河童の歌声

歌声喫茶&キャンプ&ハイキング&写真&艦船

丹沢チャンピオン・畠山さん

2022-02-15 07:23:00 | 登山
第22回 丹沢・塔ノ岳のチャンプ、ついに7000回!記念歩荷に同行してみた@まいたび/毎日新聞旅行(GoPro・insta360撮影)




神奈川県の丹沢山塊で最も有名な山は、塔ノ岳(とうのだけ)です。
丹沢に行くと言うと、大体は塔ノ岳(1491m)かな?と普通は思われています。
その塔ノ岳には、尊仏(そんぶつ)山荘という山小屋があります。



この山小屋は、私が横浜に住んでいた時、
晴れた日には山小屋の窓ガラスがキラキラ光って見えていました。
私もここには何回も泊った事がある懐かしい山小屋です。

その尊仏山荘専門に歩荷(ボッカ)をしているのが、
丹沢チャンピオンと言われている、畠山良巳(よしみ)さんです。
私は何度かお会いした事があり、彼の名刺も頂きましたが、
その名刺には(5000回登山達成)となっていました。
それは多分、今から6~7年前だったのでしょう。

一般的には大倉バス停から真北に上がる、大倉尾根(通称バカ尾根)を行きますが、
畠山さんが歩荷をする時は、戸沢まで車で入り、
そこから約2時間半のルートで歩荷をしています。
私もそのルートを2回くらい登った事がありますが、
面白味の無い急登ルートで、よくあんな道を行くもんだと感心します。







バカ尾根を塔ノ岳に向かう途中に、見晴茶屋という山小屋があります。
そこでは年に2回程度、歌声喫茶が開催され、
私は何度となくその歌声喫茶に行ったのですが、
そこで多分、2回くらい畠山さんが、歩荷スタイルで来た事があります。
あれは歩荷の途中で寄ったのかは分かりませんが。
とに角、畠山さんは、歌が好きなんですね。

新宿の歌声喫茶ともしびにも来ていた事があり、
私達夫婦は彼にそこでも挨拶を交わしました。

畠山さんは、そもそもマラソンといった陸上競技が好きだったみたいで、
ある時、今では丹沢名物になっている(丹沢ボッカ駅伝大会)に参加したそうです。
自分ではかなりの自信があって挑んだみたいですが、
ナ、ナ、何と区間最下位だったそうです。
これにかなりのショックを受けたのでしょう。
平地を走るのと、荷物を担いで登山をするのとでは、
きっと筋肉を使う分野が違うのでしょうね。

それで一念発起して登山をする様になり、
塔ノ岳で歩荷をしてくれる人が欲しかったのとが一致して、
尊仏山荘専門の歩荷をやる男になったみたいです。
その時44歳だったのかな?
サラリーマンをやりながらですから大変だったでしょうね。
でも会社が休日の日など、一日に4回の歩荷をした事もあるそうです。
一般の登山者みたいに、大倉バス停からの歩荷で4回は無理で、
戸沢からのエスケープルートだからなし得たのです。





しかし、上には上があるものです。
「丹沢の天狗」と言われる有名人、鍋割山荘の草野延孝さん。
塔の岳から1時間の場所に在る鍋割山荘の御主人です。
現在は小屋で出す(鍋焼きうどん)が名物として知れ渡っています。
彼は27歳から鍋割山荘の主を受け継ぎ、現在73歳。
約45年間に鍋割山荘に通った回数は、優に1万回を超えていると思います。
かつ一回に担ぐ荷の重さは畠山さんの2倍の80キロ前後。
最高では115キロくらいの時もあったそうです。

まあ、畠山さんはデビューが遅かったし、
草野さんみたいに山で生きるプロではなく、
あくまでも素人ですから、その辺は仕方のない事でしょうね。

でも、一念発起して20年以上、
辛い歩荷をやり続ける根性は凄いとしか言いようがありません。
畠山さんは小柄なんですが、太もも周りは半端なく凄い。
それは7000回の象徴であり、彼の誇りでもあるのでしょうね。

またお逢いしたいとは思いますが、
私は既に登山をやめてしまったので、
歌声喫茶ともしびが新規開店した暁には、きっと会える事を願っています。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする