ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

今日から知床旅行

2021年08月28日 | 日本滞在


夏休み最後の旅行。
知床へのトレッキングと散策、ネイチャークルーズ。

↓宮古島では飲み損ねた有名なコーヒーを、石垣空港で楽しむ



日本では2人しかいない同世代の友達にさそわれた(一人は寝たきりのお母様の介護とコロナが怖いらしくて外出すらできない)。
この歳になると、「新しい友達」ってなかなかできなくて(ネットで知り合うとか興味ないから、全く友達を作る機会もない)、若い頃からの友達って本当に貴重なのだ。
この友達は私と同じで相当な旅行好きで、もともと7月一緒に天草に行く予定でかなり詳細に予定まで立てていたのだが、急に発出された緊急事態宣言や、二人ともまだ予防接種を受けてなかったのでキャンセル(延期?)。

夏になって離島ばっかり旅行すると言ったら、ぜひワクチン後に一緒に北海道登山に行こうと誘われ、「行く!!」と回答したのは良かったのだが、「子どもも連れてけ!!」と両親に主張され、仕方なく子連れの旅行。

↓すぐそこは台湾、近くて遠い国になってしまった・・


ま、いいんだけれど、友達と二人なら毎日登山で楽しかったのにな・・・
この友達は、日本人にしては珍しく免許を持ってないので、私にアッシーしてほしいという期待があり、私は旅行の計画をしてくれる友達は便利なので、お互い持ちつ持たれつなのだ。なにしろ計画能力はすごい、私ではとても見つけられない海鮮料理の美味しい漁師さんとかがやってる宿を探してくれた。

↓この二人がいると、何しろ道中で車を止めて買い食いばっかり、ずっと食べているのである


3月に日本に戻ってきて、旅行ばかりしていて、「なんでそんなに旅行せないかんねん」と言われつつ・・・

いくら「宿題が多くてとても大変な講義だ」と脅迫してもまだ講義に50名学生が残ってるのは何故なんだと叫びたいだけでなく、仕事量がすごいのです、スタッフがちゃんと仕事しないのです、わがままなクライエントに振り回されてるんです(なんで私相手に愚痴ばっかり言ってるの?、なんでそんなコロコロ依頼内容を変えるの?)、とにかくオンライのフリーランスの仕事は気楽だけれど同時にストレス溜まるのです・・・・などなど言い訳は山ほどあるのだが、基本的にはじっとしてられないんだろうな。
プノンペンでも、週末はいつもケップだったし、じっとできないのだ。


↓石垣旅行で発見したのは、PEACHで旅行すればとても格安だということ、これまで知らなかった



旅行ばかり行ってるものの、ちょっと心のどこかで気になっているのは、日本にいる数少ないクメールルージュ時代研究繋がりの「友達」、ベンツ氏。
奥様が癌になり、さらに緊急入院もあったりしてたら、今度は本人が胃がん。
胃の3分の2を切り取るそうで、まあそれは大変だ。
茨城までぶらりとお見舞いに行こうかなと思いつつ、「コロナだからくるな!」と言われ・・・
このご時世、本当に大変だな。私も旅行から戻ったら、そろそろがん検診行かないと。










70年以上前にすでに幼稚園が普及していた日本

2021年08月27日 | カンボジアの子どもの権利


幼稚園教育の仕事をしているので、両親にも幼稚園のことを聞いてみた。

↓石垣の川平湾でのグラスボート、ジャガイモ珊瑚を初めてみた


父は、自分の父が大阪で塩を売る大きな商売をしていたのを戦争で焼き出され田舎へと疎開して貧乏のどん底から生活を立て直した家庭で育ち、現在は79歳。
母は、田舎の母子家庭で育った父と満州に奉公に出されて学校まで通わせて貰っていた母の長女で、牛がいる納屋のある巨大な家を自分たちで建てて育ち、現在75歳。

この二人に幼稚園に行っていたか聞いたら、父は1年だけ通い、母は2年通ったそう。

↓この二人も幼稚園は色々変わった、日本でもカンボジアでも



日本の教育制度はすごすぎる、70年以上前に、貧乏人の子どもでも幼稚園に行ってたんだ。
なんでも、いくのが当然と誰もが考えていたし、行ってないと友達と話が合わないからかわいそうって思って保護者が送るのが普通だったらしい。

↓ソフトクリームもアイスも大好き、お店を見つけたら必ず食べる


カンボジアでも、この発想の転換が可能だろうか・・・・
特に少数民族の子どもたちは、幼稚園に通うことなんて重要と思っていない保護者に育てられているから、もっともっと課題が多そうだ。





オンライン学習は楽しい?

2021年08月26日 | カンボジアでの教員生活

前学期の調査手法のクラスにいた2人の学生が、大学生を対象の実施したコロナの影響調査。

それぞれ、約100人が参加している調査で、全員がオンライ学習中。
結果は似ていて、学生たちがオンライン学習で苦労している様子がよくわかる。




36%はオンラインが嫌で、28%はオンラインが好きで、残りの36%はどちらでもないがどちらかというと好き。

そうか、オンラインが嫌な学生ばかりじゃないんだ・・・

でも45%が学習の効率が下がっていると回答しているので、投資分の利益を得ているわけではなさそう。




でも、約半数の学生は、大学を辞めたいかなと考えたことがあるらしく、全くそう思わなかった(辞めたいと思わない)学生は49%のみ。
なかなかシビアだ。

自分が悩んでいるように、他の学生も同じような心境だと思うかは、全員がある程度・全くそう思う。















この学生は、ムスリムの子で、発言もしないし大人しい学生だったのだが、課題のレベルはかなり高い。A+を上げたくなるのだが、何しろ嫌味な学部長がA+を出すことに超否定的なので、仕方なくAで我慢してもらうのである。

↓教員への提言、そう言われても難しいなあ・・・・・と反省するのである





宿題を減らせとか、課題を減らせとか、多分私の学生で調査に参加した学生のコメントなんだろうな。
鬼のように宿題を次々と出す私、学生には勉強してもらわなきゃ。
そうじゃないとずっとネットサーフィンとかゲームやってるんだろうから(それはウチの子どもだけだろうか?)。
宿題も、インタビューをして貰ったりしたら、それなりにみんなしっかりやってる。


↓パン食べ放題のTOOTHTOOTH、息子はメイン料理に加えて20個もパンを食べた・・・・



大学は、今日から新学期。
とは言っても夏学期で、毎週4,5時間講義しないといけない(3時間と1,5時間の2回)。

前回70名以上いたジェンダー学は5人のみなので、きっと開講されない(8名以上必要)。

ところが、本来は断っていた4回生対象のジェンダー・権力・暴力の講座が48名受講希望なので、これからガンガン宿題を出して、25名くらいまで絞るつもりなのである。
やる気のない学生には受講してほしくない、大学が実は勉強しなければならない大変なところだってわかってもらうのである。



障害を持つ子どもが学校に通うには・・・・

2021年08月25日 | カンボジアの子どもの権利



幼稚園教育の課題の調査、延々と続くのである。

↓西表島から隣の島を眺める


どういった子どもが幼稚園教育を受けられないかという問いには、「少数民族」と「障害児」が圧倒的に多いのだが、「金銭的余裕があるかどうか」を指摘している保護者も多い。
確かに、食べるのも必死な家庭では、幼稚園は無理かもしれない。
そもそも、女の子の場合は送り迎えが必要だから、保護者(基本的に母親)に時間的余裕がないと無理。
男の子は一人で行かしてもいいんだろうか・・不明なのである(要調査)。
保護者の負担は、日本も同じだが・・父親が送り迎えしているのも結構普通になりつつある日本は進んでいるのかもしれない。スエーデンとかと比較したらまだ全然ダメだが。

↓西表で神様が座っている滝の上側、2段になっている滝


「障害を持っていても教育を受ける権利があり、問題なく学校に行ける」と回答してる人も結構いて、これはまさに現状をわかってないからだろう。
カンボジアでは障害児が学校に行けるような状況は皆無と言って良くて、ユニセフが必死でインクルーシブ教育を進めていたが、コロナで結局頓挫してしまったはず。


↓西表でドライブしていると頻繁に見る看板、毎年5匹程度引かれて死んでるらしい



保護者は男女ともに子供の教育に参画すべきだっていう意見も圧倒的に多いのだが、実際には「母親が全部やってる、父母がコロナで家にいても母親がやってる」。
コロナをいい機会に、父親が子どもの教育にもっと積極的に参画できるようなチャンスにできたらいいのに・・・・・
かつて内戦を終結させるための和平テーブル協議に女性がいなかったためにジェンダー平等が進まなかった過去の失敗をまた繰り返しているような気がする。


神戸では、今日から3日間だけ夏休み登校のはずだったが、3回も方針が変わって、希望者だけ預かってくれるらしい。
振り回される保護者は全く迷惑。神戸市教育委員会、高い給与取ってるはずなんだから、もっとちゃん真面目にしっかり仕事してほしい。
3回も変更メールが来るのは、本当にすっごく迷惑。

さらに9月1日からの新学期も色々修正があるようで、参観日もまた延期だし、スポーツフェスタとか、可能なんだろうか・・・・




女子が大学卒業証書を持っていることの価値

2021年08月24日 | カンボジアでの教員生活
大学の学期が終わり、大量の宿題と、タームペーパーを読んでいるところ。
それにしても、2020年度の未支払い給与問題はどうなったんだろう・・・2021年も8月現在でまだ6月の給与5割が支払われただけらしい。
給与をちゃんと払わず働かせ、学生指導だって何もやらずにほったらかしで(新入生へのオリエンテーションすらない)、教員同士のコミュニケーションは「給与いつ支払われる?」しかなく・・・・どう考えても学生の保護者を欺く詐欺なんだが、こういう詐欺行為を大学がやってていいんだろうか・・・


↓石垣のそば、魚の出汁でとっても美味しい


全学期の調査手法講義は10名とクラスが小さく、各自講義を通じて一緒に検討してきた調査を実施してもらって、それぞれがタームペーパーを提出。
ある女子は、「女子が大学卒業証書を持っていることの価値(大卒女性の価値?)」という調査をしたのだが、うーむ、いまいちその目的は不明。
ただ面白いのは、結果として、以下が出てきた(回答数の多い順番)

1ー国家経済的に貢献
2ー結婚が遅れる
3ー社会参画が進む
4ー人権の擁護
5ー国家の発展に貢献
6ー経済的に自立できる
7ーテロが減る



この、4人が回答したらしい、「テロが減る」っていうのはなんだろう・・・
あと、「結婚が遅れる」のは、価値なんだろうか・・・・フェミ的にはそうかもしれない(私も同感するところがある)。


↓イカ墨の石垣そば、こちらも出汁が魚系で美味しい


大卒の女性がその能力を生かしきれていないのは何故か(という凄まじい主観的な質問)への回答は、7割が「結婚」をあげていて、カンボジアでも結婚は女性のキャリア形成の障害になるんだと、改めて感じる。