おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

浜の川物語4  利用規則

2012年03月18日 03時24分21秒 | 農村の水
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写真1 浜の川湧水の洗場は規則で4つに分かれている。


写真2 4つに仕切られている洗場。手前は洗濯場


写真3 下流での利用に配慮する看板


写真4 洗顔、手洗いは禁止


 浜の川湧水の洗場は自由に利用されているわけではない。
 衛生を考えて上流から下流へ4つに仕切られ、それぞれ利用対象を分けている。
 洗顔と手洗いも禁止されている。
 さらに、下流での利用にも配慮し、魚の残渣、残飯、ゴミ類の流し込みは禁止されている。
 昔は仕切られてなく、子どもたちは泳ぎ、湧水口は2ヵ所であることを、「手造り浜の川豆腐 林田商店」のご主人(本文では夫と記す。)の次の話に知る。
  <ここが、旦那さんの里なんだ> 夫:そうです。
  <じゃ、旦那さんは、ちっちゃいころは、この湧水で泳いだりしてたんですか>
   夫:泳いどったですよ。
  <旦那さんがちっちゃい頃から、4つに分かれてたんですか> 夫:いや、つながっとった。
  <じゃ、下の方で、今洗濯するとこで泳ぎよって、水源の近くは米とか、野菜を> 夫:一番(上流)、こー出よっでしょ(写真2の左、白看板(使用規則)の貼られた建屋)の近くの流出口)、あそこ、まーだ深かったけんね、そこでは泳ぎよったとよ。
  <深かった> 夫:うーん。
  <今、トタン、屋根があるじゃないですか(写真2の左、白看板(使用規則)の貼られた建屋)、あすこから湧き出てるわけですか> 夫:あれからも湧き出よし、地蔵さん(写真2の左、青色傘のかかる建屋)の下から出る。
  <水神さんの下からも、2ヶ所ぐらい> 夫:2度さ。妻:ここと、湧いて出てますよ。カワソウジが1年に1回ある。そんとき、中をきれーいに。そんときは、下が、こーじゃ、砂の浮き上がって。
  <じゃ、旦那さんは小さい頃、浮き上がるあたりでも泳いでたんですか> 夫:井戸の中に入ったことない。
  <そこは、井戸になってるわけだ> 夫:はい、はい、井戸。
  <井戸では泳げんもんね> 妻:要る人は、穴ほがしてあるけん、そこから、ひいちゃあるわけね。
  <各家に、今でも> 妻:はい、何軒かひいてある。ギンズイもひいてある。
  <ギンズイて、何> 夫:屋号です。
  <シラタマ屋さんの> 夫:はい。
  <じゃ、4つに分けたのは最近なんですね> 夫:最近ですよ。衛生上悪いちゅうことで。
  <あー、そうか> 夫:水がまわっでしょ、みんな同じ深かさい、そんで衛生上悪い。妻:元は木でしてやったごたっがね。

 引用・参考文献等:当ブログ2012年03月03日同月04日同月15日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年02月18日 撮影地:長崎県島原市
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