おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

浜の川湧水物語1   湧水を飲み水に利用

2012年03月03日 06時26分33秒 | 農村の水
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写真1 浜の川湧水をペットボトルに入れて持ち帰る。


写真2 浜の川湧水の水場。4つに仕切られている。左の白看板の建屋に湧水井戸がある。


写真3 つき当たりに浜の川湧水はある。


 島原鉄道・南島原駅で下車。改札を出て右へ進む。踏切りを渡り、海抜3mの保健センターの前で左折し、再び踏切りを渡る。正面に眉山(まゆやま)を見て進み、見当つけて路地へ左折。ほどなく、住宅脇の幅約20cmの狭い側溝を掃除するおばあさん。

  <すいません、ハマノカワユウスイ(浜の川湧水)って、こっちですか>
   ハマンカワ?
  <ハマノカワユウスイ> はい、そこを、こー。
  <右> はい。
  <これ(狭い側溝)は、湧水から流れてくるんですか> いえ、これは、もー、水道みず。
  <ありがとうございます> はい。
  <湧水ちゅのは、野菜あろうたり、いろいろするんですか> はい、野菜でん、米でん、洗うはずですよ、湧き出っよ水ばな、上ん方では米なんかば食べもん、下は洗濯てゆごたっ。
  <あー、上ん方がきれいだから> きれい、もー、どんどん湧き出っ、流れよっとで米を洗ろて、で、野菜。
  <一番下の方で洗濯> はい、そっ。
  <あー、そうですか、じゃ、奥さんたちも、いろいろ掃除なさるんですか> うにゃ、ハマンカワの人だけで、交替で掃除します。
  <そうですか、今から行ってみます> わたしたちゃ、水ば、もらいに行くと、飲む水。
  <なんか、バケツか、なんか持ってですか> あのー、焼酎のはいっとボトルを持ってですね。
  <それは、ただですか> ただ、ただ、もー、もったいなか、もー、どんどん出っ、湧き出よっけ、もったいなかごったっ。
  <それは、ただでもろて、町内会が違うんですか> はい。
  <浜ん川とこっちで、こっちは霊南ですか> こっちゃ、シラチモモヤマ(白土桃山)。
  <シラス> シロ(白)のツチ(土)。
  <シラス> シラチ、モモヤマ。
  <向こうがハマンカワ> ハマノカワ
  <あー、そうですか、どうも、どうも、ありがとうございました> はい。

 おばあさんに聞いた後、路地(写真3)に入ると、つき当たりに浜の川湧水があった(写真2)。水汲みにきた2人目の女性(写真1)が次のように教えてくださる。

  <水くんじゃっとですか> はい。おいしいですよ
  <おいしいですか> はい
  <飲んでいいんですか> はい、飲んでください。
  <ここで、皆さん、書いてあるのを見ると米研いだり、洗濯したり> はい、そう、そう。ちゃんと、こー、四つ仕切りがあっでしょ。洗い物、洗濯したりとかゆて。
  <えー、ここの下で(湧水が)出てんですか、トタンの下で> はい、そうですね。
  <皆さんで掃除なさるんですね> はい、週1回。
  <週に1回> うん。
  <ハマンカワの自治会、町内会の人たちが> そうです、そうです。
  <各世帯1人出て> そうですね。
  <はー> お茶なんか、これで沸かしとったら、おいしかと言いなさっとですよ。
   “おいしかー、なんですかー”。
   “あー、ハマンカワみずよー”て。
  <味が柔かいですよね> そうですね。
  <あまい冷たくなかし> そうですね、今、ちょうどよか。
  <ありがとうございました>

 引用・参考文献等:当ブログ2012年02月26日<湧水を求めて島原鉄道に乗車>・同年03月04日同月15日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年02月18日 撮影地:長崎県島原市
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