Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

音楽ネタその207:Eric Clapton (part2)

2008-02-05 23:08:22 | Weblog
前回たまたま聞きたくなったJeff Beckつながりで、今回は「ギターの神様」ことEric Claptonにいってみよう。

「ギターの神様」なんていわれるくらいだから、もう彼に弾けないフレーズなんてないのではないか、と思われるかもしれないが、決してそんなことはない(笑)。もちろん、クラプトンは巧い。オーソドックスながらツボを押さえたギターを弾く人だ。若い頃、クラプトンが"Slow Hand"と呼ばれた由縁は、あまり手が動いていないように見えるのに、やたらとたくさん音が詰め込まれたフレーズが聞こえてくる彼のギタープレイに対する尊敬と驚異を表明したニックネームなのだ。

だが、それ以上に彼を魅力的にしているのは、人間臭さなのだ。名曲"Layla"は、大親友であったジョージ・ハリソンの元奥方と道ならぬ恋に落ちてしまった際の苦しい思いを歌にしたものとされている。結局、ジョージ・ハリソンからの略奪愛に成功して結婚したものの、その彼女とも別れたりしているので、最終的にはwin-winならぬlost-lostてな感じが痛いが(悲)。ちなみに、"Layla"を含む2枚組のアルバムは、今でこそロック史上に残る名盤として誉れ高い存在になっているが、発売当初は酷評され、それに失望したクラプトンは麻薬におぼれ、一時期は廃人寸前にまで追い込まれる。しかし、彼の才能を惜しむミュージシャンたちがボランティアで開いたレインボー・コンサートの収益で見事にリハビリに成功し、再びシーンに戻ることができたわけだ。そこまで周りに愛され励まされたってのは、やっぱ人徳なんだろね。

サイケデリック・ロック・ムーブメント全盛期にクラプトンが組んでいた伝説のバンド、Creamというトリオがあるのだが、クラプトンは当時全く無名だったミュージシャンの作品である"I'm so glad"という楽曲を取り上げ、ヒットに導いている。その曲のチャートインに合わせて作曲者の不慮の死が伝えられるなど、クラプトンのヒューマニティあふれる逸話は事欠かない。

今宵取り上げる楽曲は、有名な"Unplagged"というライブから"Circus"という悲しい曲。彼の4歳の息子が不慮の事故で死んでしまい、失意から復帰したばかりに発表された小曲だ。同時期に発表された"Tears in Heaven"と相通じるコンセプトの曲。あいにく動くクラプトンではないが、ご愛嬌。ついでにCream時代のトンがったクラプトンの姿、正に "Slow Hand Clapton"の姿も載せておこう。

合わせてご堪能あれ。

http://www.youtube.com/watch?v=3XXLonuN0L0

http://www.youtube.com/watch?v=rkm9OiYvmPc

(Butzmetz社長)