おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

農業用水は讃岐山脈等の伏流水 デミズ (出水 ) <農村の水32>

2012年03月29日 00時00分00秒 | 農村の水
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写真1 豊富な自噴湧水(写真2の建屋の中。)が農業用水路へ流れ出す。この水路はJR本山駅近くで竿川に合流。


写真2 自噴湧水はコンクリート建屋の中。左壁面の下にある丸穴から流出して写真1の流れになる。


写真3 キレヅツミの跡に設置された寺家排水ポンプ場。左が宮川。正面の木立は本山寺境内。


 香川県三豊市豊中町本山甲にある一富士旅館のご主人と女将さんのご高配になる農業水利の聞取りは、同旅館において、3月9日19:40から本山地区・本山寺家(じか)水利組合理事長Yさん(71歳)に約70分、貴重なお話を聞くことができた。その一部は次のとおりである。
 本山地区は、財田川の支流宮川(みやかわ)の右岸に広がり、溜池地帯香川には珍しく、デミズ(出水・湧水)を使い、約40haの農業用水には苦労しなかった。その証左が、本山寺境内北の角に今でも湧き出るデミズ(JR本山駅近くで竿川に合流。写真1・2)。
 デミズは県境讃岐山脈や財田川、宮川の伏流水。かつて、「おもてに湧き水池があり、下から湧き出ていた」。
 現在、本山地区は上水道の水源地となり、農業用水はデミズ水位が下がりポンプアップしている。
 本山地区は、農業用水に苦労しなかったが、水害に遭った。大雨で瀬戸内海の満潮時、財田川が逆流し、支流宮川の右岸にあったキレヅツミ(切れ堤。霞堤:堤防はつながらず切れている。当ブログ2011年1月17日。)から当地区へ洪水した。近年は2004年(平成16)の夏に床下浸水があった。その後、キレヅツミは締め切られ、排水ポンプ場が2007年(平成19)9月に設置された(写真3)。
 Yさんに、あらためて御礼申し上げます。

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年03月10日 撮影地:香川県三豊市豊中町本山甲
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