ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

難しかったケーススタディーは?

2020年10月21日 | 人身取引調査2016年
ジェンダー学の講義で、慶應の法科大学院に短期留学していたアシスタントに、ケーススタディー作成方法を教授してもらった。
すでに経験から学んでいるのだが、大学生とのまともな会話をzoomでするのに、英語ではとても無理なのである。
ロシア語を聴いているのと同じ感じで講義を受けてるんじゃないかと思うことすらある。

まあ1回生だから仕方ないとはいえ、英語能力がほとんどない学生たちなのだ。
クメール語でも何もまともに分かってないかもしれない。
というのも、「クメールルージュって何?」って聞いたら、「わからない・・」という回答が続いた後(英語では説明できないという回答もあった)、「クメールルージュは、たくさん人を殺しました」って、まさに小学生レベルの発言をした大学生がいたこと。

高校生に教えてる方が、まだマシかもしれない。



で、罰するかのように課題を山ほど出して勉強してもらっている。その中で、商売をしている女性にコロナ関係のインタビューをしてもらって、インタビュー記録からケーススタディーをいくつか作ってもらった。
それらを提出してもらった後私が読んでみて、zoom講義で比較的優秀な学生が作成したものを、画面上で教えながら編集する作業をデモしてみた。
彼女も、頑張ってるんだけれど、そもそも思考回路がめちゃくちゃだから、論理的でないし、訳わからない内容になってるのである。
(でも実はお母さんにインタビューしてたそうで、英語では「父親」・「祖父母」がめちゃくちゃに記載されていたのが判明した)

学生に、私が求めるケーススタディーのポイントとしては「導入、メイン、まとめ、の3つのパラでいい」と解説したら、僧侶が、「先生、この前は5つのパラって言いましたよ」だって。
数日前に言ったことを私がすでに忘れたのか(まあありがち)、僧侶が間違ってメモとったか、まあこの際なんでもいいのだ、論理的であれば。
なので、私の回答は、「だから、大学教員と政治家の言うことは信じるなって言ってるでしょ!」

で、アシスタントは山ほどケーススタディーを作ってもらって、延々と鍛えてきたので、「これまで作った中で、どれが難しかった?」と聞いた。
しばらく考えた後、「タイから戻ってきた出稼ぎ労働者のケーススタディー」だったそうな。
2016年か、随分前の調査だな・・・・

確かにあのケースは、どうやってタイに行ったかを覚えてない人が多いし、あまりにも搾取されているから(いろんな場所で)、まとめるのが相当難しかったはず。


今回オタクが実施してくれた大量のインタビュー。
ジェンダー主流化に関してケーススタディーを2つ作成しなきゃいけないのを忘れていて、ちょっと慌てている私。
オタクは優秀なのだが、英語を書く能力がないので(さらにケーススタディーを作成するにはそれなりの能力がいる)、最近あまり使ってない私の脳をフル活用してみようかなと。






世界で3番目に悪いカンボジア?

2016年12月19日 | 人身取引調査2016年


アシスタントが人身取引調査をやってるので、資料を探していると、Modern Slavery 報告書で、カンボジアが北朝鮮、ウズベキスタンに続く3番目に搾取の多い国にあげられてる。

In 2016, Cambodia has the third highest estimated prevalence of modern slavery. In Cambodia, extensive literature details the prevalence of commercial sexual exploitation and forced begging. Our survey data highlight the existence of modern slavery in manufacturing, farming, construction and domestic work.


↓子どもや女性が被害にあっているのを聞くと、心が痛むのである(が、引用されているのは男性の声だった)



http://assets.globalslaveryindex.org/downloads/Global+Slavery+Index+2016.pdf

一仕事、ほぼ終わり!!!

2016年03月17日 | 人身取引調査2016年


中国で必死に仕上げた報告書ーーお披露目会というのか、関係者を読んでワークショップ。カンボジアに戻って数時間後に出向いたのであった。

↓みんな地方から出てきてくれて感激


クメール語で発表するのがまだ苦手なのでアシスタントに説明して、まとめてささっとやってもらう。

↓「提言は言うって約束してたじゃない!」と、アシスタントに睨まれたのであった・・・


↓会議後、打ち上げにエレファントバーに向かったわたしたち、Two monkeys もいっしょ


↓アシスタントたちは、よく頑張ってくれました〜子守もかなりしてくれたし


↓禁酒を解禁して、おもいでぽろぽろを鑑賞しながら遊ぶ


次はクラティエとカンダールでの調査。家庭内暴力の問題に関する、女性指導者の能力向上と、被害者保護の事業評価。

↓手書きのメモを写真にとってアシスタントに送信・・・・アポ設定中


日本に戻るまで、あと十日ほど。がんばって、次の調査も乗り越えよう・・・・

プノンペンへ

2016年03月01日 | 人身取引調査2016年


カンポットでの調査は大成功で、プノンペンへと移動。




↓先に戻る同僚を送ってバス停へ向かい、朝食をとる


同僚と話に夢中になってたんだけれど、子どもは一人でさっさと麺をたいらげたのである。成長してるなあ。下の子はアシスタントたちと遊んでて同行しなかったので、平和だったのである。

↓かなりおいしかった・・・・バス停の横ってたいてい美味しい店がある



さすがわたしのアシスタントたち、数値はすでにほぼ入力済みだそうで、1週間後の締め切りにも問題ないように統計はあがってきそうな勢い。優秀なアシスタントを持つと、ほんとにらく・・・・・全部自分でやってた頃が遠い昔のように感じる。が、今はまだ1月のコンポントムの報告書編集作業におわれてる。学生たちは、どうしてもいろいろ事情もあって、宿題を遅らせてしか提出できないのだ・・・・・えーん。

数日後に行く広州でのホテル予約を延長して、ホテルにこもって報告書を書くつもりだったんだけれど、もしかしてさっさとできあがるかも・・・そうはいかないかな?


CHOUK郡での調査

2016年02月29日 | 人身取引調査2016年


カンポットから60キロ離れた僻地へと移動しての調査。人身取引予防の事業なので、僻地での活動が主流なのであった。
↓朝ごはんによった、 CHOUKの中心部にあるはやってる店


↓超美味しかったチキンライス


↓えんえんと乾燥地帯を走る


↓迷って迷って・・・団体の人が同行しても迷うのであった


↓小学校で、まず女の子たちとのインタビュー


↓少女たち、お菓子を食べながらインタビュー


↓午後しか学んでいない女子たち、覗き見してるのがおもしろい


↓子どもはぐっすり・・・・平和だったのである


↓校長先生とのインタビュー、子どもの移民は少ない


↓男子とのインタビュー



↓コミューン事務所へと向かって地方自治体や警察とのインタビュー


↓信じられない、警察署


↓ランチ前の警察官たち・・・


警察官のインタビューは、コミューンレベルではかなり苦労する・・・郡レベルまで行くと、レベルも高いし、いろいろ知ってて問題意識もある警察官がいるので、郡までいかないとだけだなあ。

↓鳥をたくさん飼育している警察署


↓ランチは地元のレストラン、スープばっかりなんだけど・・・


↓あっさり味の鳥スープ


↓魚、手をつけなかったけれど、いまいちだったそう・・・


↓村人とのインタビュー、かなり面白いインタビューだった


「娘に、出稼ぎに行くか、高校に進学するかを聞いたら、出稼ぎに行きたいといったので、まあそんなものかと思って許可した。息子は、なんとか12年生まで行けっていったのに、あまり勉強が好きでなくて、自分で決めてやめてしまった。とても残念だった。」

↓お世話になった団体の事務所


↓村からカンポットタウンにある有名なレストランへ直行、海へ直行



↓注文してもらったサラダはいまいち・・・


↓シーフードがないそうで、鶏肉料理、かなりおいしい!!


↓サンセットがとてもきれい


↓夕食後もしっかり遊びに行く子供達


長い一日だった・・・・・

6州での調査もこれで終わり!!