ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

気候変動が子供に及ぼす影響

2018年10月31日 | カンボジアの子どもの権利


まだ環境省の仕事を続けている私・・・・・やる気があまりない担当者に当たると、仕事の進捗状況は極めて悪いのである。

↓役所に飾ってある足を怪我した象の模型、タクマウで保護されてリハビリしたそう


子どもの権利条約の仕事では、各地で、気候変動が子供に与える影響を聞いている。
誰もがすぐに回答を出せるので、気候変動は身近な問題なんだなと思う。


↓これも役所で見た新しい剥製の猿と鳥


気候変動とは言っても、洪水と旱魃がメインの問題。洪水では、子供が水の中で溺れ死んじゃう事件があるので、生命に関わる問題という話から、洪水で田畑がやられて親がタイに出稼ぎに行き、子供は置き去りにされて祖父母にケアされずネグレクト状況になる・・・など。

祖父母に育てられている子どもの問題は深刻で、日本ではちょっとない問題かな。
教育に無関心な祖父母は、孫が学校に通ってるかどうかなんて気にしない。宿題があるかどうかも気にしない。
随分前にスバイリエンで聞いた話だと、服装がめちゃくちゃで登校してくる生徒は大抵が両親とも出稼ぎに行っている家庭だそう。

↓この格好で学校に行きたいと行った子ども、写真を見せたら自分でカチューシャを取ったのである


あと、健康問題。十分栄養がある食事を出すわけでもなく、病気になるとクルークマエに頼って、薬とか使わない。

シエムリアップでは、祖父が孫をレイプして、そのままタイに逃げちゃったという事件があったり・・・置き去りにされた男の子が牛の乳を飲んで生き延びていたという話があったり・・・・

↓グランドプノンペンで水遊びを楽しむ子どもたち


今回の仕事は過去10年の子どもの権利の進展状況を見るので、そういえばこんなことやあんなことがあったなあと。
子ども女性委員会が立ち上げられた頃は予算がなく、組織もなく、ユニセフが1000ドル支援して各地にこの委員会を設置するよう働きかけてた。
そんなこともあったなあ。



ファーブル昆虫記

2018年10月30日 | カンボジアの子どもの権利


春に名古屋で行ったアルフィーのコンサートで、高見澤さんが「小さい頃本が好きで、特にファーブル昆虫記とか必死に読んでた」と言ってた。
もう一冊何か紹介してくれたんだけれど、忘れた・・・・

で、その後、早速ファーブルの伝記を買ったのだけれど、なかなか読む機会がなく。
カンボジアにも持ってきて、たまたまプールに行く際に持参して読んでみると、子ども向けとは言っても面白い。

「なになに?」って子どもたちが聞いてきたので、面白いのよーって回答してフンコロガシの話を紹介すると、上の子がさっさと本をとって読み始めた。

↓ファーブルの伝記を読む子ども



貧しい生活をしながら、昆虫に興味を持って研究者になったファーブル。

↓カンボジアならではのノムバンチョップ


昆虫とにらめっこしながら生活するのもどうかと思うけれど、何かに熱中できるっていいな。


プルサットの子供達

2018年10月29日 | カンボジアの子どもの権利


プルサットは児童労働っていう思い込みがあったんだけれど、実際にはそれほど問題ではないそう。

↓食堂で見た様子、ひたすら働いていた男の子


↓道路で貝をうってた男の子


↓小学校でインタビュー、とっても礼儀正しい子供達


↓退屈していた息子に本を渡したら必死に読んでた


↓知的障害を持っている子も参加してくれたインタビュー


知的障害があるため、お父さんが学校をやめるようにいっているそう、でもまだお母さんは支えてくれてるみたい。
あまり回答できないけれど、一生懸命自分の意見を考えてくれていた。


↓息子たちは木登りしたり、牛を見物したり・・・・



↓プルサットでの夕食、かなりレベル高く、さらにリーゾナブル!!



プルサットは、シエムリアップと比べるといまいち情報が普通の内容だったかな。
暴力もそれほど問題ではなく、搾取とか児童労働も大した問題ではない・・・・



でも、単に、ヒアリングした相手が悪かったのかもしれない?



プルサットでヒアリング

2018年10月28日 | カンボジアの子どもの権利


シエムリアップからプルサットへ移動。
すさまじい二日酔いだったんだけれど、運転できる男子が2人いたので、3人で交代で運転。

↓シソポンで朝食、とてもおいしい!!



シソポンからバッタンバンまで運転したんだけれど、道路が拡張工事をしていて、かなり劣悪・・・・・
スピード出せないし、さらにカトゥン祭りの車に遭遇して渋滞になってたり・・・・・

↓バケンで食堂に飛び込んでランチ


プルサットでは、子どもたちと会うんだけれど、この子供達、誰も彼も道順を説明できない。
ある場所にいくまで、1時間くらいいろいろ行ったり来たり迷ってしまって、その後の予定がすっごくずれたのである。

↓超田舎で、ベトナム輸出用のコメを見た・・・・


↓子どもたちは半裸・・・・


「子供を7−8人集めてほしい」って依頼したら「7年生と8年生の子供」が集められていた。
伝言ゲームみたいだな。

さらに午後2時に集めてほしいって依頼していたのに、朝9時に集まってたそう。
どういうことなんだ?

↓コミューン委員会の会議に参加したこともある子供達が参加してくれた



↓保護者にもインタビュー、実は父親は村長だった・・・・



クライエントの強い依頼でプルサットにもいったのだが、あまりたいした話は聞けなかった。
わたしは前回児童労働の調査で4日間くらい村に入っていろいろ聞いていたので、児童労働が問題としてあがってくるかと思いきや、そうでもないそう。

ただ、インタビューした子供たちは、誰もがコーンを植えたり収穫する仕事をしてた。1時間とかで1ドルくらいもらえるそう。
お金がほしいから、両親にお願いして、同じ村の人の畑に働きに行かせてもらうそう。









ポイペトの子供達

2018年10月27日 | カンボジアの子どもの権利



ポイペトで色々インタビューしてきた調査員たちとブリーフィング。
世界の果てのようなポイペト、子どもの権利侵害は恐ろしい状況で、なにしろ親たちが子どもの権利を侵害しているという事態がみえてきた。

↓ミーテイング中、移動中と食事中にいろいろ情報交換



子供達が保護されているセンターでインタビューしてくれたんだけれど、親たちが子どもを引き取りに来るそう。センターにいたら働けないから、親たちが飲む酒を買えないとかドラッグが買えないとか・・・・



↓シエムリアップで夜遊び、ヴィヴァは必ず寄る店、相変わらず大混雑


13歳と14歳の姉妹が保護されていたセンターでは、二人とも路上で物乞いをさせられていて(それがつらくて逃げてきてた)、多分13歳の子は性犯罪にあっているとセンターの人は推測していた。悪い男性たちが、お金をあげるから・・・って近寄って来るケースがあとをたたないそう。

↓ランチに食べたのと同じパスタなのに超不味い・・・・・えーん。ほとんど残したのである


↓こちらはランチタイム、夜と違ってパセリも載せてない素っ気ないパスタだけれど美味しい


各地で保護者や親たちにもインタビューするんだけれど、ポイペトだけは親たちへのアクセスができなかった。
「民間堕胎は子どもから働く機会を奪ってしまう、学校に戻そうとする、だから嫌いだ」みたいなロジックが一般的なそう。

↓下の子は獣医になったらいいんじゃないかと想うくらい動物好き


17歳だけれどうちの上の子(7歳)と同じくらいのサイズだったらしい男の子は、国境で重い荷物を運ぶ仕事を父親に強制させられているそう。
やはりセンターに保護されているんだけれど父親が迎えにきたら働かないといけないそうな。
報告を聞いていると、絶望的になって来る。カンボジアでもまだこんな状況が続いていたのね・・・・

このセンター、以前は200人くらい受け入れられたけれど、予算カットで現在が35人しか無理だそう。
基本的には、学校に通えない貧しい子供達で暴力とか搾取されている子を保護してるそう。
政府も、こういうところにはぜひもっと予算を投入してほしいなあ。