2011年のレギュラーシーズンが終了した。プロ野球観客動員数が公表されているので、表にしてみた。参考にしたのは、「
プロ野球Freak」さん。
| 2011 | 増減率 | 2010 | 増減率 | 2009 |
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阪神 | 2,898,432 | -3.57 | 3,005,633 | -0.05 | 3,007,074 |
読売 | 2,716,974 | -8.42 | 2,966,626 | 1.10 | 2,934,370 |
ソフトバンク | 2,293,899 | 5.98 | 2,164,430 | -3.63 | 2,245,969 |
中日 | 2,143,963 | -2.24 | 2,193,124 | -4.58 | 2,298,405 |
日本ハム | 1,990,338 | 2.28 | 1,945,944 | -2.32 | 1,992,172 |
西武 | 1,591,651 | 0.02 | 1,591,303 | 5.03 | 1,515,045 |
広島 | 1,582,524 | -1.10 | 1,600,093 | -14.57 | 1,873,046 |
オリックス | 1,400,961 | -2.95 | 1,443,559 | 12.26 | 1,285,907 |
ヤクルト | 1,348,259 | 1.15 | 1,332,928 | 0.04 | 1,332,366 |
ロッテ | 1,332,815 | -13.80 | 1,546,105 | 5.52 | 1,465,189 |
楽天 | 1,168,188 | 2.33 | 1,141,640 | -5.11 | 1,203,169 |
横浜 | 1,102,192 | -8.88 | 1,209,618 | -3.00 | 1,246,967 |
合計 | 21,570,196 | -2.58 | 22,141,003 | -1.15 | 22,399,679 |
セ合計 | 11,792,344 | -4.19 | 12,308,022 | -3.03 | 12,692,228 |
パ合計 | 9,777,852 | -0.56 | 9,832,981 | 1.29 | 9,707,451 |
現在アメリカではワールドシリーズの真っ最中だが、本来であれば日本も日本シリーズの最中でそろそろ日本一のチームが決まっていたかもれしない時期だ。
半年前のことになるが、東日本大震災を受けて開幕延期に揺れたプロ野球界。結局セ・パが足並みを揃えて半月ほど開幕を遅らせてスタートし、日程的に厳しい状況も生み出したがなんとか全試合を終了させることができた。
近年、プロ野球の人気凋落が囁かれている。実際昨年比で-2.58と小さくない減少率となった。
もちろん東日本大震災の影響は小さくない。特に関東・東北圏での影響は大きかったと考えられる。楽天は春先の時期関西でホームゲームを行い、告知不足などもあって観客動員が低迷した。それでも地元との地域密着が功を奏して2.23%増と観客数を増やした。
パ・リーグは4チームが観客増で、オリックス、千葉ロッテが観客減となった。特に千葉ロッテの落ち込みは大きく12球団ワーストとなった。主力選手の放出、ケガ人の続出、それによる下位低迷、そして震災の影響。
パ・リーグは比較的チームの成績が観客動員に影響を与えやすい。成績さえ上がればオリックスや千葉ロッテの観客動員改善は十分に達成できるだろう。
セ・リーグは優勝争いを演じたヤクルトのみ観客数が増え、他の5チームは観客数が減った。特に読売と横浜は大きく減少した。横浜は身売り問題が響いたのは間違いないだろう。読売は震災の影響に加え、優勝争いに最後まで絡めなかったことが影響したと思われる。
優勝したにもかかわらず観客減となった中日。震災や飛ばないボールの影響もほとんどなかったと思われるだけにこの状況は深刻だ。その責任を監督に負わした形だが、果たして監督交代でこの状況が改善できるのか。ドアラこそ人気だが他に観客を増やす努力がどれだけ行われているのか気になるところだが。
飛ばないボールがプロ野球に与えた影響は非常に大きかった。昨年の12球団の総得点は7582。それが今シーズンは5663となり、25.31%の減少。実に、3/4になったわけだ。特に劇的に減ったのがホームラン数であることは以前にも書いたが、これが観客動員数に影響を与えたかどうかはなんとも言えないところだ。
得点力が低下した分、接戦の試合が増えたという印象を受けている。(引き分け数による他年度との比較は時間制限を今シーズン設けたことにより難しい。)走塁や守備などこれまであまり注目されなかった要素がより重要な価値を持つようになった。私自身はそれを好ましく感じるが、もちろん多くのファンにとってホームランの減少はマイナス要素になりかねない。ファンサービスとして大味な試合展開を目指すべきなのか(現在NFLがそういう方向性を示している印象だが)、試合の密度を重視するのか判断が難しいところだろう。守備や走塁に対してもっと楽しめるような見せ方がもっと欲しいと思う。