私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

高尚の霊号贈与について

2012-11-18 09:18:54 | Weblog

 高尚が宣長に再開した寛政11年と云う年には、五月に、「従五位下 長門守」に任じられております。その後、天保九年九月には「三寸鏡霊神」という霊号を賜っております。

 此の生前の霊号贈与ついて高尚は、文後々集に次のように書いております。
 [於布気無久毛  (おほけなくもー思いがけなく)>己和霊(にぎたま)三寸鏡(みきがかみ取託利奈武登理弖其事吉田殿志可婆三寸鏡霊神云名化奴・・・]

 と書かれ、さらに、この後、要約すると、「霊号を生きている人に賜る事なんて大変珍しい事で、それは、高尚が幼い時より八,九〇になる今日まで、たゆみなく御国の学に心を砕いて一生懸命に力を尽くし、また、その学問を世に広めるようと、諸人に教えてきて、国学の名を高めた功績によってこのような霊号を賜ったのだろ」と、書かれています。

 なお、高尚は、霊号を賜った三年後の天保十一年八月十五日、七十七歳でなくなっております。そのお墓は板倉村の向山にあります。なお、宮内は神領地と云うこともあって墓地はありません。宮内の人のお墓は総てこの向山に造られています。しかし、同じ宮内村の中でも、庭瀬藩領の宮内の片山には墓地があります。前書いた岡田屋熊治郎のお墓は片山墓地にあります。