silly ski squadronスキー雑記

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ショートターンが出来なくてもコブは滑れる?

2005年08月19日 10時45分11秒 | スキーテクニック編
素晴らしいフォーム!ワールドカップからの写真です。
モーグルの場合はこの後、腰(重心)ごと進行方向へ向かいます。基礎の場合は板が回り込みながら腰から離れます。

さて今日の話は基礎スキーに於ける整地でのまともなショートターンが出来なくてもコブが滑れるかという疑問です。
結論から申し上げますと可能です。ただしまともなショートターンと言うのはSAJスキー検定で言う1~2級レベル、SIAで言えばシルバー~セミゴールドレベルの整地での時にはカービングも含むショートターンと言うことです。

デラパージュからのブラッカージュを使った滑り等は谷回り部分が非常に少なく、いわゆる現代のショートターンとは運動要素がやや違ってきます。
従来型のゴディーユ(又はウェーデルン)に近いものです。勿論コブの裏側斜面をデラパージュで降りてきてピボットし、ブラッカージュでターンをするというのは完成したゴディーユとは言えませんが運動要素は似ています。

たまに基礎スキーが舌を巻くほど上手いのに、どうしてもコブが苦手と言う方がおられます。それは現代の(特に)カービングショート=ゴディーユではないからです。
同じようにショートターンなのですがかなり違う。
モーグルスキーヤーの整地のショートターンを見たければ、たとえば、白馬さのさか等に行けば良いでしょう。
タイトに上体を構え、ピッチが2m前後の非常に細かなショートターンを見ることが出来るでしょう。
基礎スキーヤーのいうショートターンはと言えばピッチはふつう4~5m以上あるものです。

これらより、検定に通らないスキーヤーでもコブを滑ることは出来ます。
(勿論大会で上位の草モーグルスキーヤー等は非常にうまいので、基礎レッスンを受けようと思えば比較的すぐに検定など通ってしまいます。今、話しているのはそう言ったモーグルスキーヤーではなく、たまにモーグルコースも滑るコブ好きな一般スキーヤーです)
これらのスキーヤーはコブ馴れしており、コブだけうまく(と言うか何とか下まで)滑り降りてくることが出来ます。
そのスキーヤーたちの滑り方は面白いことに殆ど共通しています。
原則的にこういうスキーヤーのほぼ100%は重心が遅れている…具体的には後傾、スキー板のトップから操作できない…のでフォームが似てくるのです。

その滑り方とは、コブの溝まで滑り落ち(決して裏面をデラパージュで削ることなく)、次のコブの頭にぶつかることで減速し、身体の遅れを取り戻しながらというものです。
ヒールキックとも違います。ヒールキックは積極的なリカバリーですので全ターンで使うことは物好き以外ありません。
こういうふうなスキーヤーが、何故一部の上級基礎スキーヤーよりコブだけうまい…と言うか滑り落ちてこれるのかと言えば、勿論馴れもありますが次の理由によります。

地形(コブ)が遅れた身体を強制的に戻してくれる。
凹凸があるので正確な重心移動をしなくてもピボット出来る。
現代のブーツが優れている(昔でいうスポイラー部分がしっかりしている)。

しかしそれだけです。ターンとは言えないし見ていても全然うまく見えない上に技術的に袋小路です。それ以上うまく滑ることは出来なくなっています。
それならまだここの8月16日のブログ「はじめてのコブ滑り」で述べた方法の方が優れています。何故ならこの方が上達につながる滑りだからです。

以上のようにふたつの意味で基礎スキー的なショートターンが出来なくてもコブを滑ることは、良い意味と悪い意味で可能です。

さてそれでは本当にブログは来週までお休みです。

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