外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

BS&T

2008-11-24 12:32:22 | 音楽

Blood,Sweat & Tears(BS&T)は、ジャズを聞き始めていた中学二年生の私が衝撃を受けた、ジャズロック・バンドです。
BS&Tは、ニューヨークの腕利きスタジオ・ミュージシャンたちにブルース・プロジェクトのメンバーが加わって結成。

トランペット、トロンボーン、アルト・サックスのホーンセクションに、リズム・セクションを加えた編成でした。


当時、私の頭の中では、ジャズとロック、4ビートと8ビートの音楽は全く別のジャンルとして分類されていました。
そして、ジャズを大人の音楽、ロックを若者の音楽と位置付けして、『演奏技術面ではジャズの方が遥かに上だよね』と、中学生のくせに、生意気にもロックやフォークなどの音楽を少し見下していました。


ところが、BS&Tを聴いてビックリ。

巧みなアレンジと卓抜した演奏技術で、4ビートと8ビートの間を奔放に行き来する彼らのプロフェッショナルなサウンドは、ジャズとロックの違い云々ということに拘ることの無意味さを私に教えてくれたのでした。


BS&Tの洗礼を受けた後の私は、ジャズ、ロック、ブルース、フォークなど、レコード会社や音楽雑誌の付けるジャンル分けを気にせずに、自然体で幅広く音楽を聴くようになりました。


みなみに、学生時代に私が心酔したエレクトリック・ベース奏者を三人挙げると、ジャック・ブルース(クリーム)、ラリー・グラハム(グラハム・セントラル・ステーション)、そしてジム・フィルダー(BS&T)です。

なお、BS&Tのサウンドは、グラミー賞を総なめする高い評価を得て、当時の音楽シーン全体に強烈な影響を与えるとともに、ランディ・ブレッカー、ルー・ソロフ、デイブ・バージェロンなど、その後の音楽界をリードする凄腕プレーヤーたちを輩出しました。

写真は、1968年にリリースされた彼らの実質的なファースト・アルバムです。
(アル・クーパーがリーダーとなっているアルバムが、その前に一枚出ていますが、コンセプトがかなり異なります)


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7 Comments

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テレビ三面記事 (dawase86)
2008-11-24 13:53:30
いつも管理人様の音楽評論を楽しみにしています。
わたしは、気に入った曲をボーっと聴いているだけ
なので、ミュージシャンのことやら音楽的なことと
か、全くわからずとても役立っております。
今後ともよろしくお願いいたします。
BS&Tの中で有名なのは
「Spinning Wheel」だと思うんですけど、この
イントロ出だしを聴くとテレビ三面記事の
「新聞によりますと~」を思い出してしまいます(笑)
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テレビ三面記事 (ay1881)
2008-11-24 17:31:28
そのようにdawase86さんに持ち上げられると、木に登りたくなってしまいます。
(;^_^A


さて、ご指摘の通り、BS&Tの『スピニング・ホイール』、あるいは『マック・イービル』のイントロは、ワイドショーのオープニングに頻繁に使用されましたね。
クインシー・ジョーンズの『アイアンサイドのテーマ』、あるいはチェイスの『黒い炎』も同様の使われ方でした。


海軍将校だった私の父は、かつて軍艦行進曲(いわゆる軍艦マーチ)がパチンコ屋の店頭に鳴り響くのを聞いて、たいそう嘆いておりました。
ちなみに、軍艦行進曲は、例えばペルシャ湾に向けて海上自衛隊の掃海艇が出航する際などに現在も演奏される、関係者にとって特別な曲なのです。

次元は違いますが、敬愛するBS&Tの曲を、よりによって三面記事のテーマに使うとは何事かと、私も当時は大いに憤りを感じておりました。
(>_<)

もし『紺碧の空』がパチンコ屋やワイドショーのオープニングで流されたら、どんな気持ちになるかを、想像してみてください。
それは悲しいものです。



ところで、スピニング・ホイールのオリジナル録音では、間奏はルー・ソロフによるトランペットの4ビートのソロ。
しかし、シングル盤ではスティーブ・カッツのギター・ソロに入れ替わり、ロックの色彩を強調したバージョンとなっています。


また、少し前に音楽雑誌を読んでいたら、細野晴臣さんが『はっぴいえんど』時代に参考にしていたベーシストの一人がBS&Tのジム・フィルダーだと書いてありまして、私は『我が意を得たり』と大変嬉しく思いました。

返信する
私の青春時代の音楽は (早稲田スポーツファン)
2008-11-24 17:33:04
私の青春時代のフォークソングでした
好きだったの女性のRM(息子のNMも歌手)です
先日、図書館にて「フォーク名曲事典300」を借り収録曲をライブラリーより検索し編集しましたあらためて青春時代を思い出しました
返信する
スピニング・ホイール (ay1881)
2008-11-24 18:00:49
ご参考までに、『スピニング・ホイール』のオリジナル録音の間奏は、ルー・ソロフによる4ビートのトランペット・ソロ。
しかし、シングル盤向けでは、間奏がスティーブ・カッツのギター・ソロに入れ替えられた、よりロックの色彩を強調したバージョンとなっています。

なお、先日音楽雑誌を読んでいたら、細野晴臣さんが『はっぴいえんど』時代に参考にしていたベーシストの一人がBS&Tのジム・フィルダーだったと書いてあり、『我が意を得たり』という気持ちになりました。
返信する
クリーム (ロッキー)
2008-11-24 21:24:02
私は皆様とちょっと世代が違うので,リアルタイムでは当然知らなかったのですが,最近クリームの曲をよく聴きます。行きつけのカレー屋さんのマスターがエリック・クラプトンの大ファンで,彼に影響されてクラプトンのCDをほぼ毎晩聴くようになりました。なかでもサンシャイン・ラブ,ホワイトルーム,クロスロード,などが好きです。何よりかっこいいですし,ノリがよく,古くて新しい感じがします。
ジャズとロックの違いなどというこのトピックの趣旨からはややずれてしまいますが,クリームの曲ということで一応かすってはいますよね。
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黒い炎 (dawase86)
2008-11-25 01:03:33
度々、お邪魔します。
チェイス「黒い炎」と聞いて思わずコメントしたく
なってしまいました。とにかく格好いい。
大好きです。特にあのドラムとトランペットが見事に
融合したエンディングはたまりません。
以前、和田アキコさんが歌っているのを見ましたが
これもよかったです。和田さんはこういう歌を歌える
数少ない日本のボーカリストだと勝手に評価して
います。

御教示いただきましたスピニング・ホイールの
トランペットソロですが、確かウッドストックでの
ライブでもそうだったような気が・・・
いや、ギターソロだったでしょうか・・・
そもそもウッドストックに出ていたかな???
すいません、曖昧な記憶で。


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BS&Tとくれば (YT)
2008-11-25 10:26:34
B.S.Tとくれば、「Chicago」と来ます。初期の「イントロダクション」「25or6to4」「クエスション67&68」等 若々しかったです。当時英語習いたてで、なぜ邦題が「長い夜」になるのか、不思議でした。懐かしい時代です。
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