またたびダイアリ

結局、食べることが好きなんだ

根津界隈を散歩

2005-12-02 | お出かけ
福島に行って白虎隊の話を聞いてきた!という知人に連れられて
千代田線・根津駅で降りる。

なんで白虎隊で根津なのか。ポカンとしている私に知人は滔々と説明して
くれたが、なんだかよくわからなかった…。今度勉強しておきます。

根津といえば、しばしば猫雑誌で「下町の猫特集」を組まれている。
よく太った野良猫が多いらしい、ということしか知らなかった。

改札を出るとすぐ右側に、古びた靴みがき台が置かれていた。


靴みがき屋が常駐しているわけではなく、セルフというのがまた不思議。
以前はブラシが添えられていたらしいが、今はない。
なにかのオブジェかと思ったよ。

*

昭和の空気を色濃く残した商店街を抜け、路地に入ると三浦坂がある。
坂の途中に猫雑貨の店があり、大きな猫が2匹、昼寝をしていた。

ここは岡山勝山藩の藩主、三浦家の下屋敷前の坂道だったことから
三浦坂と呼ばれているとのこと。

細くてやや急な坂だ。左側が下屋敷跡で、右側には大きな寺がある。
知人は、「この坂に手傷を負った兵が逃げてきたのね」と感慨に耽っている。

当時は高い塀が巡らされており、助けを求めて彷徨う兵は、活路を見出すのに
必死だったことだろう。少し胸が苦しくなった。

寺院に匿ってもらえれば、さしもの追手も寺には手を出してこないという、
古き良き時代の慣習があったおかげで(横紙破りをしたのは信長くらいか)、
ここ谷中に逃げ込む兵は多かったそうだが、本当に寺が多くてびっくりする。

休日は観光客も多いのだろうが、平日の夕方なので、町はひっそりしている。

*

たまさか入った寺院には、大きな無縁仏の碑が建立されていた。
「拝観謝絶」の張り紙がされた寺もある。

とにかく町全体が静かで人気がなく、自然と会話も慎まれ、失礼にならない
ように気を配りながら、2人で寺を見て回る。

複数の寺院の門前に、「山門不幸」という立て看板があった。
意味はわからないながら、なにかまずい気がしてそこは通り過ぎたが、
あとで調べたらこれは、そこの住職が亡くなった際に立てられるものらしい。

いや、けっこうな数の寺の前でそれを見たのだが…。
ちなみにこれは、喪中 ではなく 忌中 の意味。

冬を迎えてご年配の方には厳しい季節になったということかな。
とんだ時期にお邪魔してしまいました。

*

日暮里駅方面に向かうと、そこには「谷中ぎんざ」という、個人商店が
ずらりと並んだお買い物ストリートがある。

急に町に活気が出てきて、ほっとする。
昔ながらの魚屋、肉屋、総菜屋などが軒を並べて、ゴム長に前掛けを
つけた店のおやじが、年配の客と元気よくやりとりしている。

いまだかわらぬ昭和の風景といったところか。
この手の魚屋、うちの近くにもあったらいいのになあ。

*

JRに乗り、秋葉原で途中下車して、駅に隣接してできたヨドバシカメラを
見学。この駅、10年以上前から工事していたのが、やっと完成したんだね。

なんとヨドバシの地下にはオートバイ専用駐車場が作られている。
これはさすがとしかいいようがないですな。

*

すしざんまい という24時間営業のまわらない寿司屋で食事をし、帰路につく。

品川駅も長らく続いた工事が終わって、きれいで便利になったのだが
改札内の店舗を大幅に増やしていた。これもいいアイデアだよね。

うきうきと見てまわり、さて帰ろうとすると、こんなものを発見。
電車の形のポストだ。

これもオブジェではなく、現役のもの。
こういう遊び心はすきだなあ。

最新の画像もっと見る