私の町 吉備津

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保食神とは

2012-02-05 17:00:54 | Weblog
 少々私の周りにお住まいの神々様の事が長くなりましたが、この保食神を最後にしたいと考えておりますのでもう少々お付き合いください。

 さて、この保食<うけもち>の神ですが、是も亦、日本書紀に、この神様の身元について詳しく記載してあります。
 それによりますと、高天原の天照大神は葦原中国に月夜見尊を遣わします。その時、葦原中国にいたのがこの「保食神」です。月夜見尊が来られたのを知った保食神はその歓迎の意を表すためでしょうか、この神さんは国に向って首を回したところ、その口から飯(いい)が、海に向えば、又また
口から鰭の広物、鰭の狭物が、山に向えば毛の麁物・毛の柔物が出て来ます。その出てきた品物を調理して百机に備えて月夜見尊に饗しまたのだそうです。
 保食神の口から出てきた物を調理して食べさせるなんて誠に無礼だと月夜見尊は怒ってその場で彼を切り殺してしまったと云うのです。歓待しようと思って沢山な机の上に並べてのですが、その材料を口から吐き出したと云うだけで殺してしまうなんて、なんて月夜見尊は乱暴な神様でしょうか。

 なお、此処に出て来ます「百机」は<ももとりのつくえ)と読むのだそうです。神様に捧げものをする時に使う机だそうです。色々の物を備える為の机だと云う意味だそうです。また、鰭というのは魚の事で、広物・狭物とは大きい、小さい魚をいいます。また、毛の麁物、柔物とは獣(けもの)のことで、麁(あら)物・柔(にこ)物は、これも大きい小さいと云う意味だそうです。熊、猪、鹿などの大型の獣や兎、狸等の小さい動物を指しています。

 要するに、この「保食神<うけもちのかみ>」は、日本人の主食であるお米や副食物のおかずである魚や肉を司る神様だったということを指しているのだと言われています。

 

 

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