ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

カンボジアの社会保障

2022年12月22日 | エンターテイメントワーカー調査2020



社会保障の調査をやってて、同僚が、インフィオーマルセクターの社会保障に関する会議に参加してきた。
なんでも、せっクスワーカーに社会保障を出すことを政府に検討してもらう?らしい。
「カンボジアにはセックスワーカーはいないことになってるから、Entertainement worker のことでしょう」と指摘したら、別のアメリカ帰りの調査員が、「エンターテイメントワーカーって新聞記者とかジャーナリスト?」




うーん、言葉って難しい。

路上にいることたちを除けば、せっクスワーカーはみんな別の職業名を持ってるから、そちらで社会保障を受けられるのかな・・・・・

調査のデーターがそろそろ出てくることなんだけれど、またしても統計に手こずってるらしい。



ビアガールの数は?

2020年04月29日 | エンターテイメントワーカー調査2020



4月も終わり、そろそろ真面目に始めた、エンターテイメント・ワーカーの調査を開始しないと・・・・。

とりあえず、学生たちに、ビアガーデンでビールを売ってる(ビアプロモーター)の状況を調べてもらった。
今学期は4クラスはこういう調査に参加してもらえるシラバスなので、なんとも便利(1クラス60人のクラスは一回生なのでレベル的に分析はまだ無理)。
教員としては、ジェンダー問題分析や学術的調査のやり方とか、社会問題を分析するという視点から勉強してもらえると、単位を正当化するだけでなく、私も勉強になる。

調査でアクセスできるエンターテイメントワーカーは、ビールを売ってる女性が多分多いんだけれど、それ以外にもマッサージで働く女性やカラオケの女性が入ってる(かなりの確率で買春やってる女性)。

ビアプロモーターの調査は、2006年ごろ、ハイネケンとタオガービールの依頼で実態調査をしたことがある。
確か、ビアプロモーターがひどい目に合っているとかいう報道の過熱化で、特にハイネケンが理事会とかの関係で、統計が必要だということで、調査してくれという依頼だった。
よく覚えていないけれど、あの調査は、サーベイはアシスタントがいたけれど、インタビューは全て自分一人で実施したのだ。
100人以上のガールに会って、まあ悲惨な話を延々と聞いた(あまりにも暴力とかひどい内容なので調査結果は公表できないってことになったし)。
ビアガーデンで客にトイレに連れ込まれてレイプされたとか、拳銃で脅されたとか、まあ信じられない(ごめんなさい)話を、多くの女性が話してくれた。

最初は15年ほど前に関わったビール販売女性の調査、それ以来もビアープロモーター協会の人たちと一緒に仕事したり、まあ色々関わってきたなあ。

今回の宿題で、学生たちは、ちょっと古いデータだけれど、カンボジア全土にいるビアプロモーターは4000人から6000人という統計が多く上がっていた。
エンターテイメントワーカーでなくて、ビアガールだから、最近の数値がないらしい・・・・・

↓母の服を着てた上の子。お手伝いさんもサイズが同じだと置く場所に迷うらしい


なぜ女性がビール売りの女性になるか?っていう問題も調べてもらった。
構造的抑圧、っていう単語を使っている学生があって、それがどういう意味なのか説明がないのはちょっと問題だけれど、なかなか鋭い。
あとは、貧困や家庭環境、借金などが挙げられていた。
「簡単にお金を稼げると思って」っていう男子の意見もあって、実際、こういう偏見(と言っていいのか)も多い。

何しろ、講義は毎日ZOOMだし、あとの生活は料理とエアロビと、子どもの勉強を見ること(これが一番大変でストレス溜まる)。

それ以外に、自分が好きで没頭できるのは、このエンターテイメントワーカー調査。

大学は給与がなくても、自分が関心のある課題で学生たちに協議してもらって、コンサルタントとして必要な知識や理解を得るため、学生たちにも頑張ってもらうのである。
これってフンセン首相の言うところの、win-win?