ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

キプロス独立の闘い:女性活動家の記録

2017年06月30日 | 2017キプロス会議



キプロス大学の本屋で、「英語の本ない?」って聞いたら、不良っぽいにいちゃんが、「これいい」って出してきたのがドイツ人の本・・・・ノーベル賞をずいぶん前にとったとはいっても、英語でドイツ文学は・・・・(でも、このにいちゃんただの不良ではないなと思ったのである)

で、講義で使ってるような英語の本は?って聞いたら、「マーケティングとか・・・」って、要は英語の本なんて全然ないって教えてくれた。

で、「キプロスの歴史とかでは英語でない?」って聞いたら、ちょっと探してくれて、「これがいい」



現地語で読んだそうで、学校では教えられていないし、禁書の分野にはいってるくらいだそう。「政府は若い世代に、こんな歴史を知ってほしくないんだよな」


読み始めると面白くて止まらない。1950年代のゲリラ闘争の話。
筆者は、父が亡くなったあと母が事業をついで一緒に靴屋さんをやってる店の娘で、国の独立のためにゲリラファイターとして出世して活躍していく話。爆弾作ったり、隠したり、なんとも昔のゲリラの話で面白いのである。 攻撃の後に胡椒をまくなんて(もったいない・・・・)、ほんとにプリミティブで面白い(けど実話)。

本屋の不良にいちゃん、ありがとう。この本に出会ったおかげで(村上春樹も持ってきてたのとジョンスチュワートミルの原語版も持ってきてたんだけれど)、キプロス滞在がとても面白くなったのは間違いない(そのせいで観光をほとんどしなかったけれど・・・・)


ラルナカへ移動

2017年06月29日 | 2017キプロス会議


土漠だか砂漠ばかりだったニコシア(首都)を去って、有名なビーチのあるラルカナへと移動。


早朝のビーチ



宿がビーチのすぐそばだったので、お散歩するのには便利。




といっても、ビーチ周辺は完全に欧米人のための観光地で、所狭しとバーとカフェが乱立しているのである。
ぜひスターバックスにも寄ろうと思うのである。




分断国家:キプロス

2017年06月28日 | 2017キプロス会議


2004年まで、北と南キプロスは一切の行き来がなくて、2004年になってやっと国境があいたそう。

↓トルコ料理もけっこう食べられるし、ギリシア料理も中東料理もあるキプロス



キプロスでは、値段の表示がユーロが多いのだけれど、もともとあったキプロスの通貨で書いてあったりもする。

北と南との交流はすすんではいるけれど、まだ分断されたまま。北と南の交流を促進する民間団体があって、学会ではその研究をしている発表も聞いたのだけれど、国連主導で、持続性のない活動と対話を繰り返しているそうな・・・・


↓キプロスのヨーグルト、羊のヨーグルトでちょっと固めがおいしい


キプロス問題、あまり実感としてないけれど、会議で発表者の一人がジェノサイドだといってイギリスの行為を批判していたんだけれど、実際に相当ひどいことがあったらしい・・・平和そのものにみえるけれど、暗い過去がある国なのだ。


北キプロスでビールを楽しむ

2017年06月27日 | 2017キプロス会議



分断国家にきたので、国境を超えて北キプロスに。

後輩で一緒に行動している若い人はさすがで、「毎晩歩いて見学してましたー」と、グリーンラインの専門家と化しているのである。


↓国境というかグリーンラインへ通じる繁華街


わたしは大学のそばの静かな住宅街にいたので知らなかったけれど、後輩によると、このエリアは夜中までうるさくて、ホテルの受付の人も飲んで遊んでて適当だったらしい・・



国境ラインは撮影禁止


一緒に行ってくれた後輩を連れて(わたしが行くまで国境は超えてなかった、こういうところは律儀でえらい

↓グリーンラインをこえ、北側のバーにはいって、とりあえず休憩


一緒に学会に参加した研究者の卵さん、20年も後輩なんだけれど、話していてとても面白い。



おもしろかった学会も終わり。

首都ニコシア、ギリシア人男性のナンパがすごかった・・・・ガラパゴスに船で行った時にギリシア人船長にくどかれまくったのを思い出したのである(当時はわたしも20代だった・・)。

誰もが尊敬する有名なギリシア人教授は、「ハーバードの博士課程では主席だったけれど(これは本当)、ギリシアの海軍学校では4番目でしか卒業できなかったんだ」っていうのをいろんな若い女性に話して口説きまくってた・・・わたしはこの教授にランチに拉致されただけで、「いろいろ聞かせれくれたお礼に、今夜コーヒーおごるからぜひホテルのロビーで!!」という、すさまじくストレートな攻撃(わたしは何も話してないけれど山本五十六の話はちょっとした・・・)、こういうところは、さすがギリシア男性!!

そういうナンパ男性は街中でバイクにのってたり、早朝に車を運転していたり、いろいろあったんだけれど、さすがここはギリシア文化だな・・・・・

ずいぶん前にミコノス島で赤くて小さい水着をはいたベスパ男性にナンパされたのを思い出して元気がでたのである。







キプロス大学での会議

2017年06月26日 | 2017キプロス会議


キプロス、至る所で公共工事をやってて、道路が閉鎖されているというか、工事中なのである。土日はしっかり休んでるのが、さすが・・・・・

大学での学会は、むむむむ・・・・





この学会の問題点は、
(1)淘汰されていない発表が多すぎる(ちゃんと指導教官とか同僚のチェック受けたの??)
(2)パワーポイントがないのに、専門用語を使いまくる

といっても、これは知識がたらない私の問題かも・・・・MBって言われて、すぐ分かる東南アジアの研究者がいるか?みたいな話なのである。(MBはMuslim Brotherhood、エジプトの民主化運動の話で、素晴らしい発表だったので批判したくないけれど)


学会に参加している3日間、日曜だけ朝5時からスカイプ会議に参加しなきゃいけなかったけれど(カンボジアは朝9時)、隙間に早朝に散歩して、毎朝Nicosiaを楽しんだ。

↓キプロス大学のバス案内、他のバス停はほぼ壊滅的にすべて壊されてる


私自身はディスカッタントっていう役割がって、香港の民主化の課題と、南コーカサスの民主化問題のコメントをする担当だったのである・・・・・香港はワルシャワ大学の人、南コーカサスはジョージア出身でイタリアで勉強していた人の発表で、なんでもいいけれど、南コーカサスってどこ????って思いながら(この人は事前にペーパーを共有してくれなくてルール違反)、せめてプレゼンで発表する地域の地図くらい見せてよーって思いながらコメントしたのであった。

ま、コメントするのは楽、発表するのは大変。

次回は、ぜひ発表したいな。やはり、自分が研究していることを批判してもらったり、共有して共感をもってもらったり励ましてもらってこその学会だと思ったのである。