ぶちょうほうの画(え)日記(一語一画(え))

亭主「ぶちょうほう」の身の周りのいろいろな風物を「画(え)日記」ふうに綴っています。

(割り込み記事)5/19日 「ダム底の一部が抜けた!!」明治用水頭首工(とうしゅこう)」で、大変なことが起きていた。

2022-05-22 04:48:39 | 草花
一級河川の矢作川中流部で、水をせき止めて、農業用水や工業用水を取水する施設が豊田市の水源地区にあり、その施設名を「明治用水頭首工(とうしゅこう)」と言います。
その堰(せき)で思ってもいない大変なことが起こっています。
初めてTVニュースでこのことが知らされた時は、「ちょっとした不都合な出来事」と思いましたが、実はこれが大変な大ごとだったのです。
いまこの場所における工業用水の必要量は毎秒三立米だそうです。これに対して農業用水の必要量はもっと多くて毎秒五立米だそうです。
想定外の速さでダム水位が下がり、取水不可能になり、工業用も、農業用もすべての水の供給がストップしてしまったのです。

その原因は堰の上流側から水が抜けて下流側に噴き出す。「パイピング現象」が起こっていると推察されています。
応急措置の水の供給はポンプによる汲み上げで、まず工業用水の確保から始まりました。
そのために農業用水の役目が後回しになってしまいました。
しかし、明治用水はもともとは灌漑用の水路であったはずで、田植えの大事な時期に水が来なくて、田んぼには水が引けないし、稲の苗床を枯らしたりして、お百姓には重大な被害が出始めています。

お百姓からすると「儂らがために作った用水なのに、儂らは後回しにされた」という嘆きや憤懣が当然のように沸き起こります。
このことについて、東海農政局から明治用水の堰の管理を委託されている「明治用水土地区画改良区」の関係者は「水の減り方があまりにも早くて、このまま出し続けると農業用も工業用も共倒れになるので、緊急避難的に農業用水の停止を」判断したことに拠るそうです。
この判断の仕方については後々議論がされるべきでしょうね。

19日にその現場に行ってみました。
明治用水頭首工の外観 ↓

下流側から頭首工を眺めます。橋の上には見物の人が並んでいます。



明治用水土地改良区水源管理所 ↓

今回の水漏れ事故のすぐそばにある明治用水の管理所で、立ち入り禁止となっていました。

「碧水」石碑 ↓

石碑は中曽根康弘さんの揮毫でした。



農水省のポンプ車 ↓



取水ホース ↓

川から水をくみ上げて、ホースは膨れ上がっています。



土嚢の積み出し ↓

川の流れを制御するための土嚢を送り出しています。



少し離れて上流側から堰を見る ↓




従来の貯水部分 ↓

大分水位が下がってはいますが、幸いなことに上流からの流入は普段通りに来ているようです。



昔の頭首工 ↓

水が引けて昔の頭首工が見えています。今ある頭首工は三代目に当たるそうです。



頭首工の堰の上に入る道 ↓

頭首工の上は道路になっていて、普段ですと交互通行で車が一台通れるスぺースがあります。
しかし、現在は通行を制限していて、徒歩の人のみが往来できます。



頭首工上のギャラリーたち ↓

ここからはポンプで取り入れる場所そのものや、流れを変える作業を間近に見ることが出来ました。



流れを変えている ↓

流れの中に土嚢を置いて、水の流れの向きを変えています。



そして取水ポンプ ↓

水を誘引してここからポンプで汲み上げています。



TV関係の取材二件 ↓

名古屋TVのほうは女性のレポーターでした。


CBCTVの方は男性がリポートしているようです。



底が抜けた部分 ↓

堰堤の角の部分で、ここから水が抜けているようです。

そして水は(おそらく)ダムの下側を潜って・・・・

噴出口 ↓

下流側にパイプで流路を通したように水が流れて、噴出しています。



応急措置 ↓

おそらく全量が工業用水となるのでしょう。ホースが皆膨らんで、汲み上げた水を通しているのが分かります。
コメント (6)
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