ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

「不信のとき」

2018年06月28日 | Japanese Books



有吉佐和子の本が読みたくて、「不信のとき」を買ってみた。
どこかのレビューで、これがいいって読んだのであった。


↓鉢伏山登山、山歩きは気持ちいい




老人と中年男性が、それぞれ若い女の子とキャバクラというのだろうか夜の商売の女性に騙される話で、日本経済新聞に連載されて話題になったそうな。

物語は、二人の男性がそれぞれ不倫する話で、お金は結構持っている中高年の男性が、妻以外の女性に夢を求めるというシンプルな内容。

だけれど、二人ともこっぴどく騙されてしまい、さらに、物語の終わり方がとっても急激というか、あっという間に終わっていて、情けない男性の醜悪さは数ページでまとめたいのかなという筆者の考えが見えたりする。

↓大学の講義で、クメール文学を学生が発表している様子



携帯電話もなく、家に電話をひいていない女性も出てくる話で、時代はかわったなと思う。

それにしても、面白すぎる内容で、日経を通勤で読みながら男性たちが、こっそり冷や汗をかくというか我が身を振り返ってたのかなとか、エリート男性の大変さに思いを巡らす。女性の自立はしっかりとした職業と目的意識を持つところにあるっていう筆者のメッセージも、女性読者にはうけたのかもしれない。