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ブルージュの旧市街を守る街壁と運河。


現在残っているのは、入街するのに使われる5つの門(街壁の一部だった)。

中世の頃、水上貿易で世界有数の都市に成長したブルージュだったが、運河が土砂で埋まってからは見捨てられてしまった...


とは言え、今でも街を取り囲む運河を往来する船舶は多く、何十メートルもある輸送船がコンテナや砂利その他の物資を運ぶ。

また夏になると自前のヨットでブルージュを訪問する人たちも(金持ち層に許された娯楽ではないのである)。


ただ、運河を行く船のためにはね上がったり回転したりする橋はブルージュの旧市街住人にとっては不満の種だ。
羽橋あるいは回転橋で旧市街とリングを繋いでいるため当然車や自転車の往来も激しい。特に朝の通勤通学時、さらにはお昼時(昼飯を自宅で取る人は多い)、夕方...そんなとき、橋が上がると大渋滞である。

「わざわざラッシュ時に橋をあげることもなかろう」と住人は口々に言う。



今朝9時半ごろ、郊外の大型スーパーを目指して家を出ると、ちょうど大型船の通過中で橋が上がった。まあとりあえず5分くらいのことか、と思っていたら...





橋を上げるのみならず、水位まで調節しなければならないほどの大型船であったため、結局べんべんと20分くらい待たされた。

迂回しようにも、わたしの後ろには長蛇の列ができていて、それも不可能。
その船がやっとこさ行ったらば、やおら橋の下を掃除するおっさん登場。
「そんなことは通行量の少ない夜間にでもすればいいのに...」。日本人の発想なのか。
彼がのんびり掃き掃除をしているうちに次の船舶が迫ってくる。

そしてまた。
そしてまた。

今朝の渋滞は結局かなり長引いた。
もしわたしが大切な用件に向かう途中だったら...自分の短気が怖い。

ひとつだけでも上がらない橋(つまりヴェニスのリアルト橋のような)を考案してはどうか?鉄筋コンクリート製の(写真の)羽橋より外観も美しいし、機能的であると思う。


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