオヤジの福田赳夫が中心になって推し進めて来たことから、地元では通称「福田ダム」って呼ばれてる。そして、息子の福田康夫の時代になってから造られた道路は「福田八ッ場ダム道路」って呼ばれてる。そう、「二階バイパス」や「安倍道路」などと同様に、自民党議員どもが集票と献金のために続けて来た悪しき公共工事の代名詞、「その議員の名前」で呼ばれてるのだ。この事実だけを見ても、八ッ場ダムがまったく必要のない公共工事ってだけじゃなくて、この工事に投入される巨額の血税が、自民党議員と癒着してる天下りや土建屋に湯水のごとくバラマキされ、推進して来た議員たちにもキックバックされるっていう構図が見え見えだ。地元の人たちのことを考えたら、不必要なダムなんかじゃなくて、美しい渓谷の自然を生かした観光名所として開発したほうが遥かに有益なのに、ダム利権を手放したくない自民党の守銭奴どもによって、まだまだ地元の人たちは苦しめられてくと思う今日この頃なのだ。

年金や給与引下げに抵抗している組合問題が解決しない限りJALにお金を一切出さない

2009年10月20日 20時32分11秒 | Weblog
藤井財務大臣「年金や給与引下げに抵抗している組合問題が解決しない限りJALにお金を一切出さない。

あれに手をつけないとダメ

日本航空の経営再建問題で銀行団が追加の支援に難色を示す中、前原国土交通大臣と
藤井財務大臣が20日、直接会談することが分かりました。

会談では公的資金を活用した支援策や、政府内で浮上している「企業再生支援機構」の
活用について協議するものとみられます。

「ちょっと虫が良すぎるんじゃない。親方日の丸的な経営続いてたでしょ。あの体質を変えないとね」(利用者)

会談の最大の焦点は、国の金庫のカギを握る藤井財務大臣が前原大臣の説得に応じるか
どうかです。

藤井大臣は周辺に対して、「年金や給与の引き下げに抵抗している組合問題が解決しない限り、お金は一切出さない。

あれに手をつけないとダメ」と漏らすなど、日航に対して強硬な姿勢を崩していません。

専門家チームは今月中に再建計画をまとめる方針ですが、事態打開の糸口を見出せるか
は閣僚同士の協議に委ねられることになりました。(一部略)


コメント

欧米では大失態をした銀行の経営責任が追及されている。
日本の場合は企業がそれに相当する事例が多く、当然の事だ。
この1ヶ月ちょっと、一部の人間が藤井氏を貶めることに必死だったようだが、JALに見られるように既得権益にしがみつく、ごく一部の連中なのだろう。
そういったものに大衆は惑わされずに支持してる。
小泉構造改革的な感じではなく、おかしなものにはキッチリメスを入れ、かんぽの宿問題のように外資に安値で売却する愚に気をつけつつ、同時にセーフティーネットをきちんと張って欲しい。

その他のコメント
GMモデルを参考に破綻させた方が良いんじゃない。
法的に倒産させて、年金・給与も一気に清算するべきだ。
飛行機さえ残せばよいんだから、躊躇う必要はない。職員、パイロット、出入り業者はこれまで良い思いをしてきたのでしょう、当然の報いを受けるべきだ。
庶民と一緒の生活を楽しみなさい。
今まで、寄ってたかって、美味しい汁を吸い続けてきたことを長い間(自民→自公政権)止められなかったのが異常なことなだけ。
たっぷり溜まった膿は出すしかないし、出るのが自然。
膿を内包したままバンドエイドで閉じても治癒するわけないのは自明。
よって倒産させて膿を出すのが最良の道。現状保持など愚の骨頂。
倒産促進大賛成。資本主義なのだから。
非効率不採算は悪と決まっているのに、そんな不良企業も再建できない経営者が経団連のトップに名を連ね、国家に救済を求める。
車やエアコン・液晶テレビなどちっともエコでない商品に補助金ねだる企業の経営者。
いずれも経団連の幹部。
連中、派遣は自己責任なんてほざいてたっけ。
売上減少も企業の自己責任じゃねーのかな!


天下り公益法人調査、6割以上が非公表…検査院指摘

2009年10月20日 20時14分16秒 | Weblog
天下り公益法人調査、6割以上が非公表…検査院指摘

中央省庁が天下り公益法人に対して委託した統計調査などの結果について、6割以上が省庁内で閲覧するだけに終わり、一般には公表されていないことが、会計検査院の調査で分かった。

検査院は「有効活用されていない。インターネットなどで国民に公表すべきだ」と指摘している。

中央省庁は2007年度、天下り公益法人に対し、計1260億円かけて計3498件の統計調査や研究業務を発注、4300件の成果品を受けとっている。

検査院が調べたところ、このうち2586件(60・1%)は一般に公表されていなかった。国土交通省、農林水産省、経済産業省の順で非公表の件数が多かった。

総務省は航空機内での携帯電話使用の影響について、約8900万円で社団法人「電波産業会」に委託。

どの程度計器に影響するかなどの調査で、目的は機内での携帯電話利用が可能かどうかを探るものだった。

国民や業界に広く公開して有効活用する可能性もあったのに、同省は「政策に活用するための調査」(衛星移動通信課)として公表しなかった。

また、約4分の1の調査で、著作権が国側にあるとの契約がなかったことも判明した。

一方、こうした天下り公益法人への発注は件数ベースで7割、金額ベースで8割以上が随意契約によって行われており、検査院は競争入札への移行を促した。

自治体首長たちの思い上がりと勘違い・地域主権はまだ早い

2009年10月20日 19時17分44秒 | Weblog
自治体首長たちの思い上がりと勘違い・地域主権はまだ早い

民主党のマニフェストには地域主権が掲げられている。
自治体の首長たちはそれを逆手にとる。

前原国交相が八ッ場ダムの工事中止を明らかにすると、揃って抗議の声を上げる自治体の長たち。
「地域の意思を無視した決定である。地域の声を聞こうとしない。地域主権に反する」
羽田のハブ空港化を打ち出すと、キチガイみたいに怒って見せる知事がいる。
「寝耳に水」だの「一言の相談もない」だのとわめき立てる。
こいつらは自分が地域の主権者だと思っている。
地域の主権者は地域の住民である。
地域主権などと言うと自分が主権者だと勘違いする知事や市町村長たち。
こいつらに勝手なことをさせておくわけにはいかない。

鞆の浦埋め立て架橋事業めぐり、国交相と羽田市長が論戦 広島・福山市 (産経ニュース 2009.2.6)
万葉の昔から瀬戸内海の景勝地として知られ、今も江戸時代の風情が残る鞆の浦(広島県福山市)の埋め立て架橋事業をめぐり、国と地元自治体との対立が深まっている。事業は着工に向けた手続きが最終段階に入っているが、埋め立て免許を認可する金子一義国交相が反対運動が起こっていることをふまえ「国民の同意を取り付けてほしい」として“待った”をかけた格好だ。これに対して、福山市の羽田皓市長が「民主主義の手続きを踏んだのに国民同意とは何事か」と反発するなど、論戦が続いている。

 事業をめぐっては、反対派住民らが昨年10月、事業主体の一つである県が申請した埋め立て免許を認可しないよう求める約10万人分の署名を国交省に提出。金子国交相は「一般論として言えば、風光明媚(ふうこうめいび)な所は避けた方がいい」などと述べた。
(中略)
鞆の浦 弓を射る際、腕につける武具「鞆」が地名の由来とされる瀬戸内海の景勝地。美しい景観は万葉集にも詠まれ、江戸時代の朝鮮通信使も絶賛した。埋め立て架橋事業は交通渋滞緩和と地域振興などを目的に昭和58年に計画を策定。排水権者らの同意が得られず、一時凍結されたが、県が昨年6月に埋め立て免許の認可を国に申請した。一方、反対派住民らが免許差し止めを求めて広島地裁に提訴しており、今春にも判決が出る見通し。

福山市と広島県が事業を強引に推進しようとし、国交大臣がブレーキをかけている。
自民党政権としては珍しく真っ当な態度である。
これは国と地方自治体の対立。
そしてもう一つの対立がある。
国交省に寄せられた10万人の国民の声と地域住民の声との対立である。
地域住民の生活と国民の自然・景観・文化遺産保存を要求する権利との対立である。
ここには自然・景観・文化遺産は国民のものか、地域住民のものかという問題が潜む。
そしてさらにもう一つの対立がある。
賛成派と反対派との住民同士の対立。

対立の三重奏である。

さて上の住民訴訟の一審判決が10月1日に出された。
工事中止の住民勝訴であった。
が、藤田知事は即座に控訴することを決定したらしい。

鞆の浦、現地見た裁判官の判決に現地見ない広島県知事が控訴 (JANJAN 2009/10/16)

「景観」を「保護法益」と認定

広島地裁の能勢顕男裁判長は、「鞆の浦の景観は住民らの利益にとどまらず、瀬戸内海の美観を構成し、文化的・歴史的価値をもつ国民の財産ともいうべき公益」と指摘しました。

瀬戸内海の環境保全を趣旨とする「瀬戸内法」によっても公益として保護されていると述べ、景観を侵害する政策判断は慎重になされるべきだとした。

そのうえで、行政側が実施しようとしている道路や駐車場の整備などの事業に必要性や公共性があることは認めつつ、景観保全を犠牲にしてまでの必要性があるかどうかについては「大きな疑問が残る」としました。

また、事業が完成した後に景観を復元することは不可能で、事業自体の調査・検討も不十分として、埋め立てを認めることは知事の裁量権を超えており差し止めの対象になる、と断じました。

判決の要旨は上のようなものらしい。
それに対する行政側の控訴の理由が次のようなものである。

鞆港埋め立て・架橋問題:鞆の浦訴訟・県控訴 「景観利益、不明確」 /広島 (毎日jp 2009年10月16日)
鞆の浦(福山市)の埋め立て免許差し止めを命じた広島地裁判決を不服として15日に広島高裁に控訴した県は、大野宏之土木局長らが記者会見し、「景観利益の範囲や内容が特定されず、今後の公共事業に与える影響が甚大だ」と控訴理由を説明した。また、「大多数の住民が望んでおり、この計画がベストだ」として、鞆の浦の埋め立て・架橋計画の必要性を改めて強調した。【加藤小夜】

「今後の公共事業に与える影響が甚大だ」というところに本音が表れている。
とにかく公共事業をやりたいらしい。

先に、広島市と長崎市が五輪開催に名乗りを上げた。
それに対してこの藤田雄山広島県知事がイチャモンをつけている。

広島知事、五輪招致で不快感=「市から聞いてない」 (jiji.com 2009/10/13)
広島、長崎両市が2020年夏季五輪招致の検討委員会を設置することについて、広島県の藤田雄山知事は13日、「広島市から何も聞いていない」と述べ、連絡や相談がないことに不快感を表明した。

藤田知事は、両市の発表が複数都市開催の是非などに関して関係方面に根回しなどをした後なら理解できるとした上で、「いきなり言った。唐突な感は免れないし、ちょっと理解に苦しむ」と指摘。1994年アジア大会で広島市以外の県内自治体も会場になった点に触れ、「県に何も言わないのだから、ひょっとして(広島県内での競技は)市内で全部やるのかなあ(と思った)」と疑問を呈した。

招致の是非については「もうちょっと練度が上がらないと、何か言えと言われても材料がない」と評価を避けた。 (2009/10/13-20:19)

相談がなかったからといって、ヘソを曲げているらしい。
こいつらは国に対しては、「地方の意見を聴け」と言うくせに、自分たちは市町村の意思を忖度するつもりはないらしい。
なぜ事前の断りだの根回しだのが必要なのか。
広島市・長崎市が立候補の意志を表明したなら、その意志を尊重し、県としての対応を考えればいいことである。

ちゃんとした理由があって反対するのならそれでもいいが、これは、「誰に断って商売してるんだ」と因縁をつけるやくざの言い分と同じようなものであろう。

地域住民の権利と、住民以外の国民の権利の衝突は八ッ場ダム中止をめぐっての議論においても考慮すべきことであろう。
世論調査では国民の過半はダム建設中止を支持している。

国土保全、環境保全等について国民は権利を持つ。
納税者として税金の使い方に注文をつける権利を持つ。

一都五県の知事が揃って八ッ場ダムを視察した。

ダムの必要性訴え  「八ッ場」 6知事視察 (YOMIURI ONLINE 2009年10月20日)

彼等が向かい合って話を聞いているのはダム建設推進派の土建家業の住民だけである。

西川社長辞意、亀井郵政相「後任は速やかに」

2009年10月20日 19時03分55秒 | Weblog
西川社長辞意、亀井郵政相「後任は速やかに」

亀井静香郵政・金融担当相は20日、同日夕に日本郵政の西川善文社長と金融庁内で会談し、西川氏から辞意を受けたことを明らかにした。

会談で西川氏は「今日閣議決定された郵政改革の基本方針の内容は、自分が社長として考えていた事業展開の方向と違いがある」と辞任の理由を説明した。

亀井氏は「郵政事業を国民にいいものとするために、アドバイスをもらいたい」と応じた。

亀井氏は会談後、後任の社長人事について「出来るだけ速やかに後任を決める必要がある。

私の頭の中にはこうなった場合の自分なりの考えがある」と記者団に語った。

与謝野馨ら旧政権閣僚のホンネ

2009年10月20日 18時54分44秒 | Weblog
与謝野馨ら旧政権閣僚のホンネ

政治家の言動にホンネとタテマエがあることは、よく心得ておかねばならない。

昨日、石原慎太郎ら六都県知事がガンクビ揃えて八ッ場ダムを訪れ、ダム建設中止の白紙撤回を求める共同声明を出したのは、これまで計画に賛成してきた手前、やっておかねばならない儀式のようなものだろう。

民主党政権が白紙撤回するなどありえないことくらい、誰でもわかる。

地元、群馬県の大沢知事は別として、これまで負担してきた資金が戻るのならいいとホンネでは思っている知事もいるのではないか。

さて、ホンネといえば、文芸春秋の11月号を読んでいて、興味深かったのは、与謝野馨、鳩山邦夫、石破茂という旧政権三閣僚が対談した記事である。

選挙に負けてしまったあとは、素直に本音で語れる。麻生政権末期のダッチロール飛行の機内で、彼らがどのような思いを抱いていたかがよく分かる。

たとえば、ことし6月に鳩山邦夫総務相の首を切って、日本郵政の西川善文社長を温存した麻生首相を、与謝野が以下のように批判している。

「事態の収拾をはかるために総理が鳩山さんに辞任を要求したこと自体は、内閣としてあり得る選択肢だったと思うのですが、かたや西川社長が続投というのでは、いかにも均衡を失していました」

西川に軍配を上げた官邸の政治判断は間違いだったと断言する。「あのとき、私ももっと強く進言できていればよかったのですが」。

いまさら言っても、むなしいことには違いない。自民党内の郵政民営化推進派や財界に気を使い、党内対立を避けるための鳩山単独更迭だったのだろうが、それが間違いなら財務相の職を賭してでも西川同時更迭を麻生首相に迫るべきだった。

その西川社長は、郵政改革担当相の亀井静香に引導を渡され、昨日になって辞任の意思を固めたようだ。

結局、与謝野が明言する「西川続投という判断ミス」は政権交代によってしか是正できなかったことになる。

当事者の鳩山邦夫は「総理にいろんな人が鳩山を切れとアドバイスされたのでしょう。結果的に内閣支持率が10%近く下がってしまった」と振り返り、いかにも総選挙惨敗の原因は鳩山更迭にありといわんばかりだ。

石破は「派閥の領袖や党の執行部が大局的な判断ができなくなっていた」と嘆き、与謝野は「自民党のアンシャン・レジーム(旧体制)の危機感のなさ」を指摘する。

森喜朗や青木幹雄らの長老支配が弊害をもたらしていることを言外ににおわしているのだろう。

自民党の大物議員も野党になって変な重石がとれたのか、メディアでカッコつけたり、ごまかしたりせず、少しは本音で話すようになってきたことがこの対談でうかがえる。

これが根本的な党改革につながればいいのだが。

農水省、所管法人の6割に天下り 242法人

2009年10月20日 18時39分16秒 | Weblog
農水省、所管法人の6割に天下り 242法人

赤松広隆農相は20日の閣議後の記者会見で、昨年12月1日現在で農林水産省が所管する426の公益法人のうち、約6割にあたる242法人が常勤役人として国家公務員OBを受け入れていたことを明らかにした。

常勤役員数では715人のうち天下りが約半数の346人に上る。

このうち2008年度に国から補助金を交付された法人は4割の102。

農水省の天下りを巡っては前事務次官が政権交代直前に所管法人のトップに就任し批判を受けた経緯もあり、農相は「今後は役所があっせんする天下りはさせない」としている。

赤松広隆農相に対して悪徳官僚達は、やりやすい人だと好印象?

菅さん、バックアップしてやらと、悪徳官僚になめられたままになりますよ。

USダウ反発。東証も反発。 USダウ先物、時間外、買い優勢で最後に売り買い交錯。

2009年10月20日 16時09分44秒 | Weblog
日経平均は10,336円の100円高。東証1部の値上がり銘柄数は1,078、値下り銘柄数は474。出来高は18億3,777万株。

前日の米国株の反発を受けて、東京株式市場も値上がりしましたが、上値の重たさも意識されました。

先物には売り注文が多かったようで、日曜日の朝日新聞に日本生命が資産運用目的で保有する国内企業の株式のうち、10~20%程度を今後5年かけて減らす検討に入ったという記事が掲載されましたが、他の生保や銀行も保有株の圧縮を図ろうとしているのではないかといった懸念や、日経平均の9月の月中平均は10,302円なので機関投資家から売りも出易いといったことが相場の上値にフタをしています。

政府が本日の閣議で郵政改革の基本方針を決定し、郵便・貯金・保険の3事業を郵便局で一体的に利用できるようにするため、現在の「4分社化」を見直す「郵政改革法案」を来年1月召集の通常国会に提出することになったため、亀井郵政・金融担当相も郵政問題で忙しくなり、銀行問題での発言や軋轢も減るという期待から銀行株には買い戻しも入り、三菱UFJフィナンシャルグループや千葉銀行などは反発しました。

日経ジャスダック平均は1,223円の1円高。

セブン銀行やジャストシステムの株価調整が続き、陽光都市開発も売られました。

一方、フルヤ金属(7826)はLED(発光ダイオード)向けサファイヤ単結晶の製造に用いられるインジウムルツボの出荷拡大期待から年初来高値を更新しています。

無駄洗い出し「チーム民主党」が合流 枝野・蓮舫氏ら

2009年10月20日 09時28分28秒 | Weblog
無駄洗い出し「チーム民主党」が合流 枝野・蓮舫氏ら

鳩山内閣の行政刷新会議が予算の無駄を省庁ごとに洗い出すために行う「事業仕分け」に政治主導で取り組むため、民主党の枝野幸男元政調会長や蓮舫参院議員ら16人が同会議に参加することになった。民主党関係者が明らかにした。

枝野氏が全体の取りまとめ役を務め、その下に5人ずつの3グループをつくる。蓮舫氏、尾立源幸参院議員、寺田学衆院議員が各グループのリーダーとなる方向だ。

厚生労働省や国土交通省、農林水産省などの事業を手分けして担当する。

枝野氏は薬害エイズや偽装請負問題で政府・与党を厳しく追及してきた論客で、仙谷由人行政刷新相と親しい。

蓮舫氏も年金記録問題などで厚労省や社会保険庁を追及してきた。

尾立氏は公認会計士出身で、財政・金融問題に精通している。国会論戦を通じて培った問題の「掘り起こし能力」を発揮し、政治家の立場から目を光らせる。近く全員参加の勉強会を開く計画だ。

西川・日本郵政社長が辞意、月内にも新体制

2009年10月20日 08時55分52秒 | Weblog
西川・日本郵政社長が辞意、月内にも新体制

日本郵政の西川善文社長が辞任する意向を固めたことが19日、分かった。

複数の関係者が明らかにした。西川氏を巡っては、鳩山首相をはじめ亀井郵政改革相、原口総務相の関係閣僚が自発的な辞任を促す発言をしていた。事実上、これを受け入れた形だ。

政府は、西川氏から正式な辞意の伝達を受け次第、後任社長を決める。小泉政権以降の郵政民営化の流れは、経営の方針、体制の両面で大きく転換することになる。

西川氏は13日、亀井郵政改革相から、郵政を巡る鳩山内閣の基本方針について説明を受けた。

その後、親しい複数の関係者に「政府の方針が変わったので、(社長を)辞めるのが適当だ」と辞意を伝えたという。

西川氏は、郵政民営化の象徴として、日本郵政グループの株式上場を最大の経営課題と位置づけてきた。

しかし、鳩山内閣の下で、株式の上場を凍結する法案の成立が確実となるなど、経営の大転換を迫られることから、これ以上トップにとどまるべきではないとの判断を固めたとみられる。

28日に予定される日本郵政の取締役会までに、辞意を正式表明する見通しだ。

それを受け、日本郵政は後任社長を取締役に迎えるための臨時株主総会の開催準備に入る。

早ければ10月中にも新体制が発足する見込みだ。西川社長を支えてきた他の取締役にも辞任の動きが広がる可能性がある。

西川氏は三井住友銀行頭取、全国銀行協会会長などを歴任。2006年1月、当時の小泉首相に請われて、民営化の準備会社の社長に就任した。

しかし、麻生政権下の今年1月以降、「かんぽの宿」売却を巡る不手際など不祥事が相次ぎ発覚、経営責任を巡り対立した鳩山邦夫総務相が更迭される事態に発展した。