奇想庵@goo

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プレミアサイト

2005年09月30日 02時36分53秒 | FF11
何気に公式サイトを覗いたら、プレミアサイトオープンの記事が。サービス開始から3年を尤に超え、非常に今更感の強いものだが、ウリとなっているのはフォーラムの存在。
これまでずっとユーザーからの希望に耳を傾けず、非常に限定的な開発部関係のBBSは作ったもののほとんど機能しなかった。2ch→したらばが事実上公式BBS状態で、それはプラス面以上に様々なマイナス面も生み出すこととなった。そうした流れの中で、「今更」ながらのフォーラム。

FINAL FANTASY XI Gameinside.info

まずはフォーラム以外の部分を見ると、データ欄にいろいろ用意されてるが、中身はまだ入っていない状態。まあ既存のデータ系サイトがあるのでそんなに必要度は高いとはいえないが、こんな状況でスタートした理由が分からない。マップなんて、F&M 白地図本舗さんのだし、プレミア?と首を傾げざるをえない。サイト管理会社に単に丸投げって感じだけど、それにしたってここまで露骨にやるものかねぇ。

フォーラムに関しては、メンバー登録が必要だが、メールアドレスも打ち込むだけで確認無しといい加減なもの。ネット上なので匿名性はある程度仕方ないとはいえ、誰もが安心して書き込める場としての信頼感を損ないかねない。作るだけ作って運営は放置では無責任すぎる。
既にコミュニティが形成され、良くも悪くも成熟したFFXIにおいて、新規に何かをやるためには周到な準備とリサーチが必要だ。Shoutの代わりとなるような掲示板はプレイヤーの多くが欲しているが、それを成立させるためにはただ認知度の高いBBSを用意すればいいというものではない。

まあできたばかりのサイトだから、今後の対応次第で有意義なものになる可能性も秘めている。ただそれには高いハードルが控えているし、いま見る限りではそのハードルを越えられそうにない。そうなると運営会社の失敗というだけでなく、スクウェアエニックスに対しても更に厳しい目が向けられることになる(既に評価は地の底という意見もあるが)。


『第3次スーパーロボット大戦α―終焉の銀河―ザ・コンプリートガイド』

2005年09月29日 20時33分55秒 | アニメ・コミック・ゲーム
今日は、攻略本マニアにとっては「特異日」(笑)。そう、第3次スーパーロボット大戦αの攻略本発売日だ。最近は一つのゲームに複数の出版社から攻略本が出ることは多くないが、スパロボは別。今日も4社から分厚い攻略本が発売された。

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http://shop.mediaworks.co.jp/ds_index.php?isbn=4-8402-3219-9

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http://www.enterbrain.co.jp/jp/p_catalog/book/2005/4-7577-2483-7.html

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http://www.sbpnet.jp/books/products/detail.asp?sku=4797332328

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http://www.futabasha.co.jp/?isbn=4-575-16445-3

マニアとしては読み比べてみたいところだが、さすがにアレなので一番分厚いメディアワークスのものを購入した。α第一作の攻略本は3冊くらい持ってるんだけどね(苦笑)。もちろん出版社によってデータが違うわけじゃないが、使い勝手はかなり異なる。スパロボの場合、マップ攻略部分とユニット・パイロットデータのどちらが充実しているかなどが違いが目立ちやすい。

他の本を見たわけではないので、比較はなしに電撃の攻略本を攻略。帯に謳っているようにページ数は752ページ。双葉社のも700ページ超と書かれていたが明らかにそれ以上の厚さ。
目次の続き、メインキャラクター紹介のイラストページ。そのあと「プレイバックα」としてシリーズの過去のストーリーを簡単に紹介し、37ページに亙って作品タイトルごとにユニット&パイロット運用法が記されている。

システム編は90ページ。基本から詳細なデータまで一通り書かれている。歴史を重ねるごとに複雑化していったシステムだけに、しっかり頭に入れておきたいところ。MAP兵器一覧は分かりやすい感じ。対して、隠しユニット入手法はこれだけではすこし見にくい感じがした。

ステージ攻略編は386ページ。各マップを2ページ前後で攻略している。特徴的なのは数マップごとに進行ガイドとしてお薦めの小隊編成などを紹介している点。イベント等は各マップにフローチャートが掲載されている。ただ初期の敵の配置などは分からず、マップ攻略のイメージは掴みにくい。また、熟練度による難易度の変化などには触れられていない。敵の動き出し条件などがないのがやや不満。

データ編は182ページ。パイロットとユニットのデータが敵味方別に紹介されている。パイロット・ユニット共にコメント付き。ユニットは武器データまで完備。

エキストラでは、各作品ごとのオススメルート、中断メッセージ集、精神コマンド(一部)・小隊長能力の逆引き表などが掲載。最後にプロデューサー寺田貴信氏と攻略本エディターの渡辺匡志氏の対談。

必要な分は手堅くまとまっている印象。ただし、ストーリー(シナリオ)に関する解説は一切なし。攻略の一点に絞られているところが最大の特徴か。元ネタに対する説明なども非常に少なく、スパロボゲーム攻略のみに目が向けられている。攻略に関しては読み応え十分だが、そこから広がる部分に欠けるのがちょっと残念かも。


FFXI新ジョブ予想

2005年09月24日 22時16分22秒 | FF11
新たな拡張ディスク『アトルガンの秘宝』。発売日などまだ未定だが、何よりも注目はやはり新ジョブの存在。FFシリーズ伝統の「青魔道士」はほぼ確定とされているが、追加ジョブがひとつだけとは考えにくく、まだ他にもいくつかありそうな予感。そこで過去のFFシリーズなどから予想してみる。

過去のFFシリーズで、ジョブシステムが明確に存在したのは、I、III、Vの三作品。Iはジョブ数も少なく、XIの初期ジョブとして既に存在しているので、ここではまずIIIとVを見てみよう。
IIIには、たまねぎ剣士、戦士、モンク、ナイト、シーフ、学者、風水師、竜騎士、バイキング、空手家、吟遊詩人、白魔道師、黒魔道師、赤魔道師、狩人、魔剣士、幻術師、魔人、導師、魔界幻士、賢者、忍者の22ジョブが登場した。このうちXIに既にあるジョブを除き(魔剣士は暗黒騎士、幻術師・魔界幻士は召喚士)、上位ジョブ(魔人・導師・賢者)と空手家(モンクにかぶる)を除外すると、学者、風水師、バイキング、たまねぎ剣士が残る。
Vには、すっぴん、ナイト、モンク、シーフ、竜騎士、忍者、侍、バーサーカー、狩人、魔法剣士、白魔道士、黒魔道士、時魔道士、召喚士、青魔道士、赤魔道士、魔獣使い、薬師、風水士、吟遊詩人、踊り子、ものまねしの22ジョブが登場。すっぴん、バーサーカー、時魔道士、青魔道士、薬師、風水士、踊り子、ものまねしがかぶっていない。

すっぴんとたまねぎ剣士はベースのジョブなので追加は考えにくい(たまねぎ剣士は面白そうだけど)。バーサーカーは戦士とややかぶるし、時魔道士は新たな魔法体系を加えにくいのでまずないだろう。アトルガンは船(海)をウリにしてる?感じなのでバイキングはありそうだが、既に余り気味の前衛ジョブを増やすのはどうだろうか。ただ盾ジョブ能力があれば、可能性はあるかもしれない。
風水士(師)は設定が難しそう。ただ名前は残してジョブ内容がガラッと違うということもありそう。人気になりそうなのが踊り子だが、ガルカの踊り子なんて見たくない・・・(違。♀キャラ限定とかあってもいいかも(笑)。♂キャラ限定ジョブも用意すれば問題はなさそうだけど、さすがにそれはないかな。ただ踊り子はジョブのイメージが風水士以上に掴みづらい。サポート系は間違いないだろうけど・・・。
学者はさすがにないと思うが、最有力候補は薬師。ヒーラーが少ないし、アイテム類も十分活かし切れていないので、他人にアイテムを使えるジョブは欲しいところ。まあ狩人・忍者以上の銭投げジョブになるかもだが。「調合」とかのアビリティがあればいろいろと面白いとは思うけど。
ものまねし。面白そうだけど、ジョブバランス崩壊しそうだね。でもリアルタイムの戦闘でタイミング命で他人のアビリティをものまねするのも結構楽しそうだ。パーティの強化に繋がるかどうかは微妙かもだけど。

ここまでは過去のFFシリーズから予想してみたが、本来は今のFFXIで必要とされる、または隙間を埋めるようなジョブ能力から考えてみるのが正しいあり方だろう。現在、物理アタッカーが余っていて、魔法アタッカーが強力、盾が少なめ、ヒーラーはメインなのは白だけど能力が飛び抜けていないのでサブヒーラーが多めな感じ、支援系はまあまあといったところ。
青魔道士は、位置的には召喚士に近い印象。てきのわざを使用できるのが伝統だから、どちらかといえば攻撃系だけど、使い勝手が良くないとサブヒーラーとして求められそうだ。
物理アタッカーはもう十分っぽいので、前衛では盾の追加が欲しいところだ。盾に必要なのはダメージ軽減能力とヘイト獲得能力。例えば、3分アビで1分間ダメージ半減とか、獲得ヘイト2割増しのジョブ特性とか持ってると盾になれるかな。
メインヒーラーはやはり1ジョブ欲しいところ。アイディアとしてはアイテム利用の薬師だろう。
支援系では、TP関係のジョブが欲しいところ。モンスターのTPを減らしたり、吸収したり、自分のTPを他人に分け与えたり、TPリジェネやヒーリング時のTPダウン減少などかなり便利そうだけど。
あとジョブとは直接関係ないが、「ライブラ」欲しいなぁ(笑)。

ここからは更に妄想系へ。
やってみたいジョブとしては、チョコボ騎士。チョコボに乗って戦いたいのはプレイヤーの憧れだろう。陰陽師は、呪符を使った魔法系銭投げジョブ。神官・巫女は、コスプレジョブ(笑)。算術士はFFTから。言霊使いは長文をタイピングして攻撃(笑)。鞭を追加して欲しいから女王様(ぉぃ。銃のみに特化したガンナー。DQから遊び人(ぇ。
個人的には上級ジョブが欲しい。AF2フルセットがジョブ取得条件で1キャラ1ジョブ限定、Lv1からAF2着れてアビや魔法もいろいろ使えるけど、サポは無しで、獲得経験値は一律半分とかどうだろ。

まあでも予想を越えるようなジョブが欲しいねぇ。一気に40ジョブくらい追加したら、ジョブバランスうんぬん言われなくなるかもよ(爆)。


ファイナルファンタジーシリーズインプレッション

2005年09月24日 01時28分39秒 | アニメ・コミック・ゲーム
先に書いたようにXをプレイしたので、とりあえず1~11までプレイ済みということになった(X-2の存在は無視)。来年には久々の新作XIIの発売もあり、あらためてこのシリーズの評価を書いてみたい。

Final Fantasy (1987)
クリア済み。プレイしたのはIIIの発売後だが、プレイ順はこちらが先(たぶん)。
難易度が高く、クリアしたのは何度目かのプレイでだった。ドラクエのヒットを受け、雨後のたけのこのようにRPGが出まくった中で異色の完成度を誇った。4人パーティでスタート時にジョブを6つの中から選択可能というのも国産RPGでは画期的。我らが赤魔道士もこのときから(笑)。衝撃的だった飛空船を始め乗り物の多さはFFシリーズに受け継がれることとなった。
シナリオ・世界観はシリーズで最もファンタジー的。最初に戦うボスがラスボスとして登場するなど、ユニークな仕掛けも用意されていた。クリスタルの存在など、FFらしさは1作目から形作られていた。

Final Fantasy II (1988)
クリア済み。プレイ順はIの後だが、クリアはたぶんかなり後。
敵を倒すより味方同士で殴りあうという異色作。経験値を廃し、ダメージを受けることでHPが増え、武器や魔法も使用回数で成長するシステムがこんなプレイスタイルを生み出した。経験値制への挑戦はFFシリーズでも何度か行われ、また同じスクウェアのSaGaシリーズにも引き継がれていく。こうしたシステム的な冒険はFFの特徴となり、ドラクエとの差別化に成功したひとつの要因とも言える。
Iとは一転してイベントを多用したシナリオ構成となった。主人公たちのために命を落とすキャラクターがいたりと、いかにもな作りだが当時としては新鮮だった。主人公たちのキャラクター性を上げるため、ジョブシステムは見送られた。シナリオ上重要な魔法であるアルテマが期待外れの攻撃力だったりと難はあったが、イベントを軸にしたシナリオ作成はその後のFFに引き継がれることとなる。

Final Fantasy III (1990)
クリア済み。おそらくIやIIよりも先にクリア。プレイ順はI、II、IIIのはず。
ファミコン版としては最後のFF。IとIIの良さを引き継ぎ、完成させた傑作。プレイヤーキャラクターはI同様4人で個性はなく、ジョブは自由に選択可能。クリスタルを解放して新たなジョブを手に入れるスタイル。シナリオ上、新たに手に入れたジョブを使わなければ先に進めないような場面も数多くあり、攻略本がないとかなり難易度は高い。またラストダンジョンが異様に長く、しかもセーブ不可ということでクソゲー呼ばわりされることもある。ジョブチェンジの魅力は満載だが、最終的には二つのジョブの性能が突出し、選択肢がなくなってしまう側面も。
主人公たちに個性はないが、多彩なサブキャラクターたちを用意しイベントを多用した。乗り物も多数登場。特に最初の世界から外に出て、今までいたところがちっぽけな浮遊大陸だと知った時の衝撃は今も鮮明に覚えている。

Final Fantasy IV (1991)
クリア済み。発売日に購入(たぶん)。
スーパーファミコン版初のFF。キャラクター=ジョブという感じで、ジョブチェンジはなし。画期的だったのは戦闘システムで、アクティヴタイムバトルを採用。以降IXまで受け継がれることとなる。ターン制を廃したことで、戦闘中の素早さの要素が重要になり、また時間の要素が組み込めるようになった。
ハードの進化に伴い、グラフィックや音楽が強化され、それに応じた演出が増えた。IVはイベントオンパレード状態で、めまぐるしいほど展開が進んだ。地底世界や月など舞台も広がったが、破天荒なシナリオを力ずくでプレイヤーに納得させるスピード感がこのゲームを支えていた。その分キャラクター性は描き切れなかったのも確かだ。

Final Fantasy V (1992)
クリア済み。発売日に購入(たぶん)。
システム的にはIIIタイプのFF。プレイヤーキャラクター4人に個性は付けてあるが、ジョブチェンジは自由にでき、育成面での制約はない。ATBは継承。やり込み要素の強いFFとなった。
システム寄りの作りのせいか、イベントやキャラクターはほとんど印象に残らない作りとなっている。IIIのようにジョブがイベントバトル攻略の必須条件といったものでもなく、全体として淡白な内容だった。

Final Fantasy VI (1994)
未クリア。発売日に購入(たぶん)。ラストダンジョン直前までプレイ。
キャラクター=ジョブタイプのRPG。以降Xまでこのタイプが続く。仲間の人数が増え、バトルメンバーを選択して使うようになった。キャラクターのジョブもかなり個性的になった。ATBは健在。
キャラクターがより鮮明となり、イベントもキャラクター主体に変化した。オペライベントはなかなか印象的。またプレイヤーの行動で、仲間の一人がその後使えなくなるなど(というか使える方が隠し要素っぽいが)、イベント面でのボリュームが非常に膨らんだ作品。敵ボスもFFシリーズでは最も印象に残るキャラクターだ。

Final Fantasy VII (1997)
未クリア。購入は発売後かなり経ってから。中盤までプレイした。
世間の評判ではFFシリーズ屈指の評価を受けている。プレイステーションでの初のFFであり、グラフィックは大きく進化した。システムはATBを継承、またマテリアによってアビリティや特性を獲得し、好きなようにキャラクターを成長させられた。
シナリオでは、ヒロインの死という禁断技を使用。途中までしかプレイしていないので、キャラクター等の評価は差し控えるが、フィールドマップが見にくいことが私には難点だった。

Final Fantasy VIII (1999)
未クリア。発売直後くらいに購入。中盤までプレイ。
世間の評判ではFFシリーズ最低の評価を受けている。システムは、敵からのドローによって魔法を集めてステータスを上げるなど、変わったもので、レベルが上げない方がいいといった部分はプレイヤーに不評だった。
FFシリーズ初の「学園もの」で、広末涼子そっくりなキャラクターなど顰蹙を買い捲りの内容。更にシナリオ上で別のキャラクターパーティの操作が要求され、ストーリーが分断、感情移入を遮断という最悪の事態をもたらした。冒険はFFの特徴だが、シナリオ・システム両面での失敗は、FFブランドにまで傷を付ける結果となった。

Final Fantasy IX (2000)
クリア済み。発売直後くらいに購入。
FFらしからぬオーソドックスなRPG。VIIIの不評を受け、原点回帰的な作品となった。ATBは残したが、他にシステムで印象に残る要素がなかった。
主人公がシーフで、ヒロインがお姫さま、主人公を追い掛け回す護衛の存在などはほとんどルパンIII世のノリ。シナリオ・イベント等はそれほど印象に残っていないが、このゲームの最大の特徴となったのは、攻略本が発売されなかったこと。実際には2002にアルティマニアが発売されたが、ソフト発売から1、2ヶ月で出るのが当たり前の時代にあえて出さなかったことがこのゲームを印象付けることとなった。ネットが普及し、ネットビジネスを見据えた措置だったが、公式サイトでの攻略より個人サイトでの攻略が広まり、スクウェアの狙いは完全に失敗した。ソフト販売は別として、ユーザーとのコミュニケーション能力の低さはこの時から露呈していたわけだ。

Final Fantasy X (2001)
クリア済み。今月購入。
PS2初のFF。イベント主体の作り。システムはスフィア盤による成長が特徴的で、ノーマルに成長させれば各キャラクターらしい能力が手に入るが、頑張れば好きなプレイスタイルを極めることも可能。難易度はFFシリーズ中最も低い。
グラフィックなどPS2になり向上したもののインパクトはなし。FFシリーズ初の声付きだが、喋るのが当たり前のゲームが多い中で特に印象には残らない。

Final Fantasy XI (2002)
現在も継続中。正式サービス開始1ヵ月後からプレイ。
FF初のオンラインRPGというより、コンシューマ機初のMMORPGと言うべきか。販売本数は当然過去のFFと比較にならないが、収益という面から見れば大成功と言えるだろう。クリスタルの存在、チョコボやモーグリ、シドと飛空艇などFFシリーズに代表される要素があるが、FFらしさはあまり感じない。(むしろ匂いだけならSaGaシリーズの方が感じられる。)FFの名を冠することはネームバリューとして必要だったわけだが、やはり他のFFシリーズとは同列には語れないのは事実だろう。
システム面ではむしろ発売を控えているXIIとの関連が気になるところ。特に戦闘画面はそっくりだし。ジョブに関しては、次期拡張ディスクで新ジョブ追加が発表され、果たしてバランスがどうなるかが注目点。
MMORPGに本格的なシナリオを導入した点でFFXIは高く評価できるが、その中でもウィンダスミッション(+スターオニオンズ団クエスト)は非常に素晴らしいストーリーだった。もちろんMMOの本来の魅力は人と人との織り成す物語だが、そちらはシナリオ(スクウェアの思惑、もしくはプレイヤーの希望)通りにはハッピーエンドを迎えられるか分からないしね。


改めてシリーズ全体を振り返ると、華麗な演出ばかり注目されるFFだが、新たな挑戦を常に続けようとしているイメージはいまだ保っている。もちろんSaGaシリーズほどの斬新さはないが、大作RPGとしてのクォリティを維持しつつ新たな面白さを見出そうという努力は評価できる。グラフィックの進化だけなら今回の「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」のようにゲームである必然性はない。ゲームとしての面白さとシナリオの融合という面で、松野泰己氏によるFFという次作には本当に期待している(「病気療養」によりプロデューサーから降板が発表されたが)。


Final Fantasy X インプレッション

2005年09月23日 22時57分19秒 | アニメ・コミック・ゲーム
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なぜに今頃FFX?という感じもするが、廉価版が出たのを気に未プレイだったのでやってみることに(買ったのは中古だったけど(笑))。PS以降オーソドックススタイルのRPGにはついていけなくなり、FFシリーズにもそれほどのこだわりは感じなくなった。それでもX及びX-2以外はプレイしていた。たまたまオーソドックススタイルのRPGがやりたい時に廉価版発売で渡りに船ということでプレイした。
FFシリーズについては別記事として書く予定。ちなみに今回のプレイ内容は、クリアは達成、攻略本片手に進んで、七曜の武器も獲得(最終段階まで到達)、訓練所は途中(一応全敵打倒が目標)といったところ。飛空艇入手後はキャラ育成をしたので、その後のイベントバトルは緊張感無しになってしまったけど・・・。なお、HD使ってたので読み込み等はストレスをほとんど感じずに済んだ。

○総評
いろいろと欠点も目に付いたが、それでも楽しめた。5段階評価で星3つといったあたりか。戦闘に関しては難易度が低かったが、試練やサブイベント類は攻略本なしだと投げ出していそう。何をやるべきかはっきりしているので、オーソドックススタイルRPGとしては良く出来ていたとは思う。

○ストーリー
「大作」だから仕方ないのだろうが、評価うんぬんする出来ではない。まあ星2つ。世界観はよく頑張ってはいたけど、千年の重みがないのが残念。倒すべき敵が明確にあってそこに突き進んでいく展開は悪くないんだけど、真正面からあっさり倒しちゃうと面白味には欠ける。あとシーモアはいかにも過ぎてつまらない。主人公・ヒロインもイマイチだった。

○グラフィック
4年前のゲームだからか、もうひとつって感じ。特に気になったのが、イベントシーンでのキャラクターの指先。リアルに表現できればできるほど必要とされる要素も増える。表情など一部が良くても細部がいい加減では却ってひいてしまうこととなる。

○イベント
FFシリーズのウリと言えばイベントシーンの魅力なのだが、今作ではあまり印象に残っていない。序盤の『シン』の脅威を印象付ける会話は良かったのだが、中盤以降はパッとしなくなった。

○キャラクター
人気投票一位というアーロンはともかく、他はイマイチ。キャラクターを掘り下げるようなイベントが少なく、類型的なキャラクター像から抜け出せなかった。特にヒロインは助けに行きたくなかったほどだけど(笑)。

○システム
経験値はないが、APが実質的な経験値に当たる。スフィア盤を利用した成長システムは面白かった。成長がダイレクトに戦闘に反映される部分もGood。ただ育成に励むと戦闘が楽になりすぎるのは仕方ないとはいえ辛いところ。

○戦闘
ATBを辞めたのは残念だが、さほどストレスなくプレイできた。ただ7人全員を鍛えようとするとメンバーの入れ替えが必要でちょっと面倒。まあ普通にプレイする分には難易度低めで正解だろう。

○サブイベント
アクション苦手な身としては、落雷避けやチョウのイベントはクリア不可能だと思っていたが、人間やれるものだね。ただしチョコボレースは裏技利用(汗)。ただ全体的にやって楽しいというタイプのサブイベントはなかった。

○ブリッツボール
イベントでプレイしたときは、それまでの主人公の腕に対する前振りにどれだけ凄いのかと思っていたら、レベル低くて話にならず、オイオイと突っ込みを入れたものだ。ワッカ用のアイテム取りでプレイした時は、メンバー補強したら連戦連勝。もうちょっとどうにかできなかったのだろうか。期待外れ度ナンバーワンの要素だった。

難易度が低く、気軽にプレイするには最適のゲーム。ただ何度もプレイしたいとか、面白いゲームがしたいといった時には不向き。ちなみにX-2はネットでの評価も低く手を出すことはなさげ。


衆愚

2005年09月12日 17時38分54秒 | ニュース
一般大衆は愚かだ。
それは責められるべきものではないかもしれない。日々の生活の中で政治は遠く、日常に忙殺されながら深い思索を求めるのは酷。それは決して日本だけの話ではない。むしろ政治が身近である世界は、厳しく、生き難いとも言える。

柔らかいモノばかり食べていると噛む力が弱まるように、分かりやすさを求める社会は考える力が衰えていく。分かりやすい事の危険は以前から指摘していたが、この世にある複雑な事、難解な事、繁雑な事、微細な事をすべて拭い去り、単純化することでいかに様々な物事が切り捨てられていくのか。

新聞では、この与党の大勝に「奢るな」と幾度となく書かれている。圧倒的数の力が今後4年続く状況で、そんな事しか言うことができない。郵政民営化は国民の望むように進んでいくだろうが、その他の政策は与党の望むように進んでいくだろう。

一方、凋落した民主党は、あまりに愚かな戦い方を展開した。分かりやすくしろと言うのではなく、それ以前の伝える努力に難があった。与党を目指すにはより具体的な政策を次々と打ち出す必要があっただろう。ともあれ、今の民主党は解党した方がいいのかもしれない。目指す国家の形が党員内でかけ離れている現状は、常に弱みとしてあり続けているから。

愚かかどうかはともかく、国民はこの結果のツケを払う必要がある。改革を叫びながら、郵政以外はおざなりだった小泉。郵政以外で何をどう変えていくのか。これほど長く総理の座にいながら、彼の目指す国家像は見えない。


NFL2005プレビューNFC編

2005年09月11日 19時19分00秒 | アメリカンフットボール
比較的オーソドックスだったAFCに比べ、NFCは波乱の予感。まあこのところAFCに比べて低調なせいだったりもするのだけど。

■NFC EAST

★Philadelphia Eagles (13-3)

HC: Andy Reid (7: 71-37)
OC: Brad Childress
DC: Jim Johnson

OT: QB Donovan McNabb, RB Brian Westbrook, FB Josh Parry, WR Terrell Owens, WR Greg Lewis, TE L.J. Smith LT Tra Thomas, LG Artis Hicks, C Hank Fraley, RG Shawn Andrews, RT Jon Runyan
DT: LE Jevon Kearse, LT Hollis Thomas, RT Darwin Walker, RE N.D. Kalu, SLB Dhani Jones, MLB Jeremiah Trotter, WLB Keith Adams, LCB Lito Sheppard, RCB Sheldon Brown, SS Michael Lewis, FS Brian Dawkins
ST: K David Akers, P Dirk Johnson, KOR Roderick Hood, PR Dexter Wynn

スーパーボウル敗戦の無念をリベンジできるかが注目されるEagles。スターターのタレント的には昨年とあまり変わりがないが、やや選手層が薄くなった気がする。
マクナブは健在。”TO”とのホットラインも心配ない。ただWRトッド・ピンクストンやRBコレル・バックハルターがIR入りで、バックアップ陣の薄さは顕著。主力のケガがチーム力に響きそうな気配だ。
リーグ最強を誇るDB陣は別として、DL・LBにやや不安を残す。それでも安定感のある守備は見せられるだろう。
昨年と比べるとやや見劣りするが、それでもこの地区にライバルはいない。むしろシーズン全体を見通したコンディショニングが必要とされ、モメンタムの形勢が難しそうだ。プレイオフは当確でも、スーパーは厳しいと感じている。

★Washington Redskins (5-11)

HC: Joe Gibbs (14: 146-75, 2: 6-10)
OC: Don Breaux
DC: Greg Blache

OT: QB Patrick Ramsey, RB Clinton Portis, FB Chris Cooley, WR Santana Moss, WR David Patten, TE Robert Royal, LT Chris Samuels, LG Derrick Dockery, C Casey Rabach, RG Randy Thomas, RT Jon Jansen
DT: LE Renaldo Wynn, LT Cornelius Griffin, RT Joe Salave'a, RE Phillip Daniels, SLB Marcus Washington, MLB Lemar Marshall, WLB Warrick Holdman, LCB Walt Harris, RCB Shawn Springs, SS Pierson Prioleau, FS Sean Taylor
ST: K John Hall, P Andy Groom, KOR/PR Antonio Brown

復帰したジョー・ギブスHC2年目のシーズン。ただ再建の足がかりはあまり見えない。課題は攻撃力の増強だ。
伝統の強力OLはかなりのものだ。それに支えられるRBクリントン・ポーティスもいいランナー。問題は司令塔。若いパトリック・ラムジーに期待がかかっているが、正直彼では厳しい。ベテランのマーク・ブルネルがバックアップにいるわけだが・・・。
昨シーズン30点以上取られた試合がゼロと守備陣は健闘した。スターLBラヴァー・アーリントンもケガから復帰し、昨年以上の内容を見せたいところだ。
守備が安定しているので、攻撃次第で勝ち星の上積みは期待できる。ただラムジーやブルネルではブレイクは期待しにくい。良くても8勝くらいか。

★New York Giants (4-12)

HC: Tom Coughlin (2: 6-10)
OC: John Hufnagel
DC: Tim Lewis

OT: QB Eli Manning, RB Tiki Barber, FB Jim Finn, WR Amani Toomer, WR Plaxico Burress, TE Jeremy Shockey, LT Luke Petitgout, LG David Diehl, C Shaun O'Hara, RG Chris Snee, RT Kareem McKenzie
DT: LE Michael Strahan, LT Kendrick Clancy, RT William Joseph, RE Osi Umenyiora, SLB Reggie Torbor, MLB Antonio Pierce, WLB Carlos Emmons, LCB Will Allen, RCB William Peterson, SS Gibril Wilson, FS Brent Alexander
ST: K Jay Feely, P Jeff Feagles, KOR Willie Ponder, PR Chad Morton

イーライはペイトンのように成れるか。チームの期待を一身に背負うイーライ・マニングだが、昨シーズンを見た限りでは厳しそうだ。兄ペイトン・マニングも一年目は苦労したが、大器の片鱗も垣間見えた。
攻撃はイーライ次第。QBカート・ワーナーが抜け、今シーズンはイーライと心中となる。プラシキコ・バレスを獲得しパスターゲットは優秀。彼らを生かせるかどうかが注目だ。
守備もそれほど悪くはない。攻撃陣がうまく時間を使えれば、かなりの力を発揮できるだろう。守備で貧弱な攻撃を支えられるほどは強くはないが。
イーライに対する評価の低さが4勝となったわけだが、その評価を覆すような働きができれば、大きく白星を伸ばすことができるだろう。Eaglesには及ばずとも、勝ち越しは狙える戦力はある。

★Dallas Cowboys (3-13)

HC: Bill Parcells (3: 16-17)
OC:
DC: Mike Zimmer

OT: QB Drew Bledsoe, RB Julius Jones, FB Lousaka Polite, WR Keyshawn Johnson, WR Terry Glenn, TE Jason Witten, LT Flozell Adams, LG Larry Allen, C Al Johnson, RG Marco Rivera, RT Rob Petitti
DT: LE Kenyon Coleman, NT La'Roi Glover, RE Greg Ellis, SLB Al Singleton, MLB Bradie James, JLB Dat Nguyen, WLB DeMarcus Ware, LCB Terence Newman, RCB Anthony Henry, SS Roy Williams, FS Keith Davis
ST: K Jose Cortes, P Mat McBriar, KOR Tyson Thompson, PR Patrick Crayton

この地区は、Eaglesを除く3チームのQBに対する評価がとても低い。Cowboysのドリュー・ブレッドソーも全盛期は優れたパサーだったが、昨シーズンのあまりの不甲斐なさにもう彼は終わったと思えた。ビル・パーセルズHCはビニー・テスタバーディに続いて昔の教え子を呼び寄せた訳だが、成功するとは思えないほどの冒険だろう。
攻撃陣はそこそこの布陣。生かせるかどうかはQB次第なわけだが、ブレッドソーは昨シーズン好不調の波が激しく、悪い時は目も当てられないような内容だった。パサーとしての能力は高いが、今の彼ではという思いが強い。
一昨年の躍進を支えた守備が昨年は崩壊。3-4に変えて建て直しを図る。NTにジェーソン・ファーガソンを獲得し、ドラフト上位でLB、DEを指名するなど補強に励んだが結果に繋がるかどうか注目だ。
圧倒的な守備を持つチームを除くと、QBの優劣が試合の優劣に繋がってくる。それだけにブレッドソーの出来が重要だ。この地区の下位3チームは、QBに大きな課題があり、そこが改善できればそれなりの成績を残せそう。ただそれは非常に難しい課題なわけで・・・。

■NFC NORTH

★Detroit Lions (9-7)

HC: Steve Mariucci (3: 11-21)
OC: Ted Tollner
DC: Dick Jauron

OT: QB Joey Harrington, RB Kevin Jones, FB Cory Schlesinger, WR Roy Williams, WR Charles Rogers, TE Marcus Pollard, LT Jeff Backus, LG Rick DeMulling, C Dominic Raiola, RG Damien Woody, RT Kelly Butler
DT: LE Cory Redding, LT Shaun Rogers, RT Dan Wilkinson, RE James Hall, SLB Boss Bailey, MLB Earl Holmes, WLB James Davis, LCB Fernando Bryant, RCB Dre Bly, SS Koney Kennedy, FS Terrence Holt
ST: K Jason Hanson, P Nick Harris, KOR/PR Eddie Drummond

予想外にLionsが首位となった。この地区は飛びぬけた存在がないので、Bearsを除く3チームで一つの椅子を争うことになりそうだ。その中でも最も面白そうなのがこのLions。勢いに乗れば旋風を巻き起こすかもしれない。
若いWR陣にベテランTEマーカス・ポラードが加わり、パスターゲットは豊富。ジョーイ・ハリントンが彼らを生かせるかどうかが課題だ。昨シーズン通して彼の力不足は顕著だったが、あと一つ殻を破ればいいQBに成りそうな予感はあった。果たして今シーズンその殻を破ることができるのかどうかがチームの成績に直結するだろう。
あまり強くない守備だけに、若手の成長が必須。シーズン前半、攻撃力の高いチームとの対戦が少ないので、自信を付けていきたいところだ。
攻撃マインドの高いチームだけに、昨シーズンの得点力の低さは気になるところ。やはりハリントンの成長が求められるところだ。

★Green Bay Packers (8-8)

HC: Mike Sherman (6: 55-31)
OC: Tom Rossley
DC: Jim Bates

OT: QB Brett Favre, RB Ahman Green, FB William Henderson, WR Javon Walker, WR Donald Driver, TE Bubba Franks, LT Chad Clifton, LG Scott Wells, C Mike Flanagan, RG Gary Ruegamer, RT Mark Tauscher
DT: LE Aaron Kampman, DT Grady Jackson, DT Cullen Jenkins, RE Kabeer Gbaja-Biamila, SLB Na'il Diggs, MLB Nick Barnett, WLB Roy Manning, LCB Ahmad Carroll, RCB Al Harris, SS Mark Roman, FS Nick Collins
ST: K Ryan Longwell, P B.J. Sanders, KOR Robert Ferguson, PR Antonio Chatman

Packersはブレット・ファーヴのチーム。その図式は今シーズンも変わらない。全盛期に比べると戦力は低下したが、4年連続10勝以上、4年連続プレイオフ進出と結果は残してきた。そうした状況もそろそろ苦しくはなってきたが・・・。
ファーヴには不安はない。しかし、OLに変動があり、マイク・ホールとマルコ・リヴェラの二名が離脱した。ケガに強いファーヴだが、彼を守ることは至上命題だ。それができるかどうかが大きな課題となっている。
守備強化としてジム・ベイツをコーディネイターに招聘。小粒な印象の守備陣を強化できるのか。特にセカンダリーのスキルアップは急務だ。
ファーヴ頼みのやり方でも結果が残ってきたせいで様々な問題を放置してきた。そろそろそのつけを払わなければならなくなるかもしれない。しかし、そうした不安さえも乗り越えかねないのがファーヴだったりするのだが。

★Minnesota Vikings (7-9)

HC: Mike Tice (4: 24-27)
OC: Steve Loney
DC: Ted Cottrell

OT: QB Daunte Culpepper, RB Michael Bennett, FB Jermaine Wiggins, WR Travis Taylor, WR Nate Burleson, TE Jim Kleinsasser, LT Bryant McKinnie, LG Chris Liwienski, C Cory Withrow, RG Marcus Johnson, RT Mike Rosenthal
DT: LE Kenechi Udeze, LT Pat Williams, RT Kevin Williams, RE Darrion Scott, SLB Napoleon Harris, MLB Sam Cowart, WLB E.J. Henderson, LCB Antoine Winfield, RCB Fred Smoot, SS Corey Chavous, FS Darren Sharper
ST: K Paul Edinger, P Chris Kluwe, KOR Mewelde Moore, PR Keenan Howry

高い攻撃力を生かしきれない、強さと弱さを併せ持つチーム。マイク・タイスHCの無能さがこうしたチーム風土を生み出しているように見える。
WRランディ・モスを放出し、代わってトラヴィス・テイラーを獲得。モスのスペシャル振りを思い起こすと、大きなマイナスと言える。それでもダンテ・カルペッパーを中心に高い得点能力はキープできるだろう。
DTウィリアムス、LBハリスとコワート、DBスムートとシャーパーとFAでレギュラークラスを獲得。彼らが期待通りの働きをすれば、守備力は大いに改善されるだろう。
戦力は決して低くない。それをチームとして機能させる部分に欠陥がある。モスの存在はプレイコールのミスを覆すような魔力を持っていた。彼が去って果たして緻密なフットボールができるのか。

★Chicago Bears (3-13)

HC: Lovie Smith (2: 5-11)
OC: Ron Turner
DC: Ron Rivera

OT: QB Kyle Orton, RB Thomas Jones, FB Marc Edwards, WR Muhsin Muhammad, WR Justin Gage, TE Desmond Clark, LT John Tait, LG Ruben Brown, C Olin Kreutz, RG Terrence Metcalf, RT Fred Miller
DT: LE Adewale Ogunleye, NT Ian Scott, DT Tommie Harris, RE Alex Brown, SLB Hunter Hillenmeyer, MLB Brian Urlacher, WLB Lance Briggs, LCB Charles Tillman, RCB Jerry Azumah, SS Mike Brown, FS Mike Green
ST: K Doug Brien, P Brad Maynard, KOR Jerry Azumah, PR Bernard Berrian

苦悩するBearsの象徴がQBだ。昨シーズン次々とQBが負傷し、4人がスターターを務めた。そのうち開幕時のスターターQBレックス・グロスマンを除く3人はカット。グロスマンにチームの命運を託そうとしたが、負傷のため開幕戦欠場となった。今シーズンも司令塔の定まらぬ戦いが続くのか。
WRムーシン・ムハマッドを獲得。しかしRB・WR陣はタレント不足の感は否めない。今シーズンはグロスマンの成長のためのシーズンにしたいところだが、ケガが多いと厳しいところだ。
守備も成長が必要。ただ攻撃がリズムをつかめないと、守備への負担が増大するため、守備陣だけの責任とは言えない。守備も怪我人が多く、フィジカル面の見直しが必要かもしれない。
今シーズンも建て直し以前の状況か。期待のグロスマンの育成もままならず、再建の道筋が見えてこない。

■NFC SOUTH

★Carolina Panthers (14-2)

HC: John Fox (4: 28-24)
OC: Dan Henning
DC: Mike Trgovac

OT: QB Jake Delhomme, RB DeShaun Foster, FB Brad Hoover, WR Steve Smith, WR Keary Colbert, TE Kris Mangum, LT Travelle Wharton, LG Mike Wahle, C Jeff Mitchell, RG Tutan Reyes, RT Jordan Gross
DT: LE Julius Peppers, LT Brentson Buckner, RT Kris Jenkins, RE Mike Rucker, SLB Brandon Short, MLB Dan Morgan, WLB Will Witherspoon, LCB Ken Lucas, RCB Chris Gamble, SS Thomas Davis, FS Mike Minter
ST: K John Kasay, P Jason Baker, KOR Rod Smart, PR Steve Smith

一昨年のスーパーボウル出場に対し、昨年は負け越しのシーズンとなった。しかし、ケガ人続出の中で、いい戦いをし、チーム力の底上げは出来た。ケガ人の戻ってきた今シーズン、一昨年のような躍進が期待できそうだ。
QBジェイク・デロームは忍耐力とリーダーシップを持ったいいQB。だが、WRムーシン・ムハマッドの離脱はかなりのマイナスとなった。デショウン・フォスター、スティーヴン・デイヴィスの担うラッシングゲームは強力。得意のボールコントロールに持ち込めれば安定した戦いができる。
DLユニットはリーグ最高。LB・DBはずば抜けた選手はいないが層は厚い。Falconsのマイケル・ヴィックを止められるかが鍵だろう。
結果的に14勝となったが、そこまで勝てるかは微妙。昨シーズンのようなケガ人続出がなければ二桁は十分狙える。シーズン終盤のFalcons戦2戦もだが、それ以上に第2週のPatriots戦が今シーズンの実力を測る試合になるだろう。

★Atlanta Falcons (13-3)

HC: Jim Mora (2: 12-6)
OC: Greg Knapp
DC: Ed Donatell

OT: QB Michael Vick, RB Warrick Dunn, FB Justin Griffith, WR Dez White, WR Michael Jenkins,TE Alge Crumpler, LT Kevin Shaffer, LG Matt Lehr, C Todd McClure, RG Kynan Forney, RT Todd Weiner
DT: LE Patrick Kerney, NT Chad Lavalais, UT Rod Coleman, RE Brady Smith, BLB Demorrio Williams, MLB Edgerton Hartwell, WLB Keith Brooking, LCB DeAngelo Hall, RCB Jason Webster, SS Keion Carpenter, FS Bryan Scott
ST: K Todd Peterson, P Michael Koenen, KOR/PR Allen Rossum

NFCのスーパーボウル出場予想チーム。ただし、マイケル・ヴィックの負傷がなければという条件付。ヴィックの負傷はチームのシーズンの敗北を意味するが、ヴィックのランという脅威が攻撃の重要な武器というアンビバレンツをどう乗り越えるのか。
ダン、ヴィック、ダケットのDVDラッシング攻撃は健在。ただ負傷のリスクを考えると、パスの精度を高める必要がある。ターゲットはピアレス・プライスを放出した分薄めとなっている。
守備はDBに不安が残る。攻撃が止められると為す術がない守備からステップアップしなければプレイオフを勝ち上がるのは難しいだろう。
個々の課題はあっても、チームとしての強さやモメンタムがはっきりと感じられる。NFCでスーパーボウルに一番近いチームだろう。そのためにも一戦一戦大切に戦うことが要求される。

★Tampa Bay Buccaneers (7-9)

HC: Jon Gruden (4: 27-24)
OC: Bill Muir
DC: Monte Kiffin

OT: QB Brian Griese, RB Carnell Williams, FB Mike Alstott, WR Joey Galloway, WR Michael Clayton, TE Anthony Becht, LT Anthony Davis, LG Matt Stinchcomb, C John Wade, RG Jeb Terry, RT Kenyatta Walker
DT: LE Greg Spires, LT Chris Hovan, RT Anthony McFarland, RE Simeon Rice, SLB Ryan Nece, MLB Shelton Quarles, WLB Derrick Brooks, LCB Brian Kelly, RCB Ronde Barber, SS Jermaine Phillips, FS Dexter Jackson
ST: K Matt Bryant, P Josh Bidwell, KOR/PR Torrie Cox

16勝と言いたいところだが、そうもいかないので7勝止まり。攻撃は確実に進化しているし、守備もメンバー的には強いはずなのだが、チームとしてのまとまりが感じられない。天才ジョン・グルーデンHCの手腕で奇跡を起こして欲しい。
ブライアン・グリーシーは数字はいいが、結果に繋がらない。リーダーシップや勝負強さという点で大きな問題がある。RBカーネル・ウィリアムスは期待のルーキー。アンソニー・ベクトの加入は大きなプラスだ。
最強と謳われた守備が崩壊して2年。スターターの顔触れは悪くないが、層の薄さは否めない。グルーデンのオフェンスとキフィンのディフェンスがかみ合わない感じがしてしまうが・・・。
世間の評価は低いが、それを覆すポテンシャルは秘めていると思う。それでも今シーズンは8勝が目標といった感じになってしまうだろうが。

★New Orleans Saints (3-13)

HC: Jim Haslett (6: 43-39)
OC: Mike Sheppard
DC: Rick Venturi

OT: QB Aaron Brooks, RB Deuce McAllister, FB Mike Karney, WR Joe Horn, WR Donte' Stallworth, TE Ernie Conwell, LT Wayne Gandy, LG Kendyl Jacox, C LeCharles Bentley, RG Jermane Mayberry, RT Jammal Brown
DT: LE Darren Howard, DT Johnathan Sullivan, DT Brian Young, RE Charles Grant, SLB Sedrick Hodge, MLB Coutney Watson, WLB Colby Bockwoldt, LCB Mike McKenzie, RCB Fahkir Brown, SS Jay Bellamy, FS Dwight Smith
ST: K John Carney, P Mitch Berger, KOR/PR Michael Lewis

ハリケーンによるマイナス面は甚大な影響を与えそう。スーパードームが壊れて使用できないという点だけでも計り知れないダメージがある。戦力以前の問題で厳しいシーズンとなるだろう。
昨シーズンとあまり変わらない顔触れ。ただアーロン・ブルックスはそろそろ真価を問われるシーズンとなる。優れたQBだが、勝ち切れない印象が強い。上を目指すには彼の飛躍が必要だ。
強いチームになるには、この守備も改善が必要だろう。スタッツも良くないし、波もある。攻守共に言えることだが、強味が感じられず、そこそこのチームになってしまっている。
New Orleansの地に勇気を与えるためにも活躍して欲しいところだが、困難な道のりとなるだろう。逆境から力を引き出せるかどうかが鍵を握る。

■NFC WEST

★Arizona Cardinals (12-4)

HC: Dennis Green (2: 6-10)
OC: Keith Rowen
DC: Clancy Pendergast

OT: QB Kurt Warner, RB J.J. Arrington, WR Anquan Boldin, WR Bryant Johnson, WR Larry Fitzgerald, TE Eric Edwards, LT Leonard Davis, LG Reggie Wells, C Shawn Lynch, RG Elton Brown, RT Oliver Ross
DT: LE Chike Okeafor, NT Russell Davis, UT Darnell Dockett, RE Bert Berry, SLB Karlos Dansby, MLB James Darling, WLB Orlando Huff, LCB Antrel Rolle, RCB David Macklin, SS Adrian Wilson, FS Robert Griffith
ST: K Neil Rackers, P Scott Player, KOR/PR Reginald Swinton

昨シーズン期待されながら、開幕前に負傷者が続出し、6勝止まりとなった。今シーズン更なる補強により、確実に力を付けたと思われる。NFCのシンデレラチームの筆頭候補だ。
カート・ワーナーがスターターとして迎え入れられ、チームの飛躍を目指す。引退したRBエミット・スミスに代わりルーキーのアーリントンがRBを務める。WR陣は無名だが優秀。OLはワーナーを守ることが必須だ。
守備も改善が必要だが、メンバーを入れ替えて臨む。DEチキ・オキーファーやドラフト1巡ルーキーDBアントレル・ロールらの活躍がチームの勝利に必要となる。
うまくモメンタムを掴めれば十分に地区制覇のチャンスはある。もちろん不安材料は多い。特にケガの多いワーナーがシーズン通して戦えるかは重要だ。それでも期待するのは名将デニス・グリーンHCの存在に拠る所が大きい。その手腕を見るのが楽しみだ。

★St.Louis Rams (10-6)

HC: Mike Martz (6: 54-33)
OC: Steve Fairchild
DC: Larry Marmie

OT: QB Marc Bulger, RB Steven Jackson, FB Brandon Manumaleuna, WR Torry Holt, WR Isaac Bruce, TE Roland Williams, LT Orlando Pace, LG Tom Nutten, C Andy McCollum, RG Adam Timmerman, RT Rex Tucker
DT: LE Leonard Little, NT Ryan Pickett, DT Jimmy Kennedy, RE Anthony Hargrove, SLB Pisa Tinoisamoa, MLB Chris Claiborne, WLB Dexter Coakley, LCB DeJuan Groce, RCB Travis Fisher, SS Adam Archuleta, FS Michael Hawthorne
ST: K Jeff Wilkins, P Reggie Hodges, KOR Aveion Cason, PR Terry Fair

マーク・バルジャーは優れたパサーだ。だが、QBとしてのオーラに物足りなさを感じる。再びRamsをスーパーボウルに導くにはバルジャーの変化が必要となるだろう。
攻撃は相変わらずリーグ屈指の実力を誇る。RBマーシャル・フォークに代わってスティーヴン・ジャクソンが成長。世代交代は上手く出来ている。
長年課題と言われる守備は、LBコークリー、クレイボーン、DBホーソーン、フェアらを補強。ただDBジェラメトリアス・バトラーのIR入りでDBに不安を残す。
バルジャーの負傷さえなければ、安定した戦いはできるだろう。プレイオフに出る地力はあるが、その上となると厳しそうだ。モメンタムを呼び込むような戦い方ができるのかどうかが注目点だ。

★Seattle Seahawks (8-8)

HC: Mike Holmgren (7: 50-49)
OC: Gil Haskell
DC: Ray Rhodes

OT: QB Matt Hasselbeck, RB Shaun Alexander, FB Mack Strong, WR Darrell Jackson, WR Bobby Engram, TE Itula Mili, LT Walter Jones, LG Steve Hutchinson, C Robbie Tobeck, RG Chris Gray, RT Sean Locklear
DT: LE Bryce Fisher, LT Chuck Darby, RT Marcus Tubbs, RE Grant Wistrom, LLB Jamie Sharper, MLB Lofa Tatupu, RLB D.D. Lewis, LCB Andre Dyson, RCB Marcus Trufant, SS Michael Boulware, FS Ken Hamlin
ST: K Josh Brown, P Leo Araguz, KOR Josh Scobey, PR Peter Warrick

マット・ハッセルベックは、マイク・ホルムグレンHC好みのいいQBなのは確かだ。ただホルムグレンの育てた逸材ブレット・ファーヴに比べると足りないものがいろいろと見えてくる。Ramsのバルジャーと同様ハッセルベックももうワンランクのステップアップなしにより高い目標を掴むことはできないだろう。
WRはコレン・ロビンソンをカットし、ジョー・ジャービシャスとピーター・ウォリックを獲得。RBショウン・アレクサンダーは昨シーズン1ヤード差でラッシングのタイトルを逃した。この悔しさをプラスに結び付けられるかが見所だ。
守備はかなりメンバーが入れ替わった。DEチキ・オキーファーやLBチャド・ブラウンが抜けたが、ブライス・フィッシャーやジェイミー・シャーパーを補強。トータルでは昨年並みだが、弱めの守備力であることは間違いない。
戦力的に見てこのくらいの勝ち星になりそう。飛躍するためには何らかのケミストリーが欲しいところだが、なかなか難しそうだ。

★San Francisco 49ers (3-13)

HC: Mike Nolan (1)
OC: Mike McCarthy
DC: Billy Davis

OT: QB Tim Rattay, RB Kevan Barlow, FB Fred Beasley, WR Arnaz Battle, WR Brandon Lloyd, TE Eric Johnson, LT Jonas Jennings, LG Justin Smiley, C Jeremy Newberry, RG Adam Snyder, RT Kwame Harris
DT: LE Anthony Adams, NT Bryant Young, RE Marques Douglas, LOLB Julian Peterson, LILB Derek Smith, RILB Jeff Ulbrich, ROLB Jamie Winborn, LCB Ahmed Plummer, RCB Shawntae Spencer, SS Tony Parrish, FS Mike Rumph
ST: K Joe Nedney, P Andy Lee, KOR Maurice Harris, PR Arnaz Battle

改めて再建し直しとなった。どこから手を付けていいか分からないほどひどい有様。攻守共にひとつひとつ積み上げていくしかないだろう。
今シーズンもティム・ラタイで戦う。ただしナンバー1ピックのアレックス・スミスを育てることも今シーズンの目標となる。WRは人材不足。OLも弱い。ルーキーQBを育てるにも厳しい環境だ。
3-4で戦うが、それもLB陣に人材が揃ったから。LBは強くてもトータルでは決して強い守備とは言えない。やはり課題は多い。
今シーズンは多くを期待できない。来年以降の飛躍のためと割り切って戦った方が価値があると思われる。


つかれた~~~~(笑)。
なんとか間に合った(?)プレビュー。シーズン入る前の予習みたいなもので、自分なりに戦力分析したわけだけど、シーズン終了後の言い訳を考えなきゃいけなそう(ぉぃ。


NFL開幕!

2005年09月09日 22時00分02秒 | アメリカンフットボール
ついにNFL2005年シーズンが開幕した。
NFC編のプレビューは、AFC編が労作すぎて、作れるか気の遠くなる感じだけど、まあ日曜までになんとか・・・。
ってことで、開幕戦のOakland @ New Englandの感想なぞ。

見所は、New Englandが強さを維持しているかという点と、OaklandのWRランディ・モスがどんなパフォーマンスを見せるかというところ。
後者は、ロングパスからタッチダウンを奪って、移籍デビュー戦としてはまずまずの活躍。今シーズン相手チームは彼のビッグプレイを常に警戒し続ける必要がある。
前者は、正直ちょっと危ないかなと。安定した勝利とはいえ、相手は昨シーズン地区最下位の相手。課題の方が目に付いた。QBトム・ブレイディの出来は悪くなかったが、全体的に攻撃が単調な感じ。ベリチックHC自身がプレーコールを出しているそうだが、ちょっと不安を感じた。守備でも、抜けた二人のインサイドLBの穴が埋まってはいない。ランゲームの強いチーム相手に果たしてどうか。更に、ボールコントロールが必要な状況で時計を止めるなど、集中力に欠けるプレイが目立った。余裕が油断に、風格が慢心に繋がる危険も垣間見える。
ただこうした課題を修正する力を持っているからこその王者。今後の試合を見てみないと分からない。それでも、「強さ」に少し翳りが見える気も。今シーズンの注目の的ではあるが、最後まで注目され続けられるのか。


NFL2005プレビューAFC編

2005年09月08日 23時09分41秒 | アメリカンフットボール
開幕を明日に控え、今シーズンのNFLを展望してみたい。

数年前から、開幕戦が1試合早く行われるようになり、今期は三連覇を目指すNew EnglandがOaklandを迎えて戦うこととなった。というわけで、その前にAFCの予想から。NFCは日曜までになんとか書く予定。
順位予想はかなり適当。レギュラーシーズンの試合の勝敗予想を1試合5~10秒というペースで行い、その集計から。集計してみて、予想した本人が非常に驚いたなんてこともあったし(笑)。

■AFC EAST

★New England Patriots (12-4)

HC: Bill Belichick (6: 62-27)
OC:
DC: Eric Mangini

OT: QB Tom Brady, RB Corey Dillon, FB Patrick Pass, WR David Givens, WR Deion Branch, TE Daniel Graham, LT Matt Light, LG Russ Hochstein, C Dan Koppen, RG Steve Neal, RT Brandon Gorin
DT: LDE Richard Seymour, NT Vince Wilfork, RDE Jarvis Green, LOLB Willie McGinest, LILB Chad Brown, RILB Monty Beisel, ROLB Mike Vrabel, LCB Randall Gay, RCB Asante Samuel, SS Rodney Harrison, FS Eugene Wilson
ST: K Adam Vinatieri, P Josh Miller, KOR Patrick Pass, PR Kevin Faulk

Patsに関しては昨日の記事でもすでに書いたが、ワイズ、クレネルの攻守のコーディネイターが抜けた穴が最大の注目点。大局においては、ヘッドコーチの手腕が鍵を握るが、接戦でのワンプレーワンプレーの選択などにコーディネイターの力量が発揮されてくるのではないかと思っている。これまで抜群の勝負強さを見せていたチームだけに、接戦で落とすようなことが続くとリズムに乗れなくなる可能性も考えられる。
攻撃に関しては、ブレイディのケガだけが心配といったところか。バックアップは大ベテランのダグ・フルーティが務める。
守備は、自慢のLBに不安が残る。ディフェンスリーダーテディ・ブルスキの健康面のトラブル、テッド・ジョンソンの引退とインサイドの二枚が欠けることで、これまでのような守備力が維持できるのか心配だ。チャド・ブラウンの加入は頼もしいが、守備はキープレイヤーにベテランが多いだけに負傷や疲労といったリスクも抱えている。
接戦で苦労するという視点で12勝。まあブレイディのケガがなければ、このくらいは勝てる気はする。ただ三連覇はさすがに厳しいと思う。今シーズンはプレイオフでマニングの執念に倒されそうな予感。

★New York Jets (11-5)

HC: Herman Edwards (5: 37-32)
OC: Mike Heimerdinger
DC: Donnie Henderson

OT: QB Chad Pennington, RB Curtis Martin, FB Jerald Sowell, WR Laveranues Coles, WR Justin McCareins, TE Chris Baker, LT Jason Fabini, LG Pete Kendall, C Kevin Mawae, RG Brandon Moore, RT Adrian Jones
DT: LDE Shaun Ellis, NT James Reed, DT Dewayne Robertson, RDE Bryan Thomas, SLB Victor Hobson, MLB Jonathan Vilma, WLB Eric Barton, LCB Ty Law, RCB David Barrett, S Erik Coleman, S Kerry Rhodes
ST: K Mike Nuqent, P Ben Graham, KOR/PR Justin Miller

華やかさには欠けるが、Jetsはいいチームだと思う。ミニPatriotsと言おうか・・・・・・。ただあそこまで勝負への執着を感じない。選手の個性の差というより、コーチングスタッフのちょっとした違いなんだろうけど。
大ベテラン、カーティス・マーティンは昨シーズン1ヤード差でラッシングのタイトルゲット。本当にタフなランナーだ。これを支えるOLはRTが変わったのがやや不安。レシーバーでは、サンタナ・モスとのトレードでコールズが復帰した。あとはペニントンがこの攻撃を上手く得点に結び付けられるかだが、能力は買っているQBなのに怪我が多いのが悩みの種。シーズンを通してプレイしないとチームのリズムを作れない。バックアップにジェイ・フィードラーを獲得はしているが・・・・・・。
守備ではDTジェーソン・ファーガソンの抜けた穴を埋められるかが重要。一方、タイ・ローの加入は大きなプラスだ。昨シーズンはケガで欠場したが、大舞台を何度も経験したビッグネームはチームにいい刺激を与える期待ができる。
キッカー、パンター、リターナーがルーキー。ドラフト2巡という非常に高い評価のナケントが期待通りの活躍をできるかどうかがチームの浮沈に繋がっていくだろう。
ペニントンが離脱しなければという感じの11勝評価。離脱すればその分が負け数にというところか。地力があるのに、殻を打ち破るインパクトに欠けている。ちょっとしたケミストリーで大化けする可能性もあるチームなんだけど。今のままではスーパーまでは届きそうにない。

★Buffalo Bills (7-9)

HC: Mike Mularkey (2: 9-7)
OC: Tom Clements
DC: Jerry Gray

OT: QB J.P. Losman, RB Willis McGahee, FB Daimon Shelton, WR Eric Moulds, WR Lee Evans, TE Mark Campbell, LT Mike Gandy, LG Bennie Anderson, C Trey Teague, RG Chris Villarrial, RT Mike Williams
DT: LDE Chris Kelsay, LDT Sam Adams, RDT Ron Edwards, RDE Aaron Schobel, SLB Jeff Posey, MLB London Fletcher, WLB Takeo Spikes, LCB Terrence McGee, RCB Nate Clements, SS Lawyer Milloy, FS Troy Vincent
ST: K Rian Lindell, P Brian Moorman, KOR Terrance McGee, PR Nate Clements

注目はただ1点。若きQBロスマンの能力次第。昨年のドラフト1巡。同期のロスリスバーガーのように、一気に才能を発揮できるのか。正直、QB以外の陣容は十二分にプレイオフ当確といった感じ。昨シーズン、QBブレッドソーの出来に非常にばらつきがあって、勝てる試合を落としたりしているのに9勝を挙げたのはチーム力の高さの証だ。
優秀なRBトラヴィス・ヘンリーを追い出したマゲイヒーが更なる成長を見せられるか興味深い。ラインは左サイドの二人が新加入。攻撃はとにかくロスマン次第なので、やってみないと分からない部分が多い。ロスリスバーガーのように結果を出しながら成長するか、カーソン・パルマーのように育てながら戦うか、イーライ・マニングのようにただ使い続けるかはヘッドコーチの判断ということになるだろう。
守備は、中堅からベテランが主体だが、非常に優秀だ。オフェンスがリズムよく戦えれば、更にいい働きができそう。
高い評価の割に7勝止まりとなったのは、未知数のQBのせい。実力均衡の相手にはどうしても厳しい評価が出てしまった。逆にロスマンが活躍すれば、一気に様相が変わる。ロスリスバーガーのみならず、ブレイディやワーナーのようにブレイクする可能性もある。ただし鳴り物入りで入ってもさっぱりなQBも大勢いた。こればっかりは何試合か見てみないと評価しようがないから・・・・・・。

★Miami Dolphins (5-11)

HC: Nick Saban (1)
OC: Scott Linehan
DC: Richard Smith

OT: QB Gus Frerotte, RB Ronnie Brown, FB Heath Evans, WR Chris Chambers, WR Marty Booker, TE Randy McMichael, LT Damion McIntosh, LG Jeno James, C Seth McKinney, RG Rex Hadnot, RT Vernon Carey
DT: LDE Kevin Carter, NT Keith Traylor, DT Vonnie Holliday, RDE Jason Taylor, SLB Donnie Spragan, MLB Zach Thomas, WLB Junior Seau, LCB Reggie Howard, RCB Sam Madison, SS Tebucky Jones, FS Yeremiah Bell
ST: K Olindo Mare, P Matt Turk, KOR/PR Wes Welker

新体制で再建の年。というか、ここ1、2年で上手く立て直さないと低迷期を迎える危険もありそう。話題としては、RBリッキー・ウィリアムズの復帰だが、1年間のブランクを取り戻せるかは疑問。
先発QBの座はジャーニーマンのガス・ファーロットがとりあえずゲット。とはいえ、長期的展望に立てば若手の育成もしたいところだが。リッキーはサスペンドもあって、RBはルーキーのブラウンが担う。ただラインも強くないので、苦しいスタートになりそうな気配。
守備陣は名前を見れば錚々たる顔触れ。逆に言えば、年齢的にそろそろ下り坂の選手が集まってる感じ。若返りが急務だと思うが果たして・・・。
自慢だった守備力に翳りが見え、チームの再建は非常に難しそうだ。起爆剤になりそうな要素に乏しいが、ベテランが多いので上手く勝ちを拾っていければもう少しは上積みできそう。

■AFC NORTH

★Cincinnati Bengals (14-2)

HC: Marvin Lewis (3: 16-16)
OC: Bob Bratkowski
DC: Chuck Bresnahan

OT: QB Carson Palmer, RB Rudi Johnson, FB Jeremi Johnson, WR Chad Johnson, WR T.J. Houshmandzadeh, TE Reggie Kelly, LT Levi Jones, LG Eric Steinbach, C Rich Braham, RG Bobbie Williams, RT Willie Anderson
DT: LDE Justin Smith, LDT Bryan Robinson, RDT John Thornton, RDE Robert Geathers, LLB Landon Johnson, MLB Odell Thurman, RLB Brian Simmons, LCB Deltha O'Neal, RCB Tory James, SS Kevin Kaesviharn, FS Madieu Williams
ST: K Shayne Graham, P Kyle Larson, KOR Tab Perry, PR Keiwan Ratliff

何故こんなに勝ち星を挙げているのか私自身にも謎。ただAFCで最もシンデレラチームになる可能性の高さは感じている。昨シーズンは1勝4敗から8勝8敗に持ち直した。序盤にQBカーソン・パルマーを見たとき、正直彼ではダメだと思ったが、後半になると見違えるように成長した。これが持続すれば、十分台風の目になれるだろう。
やたらジョンソンの多いチームだが、ルディとチャドの二人は素晴らしい選手だ。パルマーの成長によって、攻撃の形が作れるようになり、攻撃だけなら既にかなりの力を持っていると言えるだろう。
課題は守備だ。ドラフト1巡ルーキーLBポラックら若手の成長なしには大躍進はありえない。
スケジュールはそれほど厳しくない。序盤から勢いに乗ることが出来ればチャンスは十分ある。ただし波に乗れなければ昨年以下の成績も十二分にあり得るので、開幕戦の戦い方が注目だ。

★Baltimore Ravens (10-6)

HC: Brian Billick (7: 61-42)
OC: Jim Fassel
DC: Rex Ryan

OT: QB Kyle Boller, RB Jamal Lewis, FB Alan Ricard, WR Derrick Mason, WR Clarence Moore, TE Todd Heap, LT Jonathan Ogden, LG Edwin Mulitalo, C Mike Flynn, RG Keydrick Vincent, RT Orlando Brown
DT: LDE Anthony Weaver, LDT Kelly Gregg, RDT Maake Kemoeatu, RDE Terrell Suggs, SLB Adalius Thomas, MLB Ray Lewis, WLB Tommy Polley, LCB Clarence Moore, RCB Samari Rolle, SS Ed Reed, FS Will Demps
ST: K Matt Stover, P Dave Zastudil, KOR/PR B.J. Sams

Ravensの凄みはメンバーが変わってもその守備力は変わらないことだ。スーパーボウルを制した時に主力だった選手はもうあまり残っていないが、未だに強力ディフェンスは健在だ。
同時に当時から変わらないのは、攻撃力の低さ。ジャマール・ルイスがケガやサスペンドでフルにシーズンを活躍できていないのが一因だが、QBの能力の低さにも原因がある。もっといいQBを取ってくれば、もっと勝てるのにと思うが、ビリックHCには深謀遠慮があるのだろうか。デリック・メイソンが加入したが、攻撃力は相変わらずな感じだ。
守備についてもそう大きな変化はない。今シーズンも対戦相手はこの守備をこじ開けるのに苦労するだろう。
守備力が勝利をもたらすのは間違いないが、プレイオフ以降まで考えるとこの攻撃力では厳しい。PatriotsやColtsを越えるにはボーラーでは無理だろう。

★Pittsburgh Steelers (9-7)

HC: Bill Cowher (14: 138-86-1)
OC: Ken Whisenhunt
DC: Dick LeBeau

OT: QB Ben Roethlisberger, RB Jerome Bettis, FB Dan Kreider, WR Hines Ward, WR Cedrick Wilson, TE Jerame Tuman, LT Marvel Smith, LG Alan Faneca, C Jeff Hartings, RG Kendall Simmons, RT Max Starks
DT: LDE Aaron Smith, NT Casey Hampton, RDE Kimo von Oelhoffen, LOLB Clark Haggans, LILB James Farrior, RILB Larry Foote, ROLB Joey Porter, LCB Ricardo Colclough, RCB Deshea Townsend, SS Troy Polamalu, FS Chris Hope
ST: K Jeff Reed, P Chris Gardocki, KOR Ricardo Colclough, PR Antwaan Randle El

昨年のシンデレラチームの一つ。選手の流出の多いチームだが、戦力的には昨年とさほど変わらないだろう。ただし、昨年あったモメンタムはもうない。今シーズンは地力が試されることになる。
ベティスとデュース・ステイリーの併用は今シーズンも変わらない。ラン主体で、必要な時にロスリスバーガーのパスを狙うという戦術も変わらない。ターゲットのWRプラシキコ・バレスが去ったが、セドリック・ウィルソンを獲得した。
守備力は安定しているが、ややセカンダリーに不安を残す。それでもボールコントロールオフェンスが決まれば守備の負担は軽減され、よりよい守備が期待できる。
昨シーズンは運やツキに恵まれたロスリスバーガーだったが、能力的にも見るべきものの多いQBなだけに、今シーズンの成長が楽しみだ。成長分がこの9勝から上積みといった感じになると思う。

★Cleveland Browns (6-10)

HC: Romeo Crennel (1)
OC: Maurice Carthon
DC: Todd Grantham

OT: QB Trent Dilfer, RB Reuben Droughns, FB Terrelle Smith, WR Antonio Bryant, WR Dennis Northcutt, TE Steve Heiden, LT L.J. Shelton, LG Joe Andruzzi, C Jeff Faine, RG Cosey Coleman, RT Ryan Tucker
DT: LDE Orpheus Roye, NT Jason Fisk, RDE Alvin McKinley, LOLB Matt Stewart, ILB Ben Taylor, ILB Andra Davis, ROLB Chaun Thompson, LCB Daylon McCutcheon, RCB Leigh Bodden, SS Sean Jones, FS Brian Russell
ST: K Phil Dawson, P Kyle Richardson, KOR Josh Cribbs, PR Dennis Northcutt

ロメオ・クレネルHC就任1年目のシーズンとなる。チーム力から言って、いきなり大きな成果を期待するのは酷だろう。復活後なかなか結果を残せないBrownsだけに、一からチームを作り直すくらいでやらなければ難しいかもしれない。
あのトレント・ディルファーが正QBとして迎えられた。Tampa Bay時代から、その良さと欠点をよく知ってるQBなだけに、頑張って欲しい気持ちで一杯だ。ガッツとリーダーシップがあり、肩も強い。大舞台も経験している。難解なプレイを覚えられないとかそういったことには目をつぶれば、チームの再建向きのキャラクターだと思う。RBもドローンズを補強。ただタレント不在の印象は拭えない。
無名な選手がほとんどの守備陣だが、クレネルによってどう変わっていくか興味深い。ビッグネームを集めてくることがフットボールではなく、組織を作り上げ組織で戦うのがフットボールだからだ。特に守備はそれが顕著だ。もちろん個々の選手の能力の低さが、組織の能力の低下に繋がるのも事実だ。それでもなお、変革の風をクレネルには期待したい。
Brownsも再建色が強く、6勝挙げれば御の字といった気がする。いきなり大躍進といった地力は感じられないし。

■AFC SOUTH

★Indianapolis Colts (12-4)

HC: Tony Dungy (4: 37-17)
OC: Tom Moore
DC: Ron Meeks

OT: QB Peyton Manning, RB Edgerrin James, FB James Mungro, WR Marvin Harrison, WR Reggie Wayne, TE Dallas Clark, LT Tarik Glenn, LG Ryan Lilja, C Jeff Saturday, RG Jake Scott, RT Ryan Diem
DT: LDE Raheem Brock, LDT Larry Tripplett, RDT Montae Reagor, RDE Dwight Freeney, LLB David Thornton, MLB Gary Brackett, RLB Cato June, LCB Nick Harper, RCB Donald Strickland, SS Joseph Jefferson, FS Bob Sanders
ST: K Mike Vanderjagt, P Hunter Smith, KOR Dominic Rhodes, PR Troy Walters

そろそろスーパーボウルに出してやりたいという気持ちが高まってきた。ケガのリスクの高いフットボールでは、1シーズン1シーズンが勝負の年。マニングの執念を実らせたいシーズンだ。
エジャリン・ジェームズが残留しトリプレッツは健在。TEマーカス・ポラードの離脱は痛いが、攻撃力の高さはリーグ随一だ。
課題はやはり守備。とはいえ、シーズンを戦うには十分な力を持っている。プレイオフでNew Englandに勝つための何かは、守備だけでなく攻撃面でも大きな課題として残っている。
予想は12勝だが、プレイオフでのホームフィールドアドバンテージ獲得のためにはもう少し勝ち星を積み上げておきたいところ。極寒のBostonで戦いたくはない。勝つために必要なのは点を取ることだけではない。その辺りが鍵を握っていくだろう。

★Jacksonville Jaguars (9-7)

HC: Jack Del Rio (3: 14-18)
OC: Carl Smith
DC: Mike Smith

OT: QB Byron Leftwich, RB Fred Taylor, FB Greg Jones, WR Jimmy Smith, WR Reggie Williams, TE Kyle Brady, LT Mike Pearson, LG Vince Manuwai, C Brad Meester, RG Chris Naeole, RT Maurice Williams
DT: LDE Paul Spicer, LDT John Henderson, RDT Marcus Stroud, RDE Reggie Hayward, LLB Akin Ayodele, MLB Mike Peterson, RLB Daryl Smith, LCB Rashean Mathis, RCB Kenny Wright, SS Donovin Darius, FS Deon Grant
ST: K Josh Scobee, P Chris Hanson, KOR/PR Chad Owens

攻守のバランスがいい。若手・中堅・ベテランのバランスも悪くない。昔のような強さは感じないが、いいチームに仕上がっている。しかし、そこから更にステップアップしなければ上には行けない。まずはレフトウィッチが一皮剥けることが必要だろう。
テイラー、スミスらベテランが要所を締める攻撃陣。ポイントはもちろんレフトウィッチだ。昨シーズン、彼の負傷欠場中の連敗がプレイオフ進出を阻んだ。ケガをしないのは絶対条件。その上で、より安定したクォーターバッキングを見せることが大切だ。
守備はビッグネームはいないが、手堅くしっかりしている。中堅どころが多いだけに更なる成長が期待できる。
いいチームだから、そこそこは勝てる。問題はブレイクスルーできるかどうかだ。起爆剤となる要因があれば、楽しみなチームなのだが。

★Houston Texans (7-9)

HC: Dom Capers (4: 16-32)
OC: Chris Palmer
DC: Vic Fangio

OT: QB David Carr, RB Domanick Davis, FB Moran Norris, WR Corey Bradford, WR Andre Johnson, TE Mark Bruener, LT Victor Riley, LG Chester Pitts, C Steve McKinney, RG Zach Wiegert, RT Todd Wade
DT: LDE Gary Walker, NT Seth Payne, RDE Robaire Smith, LOLB Jason Babin, MLB Morlon Greenwood, BLB Kailee Wong, ROLB Antwan Peek, LCB Phillip Buchanon, RCB Dunta Robinson, SS Glenn Earl, FS Marcus Coleman
ST: K Kris Brown, P Chad Stanley, KOR Jerome Mathis, PR Phillip Buchanon

エクスパンションチームも、4勝、5勝、7勝と毎年勝ち星を延ばし、そろそろ成果の欲しいシーズンとなった。しかし、飛躍のためにはまだ地力不足を感じてしまう。
デイヴィッド・カーもそろそろ真価を問われる時期。ただ攻撃陣のタレント不足が解消されている訳ではないのでその分は差し引いて見るべきか。最大の課題はOLの整備だろう。OLの弱さは、ランにもパスにも影響する。またQBの負傷にも繋がるリスクを持つ。ヴィクター・ライリーを補強したが、果たして改善されているのか。
ブキャナンの獲得はビッグニュース。ただそれでも守備は不安が残る。サック数24はリーグ最下位の数字。まずはこの辺り改善からやっていく必要がありそうだ。
昨年並みという予想だが、これを大きく覆すのは難しい感じがする。成果を求める声は大きくなっても、もう少し醸造させてみたいチームだ。

★Tennessee Titans (2-14)

HC: Jeff Fisher (11: 98-77)
OC: Norm Chow
DC: Jim Schwartz

OT: QB Steve McNair, RB Chris Brown, FB Troy Fleming, WR Drew Bennett, WR Tyrone Calico, TE Erron Kinney, LT Brad Hopkins, LG Zach Piller, C Justin Hartwig, RG Benji Olson, RT Michael Roos
DT: LDE Kyle Vanden Bosch, LDT David Stewart, RDT Albert Haynesworth, RDE Antwan Odom, LLB Peter Sirmon, MLB Brad Kassell, RLB Keith Bulluck, LCB Andre Woolfolk, RCB Tony Beckham, SS Tank Williams, FS Lamont Thompson
ST: K Rob Bironas, P Craig Hentrich, KOR Courtney Roby, PR Troy Edwards

気がつけばリーグ最下位の予想となってしまった。過去5年間で二桁勝利3回という実績のあるチームだが、再建期に入ったと思われる。
満身創痍のマクネアがスターター。彼が元気ならもっと勝ち星は上積みできる。RBはトラヴィス・ヘンリーを補強し、ブラウンと二枚看板となる。素晴らしいスピードを誇るブラウンだがケガがちなので、いい補強だ。WRデリック・メイソンを失い、パッシングゲームには苦労しそうだ。
若手主体の守備陣。CBサマリ・ロールが去り、残るビッグネームはキース・バラックくらい。ジェフ・フィッシャーHCがどう鍛え上げるのかが注目だが、それにはもう少し時間がかかるだろう。
昨年の戦い方を見て、再建には少し時間が掛かるという印象を受けた。実際はもう少し勝てるだろうが、大きな変化は期待しにくい。

■AFC WEST

★Denver Broncos (10-6)

HC: Mike Shanahan (11: 108-63)
OC: Gary Kubiak
DC: Larry Coyer

OT: QB Jake Plummer, RB Mike Anderson, FB Kyle Johnson, WR Rod Smith, WR Ashley Lelie, TE Stephen Alexander, LT Matt Lepsis, LG Ben Hamilton, C Tom Nalen, RG Cooper Carlisle, RT George Foster
DT: LDE Courtney Brown, LDT Michael Myers, RDT Gerard Warren, RDE Trevor Pryce, WLB Ian Gold, MLB Al Wilson, SLB D.J. Williams, LCB Champ Bailey, RCB Lenny Walls, SS Nick Ferguson, FS John Lynch
ST: K Jason Elam, P Todd Sauerbrun, KOR/PR Darrent Williams

大崩れしないのがマイク・シャナハンHCの手腕だが、エルウェイ引退後上を目指す戦いまでは出来ていない。スーパーを見据えるには、PatriotsやColtsに見劣りしてしまう現状を打破しなければならない。
安定した強さの秘訣はOLにある。Gダン・ニールが抜けたが、OL育成に定評があるだけに、あまり心配する必要は無さそうだ。ジェイク・プラマーは結果を残す必要に迫られている。安定した勝利やパス成績でなく、スーパーボウルのタイトルを求められている。能力的には決して悪くはない。あとは貪欲さを見せてもらいたいところだ。
守備も決して弱くはない。ただ昨シーズン、26点以上取られた試合は3試合のみだったが、その3試合は40点以上の失点と完全に守備陣が崩壊した。Atlanta, KC, Indianapolisと攻撃力の高いチームばかりだが、これをどうにかしなければスーパーへの道は閉ざされている。
Patriot、Coltsの2強の壁を打ち破るには、シンデレラチームのモメンタムに期待する以外、正攻法では非常に難しいと感じる。Broncosは正攻法で破る可能性の最も高いチームだと思うが、それにはホームフィールドアドバンテージが絶対条件だ。負けられない緊張感を持った試合をシーズン中持続できるかどうかが、見極める注目点となるだろう。

★San Diego Chargers (10-6)

HC: Marty Schottenheimer
OC: Cam Cameron
DC: Wade Phillips

OT: QB Drew Brees, RB LaDainian Tomlinson, FB Lorenzo Neal, WR Keenan McCardell, WR Eric Parker, TE Justin Peelle, LT Roman Oben, LG Toniu Fonoti, C Nick Hardwick, RG Mike Goff, RT Shane Olivea
DT: LDE Jacques Cesaire, DT Jamal Williams, RDE Iqor Olshansky, LOLB Ben Leber, LILB Donnie Edwards, RILB Randall Godfrey, ROLB Steve Foley, LCB Quentin Jammer, RCB Drayton Florence, SS Terrence Kiel, FS Jerry Wilson
ST: K Nate Kaeding, P Mike Scifres, KOR Darren Sproles, PR Eric Parker

昨シーズンPittsburghと並んでシンデレラチームとなったSan Diego。ただ地力もあったが勢いの部分が大きかったPittsburghと比べ、かなり地力で戦っていた印象を受けた。それだけに今シーズンもかなり期待ができそうな気配だ。
ブリーズは自信も付けたが、何より地力を付けた。彼のクォーターバッキングは安心して見ていられるレベルになった。Chargers慢性の課題はOL。ブリーズを守ることが何よりも肝心だ。
守備は、LBユニットは優れているが他は不安が残る。それでも失点を許さない守備力がある。今シーズンは守備の強化が欠かせないところだ。
TEアントニオ・ゲイツは契約の遅れから開幕戦は出場できない。オフシーズンのこうしたトラブルがマイナスに作用する危険はある。それでも昨年のいいフットボールに期待して高めの評価とした。

★Kansas City Chiefs (7-9)

HC: Dick Vermeil (5: 34-31)
OC: Al Saunders
DC: Gunther Cunningham

OT: QB Trent Green, RB Priest Holmes, FB Tony Richardson, WR Eddie Kennison, WR Samie Parker, TE Tony Gonzalez, LT Willie Roaf, LG Brian Waters, C Casey Wiegmann, RG Will Shields, RT Jordan Black
DT: LDE Eric Hicks, LDT Ryan Sims, RDT Lional Dalton, RDE Jimmy Wilkerson, LLB Derrick Johnson, MLB Kawika Mitchell, RLB Kendrell Bell, LCB Patrick Surtain, RCB Dexter McCleon, SS Sammy Knight, FS Greg Wesley
ST: K Lawrence Tynes, P Dustin Colquitt, KOR/PR Dante Hall

破壊力ともろさを併せ持つチーム。一昨年の躍進に比べ、ホームズの負傷など昨年はパッとしないままシーズンが終わった。ホームズの復帰がチームにあの時の勢いをもたらすのか。
強力なOLを始め、オフェンス陣はほぼ昨年と同じ陣容。ホームズは現役RB最高の危険なランナー。トレント・グリーンも優秀なパサーだが、QBとしてはやや物足りなさを感じる。
課題は言うまでもなく守備。パトリック・サーティンら補強は行ったが、果たして成果となって現れるか。ザルのような守備はもちろんだが、接戦での弱さも直さなければ上は厳しい。
昨年はホームズの負傷もあったが、何より一昨年のようなモメンタムを保持できなかった点が負け越しの要因となった。地力的には五分五分くらいかと思うが、モメンタムを掴めば躍進の可能性もあるだろう。

★Oakland Raiders (4-12)

HC: Norv Turner (2: 5-11)
OC: Jimmy Raye
DC: Rob Ryan

OT: QB Kerry Collins, RB LaMont Jordan, FB Zack Crockett, WR Randy Moss, WR Jerry Porter, TE Coutney Anderson, LT Barry Sims, LG Langston Walker, C Jake Grove, RG Brad Badger, RT Robert Gallery
DT: LDE Bobby Hamilton, NT Ted Washington, DT Warren Sapp, RDE Tommy Kelly, LLB Tyler Brayton, MLB Danny Clark, RLB Grant Irons, LCB Nnamdi Asomugha, RCB Charles Woodson, SS Derrick Gibson, FS Stuart Schweigert
ST: K Sebastian Janikowski, P Shane Lechler, KOR Alvis Whitted, PR Chris Carr

ランディ・モスの加入はチームに勝利を呼び込むのか。能力的には現役最高のWRと言っても過言ではない。しかし、TO同様、あるいはそれ以上にトラブルメイカーであることも間違いない。Raidersのカラーに合っていると言えばそれまでだが・・・。
コリンズは優秀なパサー。モスとのホットラインは魅力的だ。ただそのようなロングパス主体の攻撃はオーナーのアル・デイヴィス好みだろうが、勝利に結びつくかと言えば大いに疑問。OLは悪くないが、RBに人材を欠いている。
守備は課題が多い。昨シーズン半数以上の9試合で30点以上の失点を喫した。許したFDもリーグ最多。若手の育成が急務と言えるだろう。
グルーデンHCが去って彼の能力の高さが浮き彫りにされた。攻撃力の高さこそ維持しているが、チームのまとまりや勝負強さは影を潜め、フットボールらしいフットボールが見られなくなった。Raidersの復活にはもう少し時間が掛かりそうだ。


三連覇なるか?

2005年09月07日 15時45分08秒 | アメリカンフットボール
NFLがいよいよ開幕を迎えようとしている。
今シーズンの最大の注目は、New Englandの三連覇の可否にある。チーム数の多い北米メジャースポーツでは連覇することの困難さは容易に想像がつくが、特にNFLでは39回のスーパーボウルの歴史において三連覇したチームは存在しない。過去、Green Bay、Miami、Pittsburgh(2回)、San Francisco、Dallas、Denverが連覇を経験し、三連覇を目指したものの成し遂げられなかった。

私が見てきた挑戦は、San Francisco以降。QBジョー・モンタナ率いる49ersはまさに黄金時代で、昨日引退したWRジェリー・ライスを始め、RBロジャー・クレイグ、FBトム・ラスマン、Sロニー・ロットといった綺羅星のような輝きを放っていた。私が初めて見たスーパーボウルだったCincinnati戦はモンタナ・マジックによる奇跡的な逆転勝利だったが、翌年のスーパーボウルは、ジョン・エルウェイのDenverを完膚なきまでに叩きのめし、まさに「最強」といった感じだった。その49ersの野望を打ち砕いたのは、NFCチャンピオンシップゲームのN.Y. Giants戦。あの”LT”ことLBローレンス・テイラーがモンタナを襲い、司令塔の負傷退場によって49ersの自慢の攻撃力が押さえ込まれて、スーパーボウル目前で敗れ去った。

ジミー・ジョンソンHCによって生まれ変わったDallasが、QBトロイ・エイクマン、RBエミット・スミス、WRマイケル・アーヴィンの”トリプレッツ”を軸にNFLを席巻した。対抗したのは、QBスティーヴ・ヤングが率いるSan Francisco。”ツイン・ピークス”の2強時代で、3年連続NFCチャンピオンシップで顔を合わせた。スーパーボウルはNFCが連覇を続けていたので(当時12~14連覇、16連覇まで続く)、これが事実上のNo.1決定戦とまで思われていた。
Dallasは、2年連続でSan Franciscoを破り、スーパーボウル連覇を成し遂げたが、3度目の戦いで敗れ、三連覇の夢は潰えた。San Franciscoは打倒Dallasのために高額でDBディオン・サンダースを獲得するなど、執念の末の勝利だった。Dallasは翌年もスーパーを制しただけに、四連覇を阻まれたと言ってもいいのかもしれない。

この2回と異なり、Denverの場合は、スーパーボウル連覇後にQBジョン・エルウェイが引退を発表した時点で三連覇の夢は消えたと言ってもいいだろう。RBテレル・デーヴィスやTEシャノン・シャープら素晴らしい選手に支えられての連覇だったが、エルウェイという中心があってこそ。結果、Denverは6勝止まりでプレイオフ進出もならずに終わった。

ビル・ベリチックHC率いるNew Englandの強さは特筆すべきものだ。就任後5年間にスーパーボウル制覇3回。ウェーバー制ドラフト、フリーエージェント、サラリーキャップ制が完全に浸透し、戦力の均衡が図られた今のNFLにおいて、これだけのチームを作り上げた実績は文句のつけようがない。
コーチ陣の優秀さが、接戦をものにする勝負強さとなり、決して攻守において抜きん出たものではないチームを安定した強さに導いている。QBトム・ブレイディは、Coltsのペイトン・マニングやFalconsのマイケル・ヴィックのような華やかさはないが、勝てるQBこそ最高のQBという考え方が正しいとすればNFLNo.1のQBと言えるだろう。
ブレイディを除くと、チームにスターと呼べる選手は少ない。昨シーズン加入したRBコーリー・ディロンは一流だが、攻撃陣で他に名だたる選手がいるわけではない。守備は、LBテディ・ブルスキがチームの顔といった感じだが、今シーズンは負傷のため十分に働けるか不明だ。ビッグネームだったCBタイ・ローは放出され、ベテランLBテッド・ジョンソンは引退。しかし、昨シーズンもCB陣に負傷が相次ぎ、WRトロイ・ブラウンがDBとして起用されるという非常事態だったにも関わらず優勝を果たした。そういう意味では、ブレイディを除き、負傷者などがあってもチーム力を落とさない戦い方を身に付けていると言えるだろう(ブレイディが負傷欠場したシーズンはスーパーボウル出場を果たせず)。
むしろ注目すべきは、これまでチームを支えてきた攻守のコーディネイターが抜けた点だ。オフェンシヴ・コーディネイターのチャーリー・ワイズはNotre Dameの、ディフェンシヴ・コーディネイターのロメオ・クレネルはClevelandのヘッドコーチに就任した。チーム力を考えた場合、この二人の抜けた穴の大きさはかなりのものがある。対戦相手も打倒New Englandで今まで以上に研究を重ねているだろうし、穴を埋めるだけでなく、更なる成長も見せなければ勝ち続けることは不可能だ。特に接戦でこれまでのような勝負強さを見せられるかが、鍵となってくるだろう。

AFC Eastは全8地区の中でも一、二を争う激戦区だ。わずかでも隙を見せれば、プレイオフ進出さえ厳しい。更に、スーパーボウル出場に執念を見せるマニングの挑戦も楽しみだ。そして、毎年必ず現れるシンデレラチームの勢いもまた、三連覇の脅威となる。それら全てをねじ伏せることができるのか?いよいよ開幕だ。