2013年5月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1874ページ
ナイス数:73ナイス
僕たちのゲーム史 (星海社新書)の感想
タイトルに「僕たち」とあるが、私自身はそこに含まれていないように感じた。先に読んだ『教養としてのゲーム史』の方が過去(2000年頃以前)については詳しく、系統立った内容だと思う。ゲームにおける物語性は興味深いテーマだが、それに絞った展開が必要で、本書では散漫になった感じもした。コミュニケーションツールとしてのゲームという観点もそれだけで一冊書けそうなテーマ。近年のゲームにまつわる状況をよく捉えていると思うが、「それで?」という印象。もう少し踏み込んだ主張が提示されないと、うまくまとめただけに思える。(☆☆☆☆☆)
読了日:5月3日 著者:さやわか
田沼時代 (日本近世の歴史)の感想
山師の時代という言葉はこの時代を捉える上で非常に納得できるものだった。ただどうしても駆け足で描いたという印象は否めず、もう少し政策に対する掘り下げが欲しいと感じた。賄賂うんぬんよりも、目先の御益追求の影の部分に興味が湧いた。理念なき市場主義の弊害とも言えるが、ではどんな理念があればいいかとなると難しい訳で。(☆☆☆☆)
読了日:5月10日 著者:藤田 覚
鋼の魂 僕僕先生の感想
構成やストーリーの質、伏線などこれまでのシリーズで最もよくできていると思う。ただ、元々あった独特の味わいは薄れ、どこにでもある歴史ファンタジーという印象も。物語性に囚われてしまったというところか。(☆☆☆☆☆)
読了日:5月10日 著者:仁木 英之
うさぎパン (幻冬舎文庫)の感想
左京区シリーズに続いて読んだが、うーん、期待ほどではない感じか。キャラクターや日常のやりとりは雰囲気もあって素晴らしいと思うが、なんと言うか、「リア充爆発しろ」的な(笑)、はいはい良かったねで終わってしまう印象も。ベタ甘が悪いわけじゃないけど、もう少し何かコーヒー的なアクセントが欲しかった。(☆☆☆☆)
読了日:5月16日 著者:瀧羽 麻子
キアズマの感想
過去のシリーズ長編はミステリ仕立てだったが、今回は純粋なスポーツ小説になっている。主人公がロードレースと出会うところから始まり、入門編的な作りになっている。新シリーズと呼んだ方がしっくりくる感じだ。一気に読ませる面白さだが、簡単に強くなってしまったり、才能ある主人公の苦悩に共感しにくい印象も受けた。続編に期待といったところか。(☆☆☆☆☆)
読了日:5月24日 著者:近藤 史恵
Team・HKの感想
お仕事小説かと思いきや、ユーモアミステリー。ただ、どっちつかずという印象も。ミステリーの部分が無い方が楽しめたかもしれない。(☆☆☆)
読了日:5月27日 著者:あさの あつこ
ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21)の感想
2007年の本だけど、今読むとコンピュータの進化の速さを感じさせる内容だった。A級のトッププロが公式の場でコンピュータに敗れる衝撃もさることながら、今後どこまで強くなるのかにも興味が湧く。「将棋の神様」が誕生するのもそう遠くないのかもしれない。一方、プロ棋士がそれにどう挑むのか。渡辺竜王の矜持を再戦で見てみたいものだ。(☆☆☆☆)
読了日:5月28日 著者:保木 邦仁,渡辺 明
読書メーター
7冊。
前月の『教養としてのゲーム史』に続いて『僕たちのゲーム史』を読み、ブログの記事として「私のゲーム史」を書いた。SLGは、日本ではスパロボのようにキャラクター色の強いものに、欧米ではリアルタイムストラテジーへと進化した。この差を「国民性の違い」などという幻想で語ってしまっては意味がない。
ガンホーが任天堂の時価総額を抜き、国内ゲーム市場規模は過去最大になったもののゲーム専用機以外の市場が過半を占めるようになった。「任天堂にガラパゴス化の兆候?」なんて記事を見かけたが、全く逆の話で、新たな市場を開拓しようとしている数少ないゲームメーカーだと言える。
ゲームについてはデータを元にした分析が読みたいところ。なかなか数字が表に出ない世界だしね。
第2回電王戦からの流れで、『ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか』を読んだが、やはり電王戦の結果を受けてのものが読みたい。コンピュータ将棋の成果を元にした将棋論なんてものが出て来て欲しいところだ。
2013年4月に読んだ本
2013年3月に読んだ本
2013年2月に読んだ本
2013年1月に読んだ本
2012年に読んだ本
2011年に読んだ本
2013年5月に読んだコミック
『ラストイニング』37巻(中原 裕)
『銀の匙 Silver Spoon』7巻(荒川 弘)
『ナナマル サンバツ』5巻(杉基 イクラ)
『高校球児 ザワさん』10-12巻(三島 衛里子)
『はじめの一歩』103巻(森川 ジョージ)
『ドカベン』1-22巻(水島 新司)
『ドカベン』は非常に久しぶりの再読。野球が始まるまでが長い長い(笑)。
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1874ページ
ナイス数:73ナイス
僕たちのゲーム史 (星海社新書)の感想
タイトルに「僕たち」とあるが、私自身はそこに含まれていないように感じた。先に読んだ『教養としてのゲーム史』の方が過去(2000年頃以前)については詳しく、系統立った内容だと思う。ゲームにおける物語性は興味深いテーマだが、それに絞った展開が必要で、本書では散漫になった感じもした。コミュニケーションツールとしてのゲームという観点もそれだけで一冊書けそうなテーマ。近年のゲームにまつわる状況をよく捉えていると思うが、「それで?」という印象。もう少し踏み込んだ主張が提示されないと、うまくまとめただけに思える。(☆☆☆☆☆)
読了日:5月3日 著者:さやわか
田沼時代 (日本近世の歴史)の感想
山師の時代という言葉はこの時代を捉える上で非常に納得できるものだった。ただどうしても駆け足で描いたという印象は否めず、もう少し政策に対する掘り下げが欲しいと感じた。賄賂うんぬんよりも、目先の御益追求の影の部分に興味が湧いた。理念なき市場主義の弊害とも言えるが、ではどんな理念があればいいかとなると難しい訳で。(☆☆☆☆)
読了日:5月10日 著者:藤田 覚
鋼の魂 僕僕先生の感想
構成やストーリーの質、伏線などこれまでのシリーズで最もよくできていると思う。ただ、元々あった独特の味わいは薄れ、どこにでもある歴史ファンタジーという印象も。物語性に囚われてしまったというところか。(☆☆☆☆☆)
読了日:5月10日 著者:仁木 英之
うさぎパン (幻冬舎文庫)の感想
左京区シリーズに続いて読んだが、うーん、期待ほどではない感じか。キャラクターや日常のやりとりは雰囲気もあって素晴らしいと思うが、なんと言うか、「リア充爆発しろ」的な(笑)、はいはい良かったねで終わってしまう印象も。ベタ甘が悪いわけじゃないけど、もう少し何かコーヒー的なアクセントが欲しかった。(☆☆☆☆)
読了日:5月16日 著者:瀧羽 麻子
キアズマの感想
過去のシリーズ長編はミステリ仕立てだったが、今回は純粋なスポーツ小説になっている。主人公がロードレースと出会うところから始まり、入門編的な作りになっている。新シリーズと呼んだ方がしっくりくる感じだ。一気に読ませる面白さだが、簡単に強くなってしまったり、才能ある主人公の苦悩に共感しにくい印象も受けた。続編に期待といったところか。(☆☆☆☆☆)
読了日:5月24日 著者:近藤 史恵
Team・HKの感想
お仕事小説かと思いきや、ユーモアミステリー。ただ、どっちつかずという印象も。ミステリーの部分が無い方が楽しめたかもしれない。(☆☆☆)
読了日:5月27日 著者:あさの あつこ
ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21)の感想
2007年の本だけど、今読むとコンピュータの進化の速さを感じさせる内容だった。A級のトッププロが公式の場でコンピュータに敗れる衝撃もさることながら、今後どこまで強くなるのかにも興味が湧く。「将棋の神様」が誕生するのもそう遠くないのかもしれない。一方、プロ棋士がそれにどう挑むのか。渡辺竜王の矜持を再戦で見てみたいものだ。(☆☆☆☆)
読了日:5月28日 著者:保木 邦仁,渡辺 明
読書メーター
7冊。
前月の『教養としてのゲーム史』に続いて『僕たちのゲーム史』を読み、ブログの記事として「私のゲーム史」を書いた。SLGは、日本ではスパロボのようにキャラクター色の強いものに、欧米ではリアルタイムストラテジーへと進化した。この差を「国民性の違い」などという幻想で語ってしまっては意味がない。
ガンホーが任天堂の時価総額を抜き、国内ゲーム市場規模は過去最大になったもののゲーム専用機以外の市場が過半を占めるようになった。「任天堂にガラパゴス化の兆候?」なんて記事を見かけたが、全く逆の話で、新たな市場を開拓しようとしている数少ないゲームメーカーだと言える。
ゲームについてはデータを元にした分析が読みたいところ。なかなか数字が表に出ない世界だしね。
第2回電王戦からの流れで、『ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか』を読んだが、やはり電王戦の結果を受けてのものが読みたい。コンピュータ将棋の成果を元にした将棋論なんてものが出て来て欲しいところだ。
2013年4月に読んだ本
2013年3月に読んだ本
2013年2月に読んだ本
2013年1月に読んだ本
2012年に読んだ本
2011年に読んだ本
2013年5月に読んだコミック
『ラストイニング』37巻(中原 裕)
『銀の匙 Silver Spoon』7巻(荒川 弘)
『ナナマル サンバツ』5巻(杉基 イクラ)
『高校球児 ザワさん』10-12巻(三島 衛里子)
『はじめの一歩』103巻(森川 ジョージ)
『ドカベン』1-22巻(水島 新司)
『ドカベン』は非常に久しぶりの再読。野球が始まるまでが長い長い(笑)。
はじめの一歩が100巻越えてた事実にも愕然としてますが(苦笑)。
>ゲーム
ユーザーレベルの捉え方だと僕~の方が評価高くて、ゲーム史的な総括だと前回のが評価高いように感じてます。
ガンホーの上がりっぷりは確認してたんですが、ここまで来たかというのと、そういう市場になったなあ、という現状確認的な感じがしてますね。
専用機のハード的な強さが活かせる時代ではなくなってきたのか、ソフトに許された発想の強みがユーザーの能力とどこまで合致するのか、という事にもなるのかなと思ったりはしてます(どこまでどんなものをゲームとして提示すればいいのか、その精度はどうしたら上がるのか、など)。
高性能ゲーム機に慣れながら進歩してきた今、楽しみは個々人のもので、ソーシャルゲームだとソーシャル性そのものに楽しさを求めてる人が大半ですが、任天堂に関しては同じような感想を持ってます。
任天堂はあの路線を貫くだろうなという安心感があるのもそうですが。
>ドカベン&はじめの一歩
ドカベンも48巻のあと、『大甲子園』26巻、プロ野球編52巻、ドカベン スーパースターズ編45巻、ドカベン ドリームトーナメント編5巻で今も連載中ですからwww
プロ野球編は少し読みましたが、やはり高校野球が舞台である方が良かったですね。
ちなみに水島新司は『あぶさん』102巻ですしwwwww
はじめの一歩は周りのキャラクターの戦いも主人公と同じくらい力を入れて描いていますからね~。それが魅力なのは間違いないですけど、まだまだ完結は先のようですね。
>ゲーム
RTSへの進化はコンシューマではなくPCだったことが大きな要因だと思います。それは、マウスによる操作が前提になっていますから。
FPSが欧米でこれほど受け入れられた理由はよく分かりませんが、ネット環境などやはりPCであることが大きく影響したのだと思います。
ゲーム専用機ならではの良さはありますが、それが一般に受け入れられにくくなっているのも事実でしょう。ゲーム業界自体、ゼロ年代以降携帯ゲームを主力にしてきましたし、スマホなどの普及でそのパイを食われても致し方ない感じですね。
任天堂の方向性は私自身の求めるものとは異なるのである意味アンチなんですが、今の国内のゲーム業界では数少ないまともな企業ですしね・・・。