ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

工場で働く女性の9割はセクハラ被害に遭ってる

2023年04月30日 | カンボジアのセクハラ


工場訪問をしてセクハラ対策について助言するので、ちょっと工場でのセクハラについて改めてしたらべてみた。
Solidarity Centerっていうアメリカの団体が結構調査をしてるのだが公表されていなくて、たまたま発表されているデータを見つけた。

https://www.solidaritycenter.org/wp-content/uploads/2019/06/Gender.Cambodia-report.6.19.pdf 

この調査、セクハラが何か(あるいはGBVが何か)を聞かずに調査したっていうのがズッコケなのだが(カンボジアらしい)、9割は被害に遭っていると言っているから、相当深刻なのだろうと思われる。同時に、調査に回答しやすい環境を作って調査したのだなと感心。

工場を訪問してみても、外国人数名が押しかけたら、とても本当のことは聞けないだろうな・・・・と思いつつ、訪問することでプレッシャーを受ける管理職がいればいいなと思うのである。






国際、「職業上安全と衛生(OSH)」の日イベント

2023年04月29日 | 建設現場の女性たちの調査



4月28日は国際記念日、Occupational Safety and Healthの日だそうで、労働組合が実施するイベントの評価に向かった。

⇩職業上の安全の必要性を訴える労働者、制服を着てる


労働組合の代表たちが出てきて、いろんな問題について説明してくれた。
4月はとても暑いのに建設現場で水を飲ませてもらえない、工場では4月は水不足でトイレの水がちゃんとでない・・・かなり具体的。

やはり大きな問題はマイクロファイナンスからの借金。
縫製工場では、女性従業員の9割以上が借金してるから、「借金の返済のために、課されたノルマをこなすための残業は普通だし、自分が健康かどうかなんて考えてる暇ない」。
正規雇用は少なくて大多数が非正規雇用だから、マタニティーリーブも取れない(私も取ってないから、個人個人でどうでもいいと思ったりするのだが、そういうことは絶対言ったらいけないのであった)。

インフォーマルワーカーの組合の代表も、「そもそも非正規雇用は保険もないし、あったとしても法的に結婚している人が少ないから配偶者にお金が届かない」。
うーん、国際記念日というより、文句の言いたい放題合戦みたいだ。

⇩あんまり聞いてない・・・

久しぶりに会えるかなと、10年以上知り合いの労働組合長に挨拶したかったのだが、延々と「文句言い合い」が続いたので、次の用事に向かった。

次の用事は、FORTEの保険証の受け取り。
理事をしている団体が、職員だけでなくて理事全員に保険をかけてくれることになったのは一年以上前。
ASEANの国で入院(4時間以上)した場合に保険でカバーできる保険に入らないかと言われてたのだが、1年以上ほってたのだ。
でもクレジットカードの保険の手続きがややこしくなって結局実費で病院に行くので(大した額じゃないが)、この際何か大きなことがあった時には保険に入っておこうと思って手続きしてもらった。掛金は年間、数百ドルだそう。

労働組合か、法律とかあまり知らないので、これからちょっと勉強して、自分の専門性をさらに高めたいのである。カンボジア経済を背負っている女性たちには、必死で働くだけでなくて、人生を楽しめるような余裕を持って欲しい。




写真映りの良い向日葵のたね?

2023年04月28日 | 自然資源問題調査


久しぶりに環境省に行った。

昨年7月に終わったはずの3年間の事業、事業の最後にちょっと評価の仕事をしたのだが、支払いがまだで、今更ながら契約とか書類にサインしてくれという連絡が入った。

NGOでも支払いが遅れるのはよくあるが、政府の仕事でここまで支払いが遅れるのは珍しい(さらに、書類を見ると、実際の支払いはまだこれから偉い人たちの署名を取る手続きに入るらしい)。


⇩新しく貼られたされたエレベーターの標識は不思議だ、カンボジア人は細いのに

担当者に会いに行ったのだが、まだいなくて、待ってる間、職員と会話してた。

⇩机の上に、枯れたひまわりが置いてあった・・・

この枯れたひまわり、専門家がタイから持ってきたそう。
なんでも、背が高くならない種で、育ったら写真映りがいいから植えたらいいという指導らしい。ドナー向けの写真撮影かな。

まず種をとって、3日間くらい水につけて、その後紙に包んで乾かしてると、芽が出てくるらしい。
その後は、普通に土に植えたら育つそう。

⇩2日間研修をした際、机の上に置いてあったお花


環境省、いつ行っても優しいガードがいて、入所者を見張ってる(とても優しい)。

アメリカで違法に動物を持ち込もうとして捕まった人もいるし、カンボジアの生物多様性はまだまだすごいものがある。
個人的には、ウコンは大きな商売になると思うのだが、すでに日本の製薬会社とかが手につけてるんだろうか。
随分前だが、市場で買ったウコンをガリガリ食べて、口の周りが真っ黄色になって以来食べてないが、きっと健康にいいんだろう。












アスベストの実態は?

2023年04月27日 | カンボジアの生活



昨年プノンペンで紹介された人は、アスベスト禁止の運動を広げようとしている活動家。いろんな人がいるものだ。

偶然私が関わっている事業でも技術訓練校に数億円の投資で校舎をいくつか作るので、アスベスト使ってるのかなと思ってプロキューメント担当のフィリピンの専門家に聞いたら、カンボジアでは使われていないはず、とのことだった。
が、実際はまだ公に禁止されていないらしい、まあ公に禁止されても使う会社は使うだろう。

↓来るたびに地下工事の建設が進んでるNAGA3


新書で見つけた日本のアスベスト訴訟の本を読んでみたら、実際には恐ろしいってことを知った。
クボタ訴訟って兵庫県だ、でも2005年なんて日本に丸一年帰ってない頃の時期だし、必死でカンボジアの人権問題やってたから、日本のことなんて全く気にしてなかった。被害にあってから40−60年後に癌を発症なんて、自分の父もアスベスト公害が発生している造船にいたから大丈夫なのか知らんと思って不安になったのである。

アスベスト問題の活動家とは、縁があって、労働組合の仕事を紹介されて、これから労働組合の組織力向上とジェンダー主流化を分析させてもらう。

せっかくのプノンペン、ほとんどホテルに困ってるのは残念だけれど、集中できるのは間違いない(韓国ドラマも大詰めだし)、締切に間に合いそうで安心。








男性はゾウの前足、女性は後ろ足

2023年04月26日 | カンボジアの生活


2日間の集中研修を終えて、さすがにずっと立って講義するのたいへんー。

締め切りが2つあるので、グッと我慢して韓国ドラマと仕事をバランスとりながら、ホテルにこもる。暑いから外に行く気もないし、楽しい映画もないから、まあいいか。

↓桜島を見ながら食べた海鮮丼、なんだか随分前のことみたい


ASEAN7カ国のジェンダー比較調査の締め切りが数日後なので、各国分析と睨めっこしながら、総まとめを書いてるところ。
できれば各国から女性蔑視の諺を集めたかったのだが、時間的にまだできてない・・・(不要だし)。

タイでは、男性はゾウの前足、女性は後ろ足、というのがあって、男性だって前足は嫌だろう、これは王族に従えということわざかなと思ったり。

ちょっと降った雨で涼しくなってくれるといいけれど、カンボジアの異常な暑さ、カンボジア人でも参ってるのであった。