無残。それが『がくえんゆーとぴあ まなびストレート!』第8話の感想だ。正直、もう書く必要がない気もするが、今回でラストということで。
前回も書いたが、積み上げることは非常に手間ヒマがかかる大変な作業だが、それを崩すのは一瞬で済む。この作品に対して言えることはそれが全てだ。6話までは丹念に話を積み上げていた。派手さはない。ほんのささいなことを、きちんと描くことで表現できる世界。単純な性格付けに終わらないキャラクターたちとその心の動きの繊細さが、突き抜けた演出と相俟って独特の世界を築き上げた。
テーマを描くときに敵を出して、それと戦うことでそのテーマを明確にするという手法は決して悪くはない。しかし、それが安直な手段であることは否めない事実だ。
テーマのオリジナリティはそう出せるものではない。特にエンターテイメントにおいて斬新なテーマなどありえないと断言してもいいくらいだ。テーマは普遍的なものであっても、そのテーマをどう描き、そこにどう肉薄するかが作品性として問われることだ。
「まなびストレート」のテーマも普遍的なものだ。それを丹念に描こうという志しが見えたからこそ惹きつけられていた。厳しい言い方をすればそれしか取り柄がなかったのに、それを放棄してしまった。
あらゆる面で最高というエンターテイメント作品は決して多くない。たいていはある一点が優れているが故に傑作となる。例えば同時期のアニメということで挙げると「セイントオクトーバー」は奇抜な演出がそれに当たる。「まなびストレート」の場合は、テーマの描き方に独自性があった。
繰り返すが、敵がいればテーマを描きやすくなるのは事実だ。作り手が作品のどこに重きを置くかによって、こういう手法を取ることは有効なやり方と言える。
だが、この作品の場合、それは自滅だ。今まで頑張ってきた部分を捨ててしまって、あとに何が残るのか。
期待していたがゆえに2回続けて批判を述べたが、もう語る価値のない作品となってしまった。1月以降スタートしたアニメでは、「セイントオクトーバー」に続く作品は「ひだまりスケッチ」か「東京魔人學園剣風帖 龖」あたりか。「獣装機攻ダンクーガノヴァ」とかが急展開して面白くなって欲しいところだが……。
前回も書いたが、積み上げることは非常に手間ヒマがかかる大変な作業だが、それを崩すのは一瞬で済む。この作品に対して言えることはそれが全てだ。6話までは丹念に話を積み上げていた。派手さはない。ほんのささいなことを、きちんと描くことで表現できる世界。単純な性格付けに終わらないキャラクターたちとその心の動きの繊細さが、突き抜けた演出と相俟って独特の世界を築き上げた。
テーマを描くときに敵を出して、それと戦うことでそのテーマを明確にするという手法は決して悪くはない。しかし、それが安直な手段であることは否めない事実だ。
テーマのオリジナリティはそう出せるものではない。特にエンターテイメントにおいて斬新なテーマなどありえないと断言してもいいくらいだ。テーマは普遍的なものであっても、そのテーマをどう描き、そこにどう肉薄するかが作品性として問われることだ。
「まなびストレート」のテーマも普遍的なものだ。それを丹念に描こうという志しが見えたからこそ惹きつけられていた。厳しい言い方をすればそれしか取り柄がなかったのに、それを放棄してしまった。
あらゆる面で最高というエンターテイメント作品は決して多くない。たいていはある一点が優れているが故に傑作となる。例えば同時期のアニメということで挙げると「セイントオクトーバー」は奇抜な演出がそれに当たる。「まなびストレート」の場合は、テーマの描き方に独自性があった。
繰り返すが、敵がいればテーマを描きやすくなるのは事実だ。作り手が作品のどこに重きを置くかによって、こういう手法を取ることは有効なやり方と言える。
だが、この作品の場合、それは自滅だ。今まで頑張ってきた部分を捨ててしまって、あとに何が残るのか。
期待していたがゆえに2回続けて批判を述べたが、もう語る価値のない作品となってしまった。1月以降スタートしたアニメでは、「セイントオクトーバー」に続く作品は「ひだまりスケッチ」か「東京魔人學園剣風帖 龖」あたりか。「獣装機攻ダンクーガノヴァ」とかが急展開して面白くなって欲しいところだが……。