私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

幣帛(みてぐら)についてーその2

2007-05-31 12:58:33 | Weblog

 「みてぐら」とは、元来は、榊の枝に白和幣青和幣、又は、木綿(ゆう)を垂れた物でしたが、段々と、神祇に献る各種の供物の総称として用いられるようになたのですが。それを示すのが、延喜式の「祈年祭」の祝詞(のりと)の中にあります。

 これによると、よく育った稲を幾百穂幾千穂も供え、酒は高くて太い瓶に一杯に入れ並べて供えて十分に称え事をします(称辞竟へ奉らむ)。尚、この他に、野の畠の物では、甘菜、辛菜、海の物では、大小の魚類に、各種の海藻、お召し物では、明妙・照妙・和妙・荒妙の織物を献ります。木綿(ゆう)・麻・倭文(しづ)・絹などのです。このような物をお供えして、神々の御徳を称えます。

 これなどを見ると、当時の人達は、今ある総てが、神の御蔭であって、その神に、常に、感謝の念を捧げながら、共に生きた慎ましやかな暮らしをしていたと言う事がよく分ります。姑息に安きを偸まず生活をしていたのではと思えるのですが。
 「・・・・・水」とか、なんとか言った末に、自らの命を絶ってしまうようなことをする人はいなかったのではと思いますが、どうでしょう。