ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

念のため

2008-05-30 | 0~1歳
 まだ少しお腹がゆるいので、いつもの動物病院へ受診してみることにした。重症感もなく食欲があるので過量にならなければ食事もOKということだった。
 ヒト用のビオフェルミンを飲ませていたがこれも継続可。他の胃腸薬のうち、メトクロプラミド・ドンペリドンは人間ので代用できるそうだ。抗生剤はペントシリン・アモキシシリンは使える。ニューキノロン系は関節移行を考えると大型犬には控えたいとのことだった。なるほどー。アリエスには感染性腸炎も念頭にメトロニダゾールを処方された。犬ではバベジア症にも用い、人間では非感染性腸炎とトリコモナス原虫症に対して使われる場合が多い。その抗炎症作用にも注目されている。メトロニダゾールが第一選択薬とは、やっぱり人間とは違いそうだな。色々教えて頂いて勉強になった。

 これまで気になっていた眼瞼結膜の赤みについても聞いてみた。犬には多くの哺乳動物と同様に第3結膜なるものが存在するそうだ。それが露出すると赤く見えるそうで、アリエス程度の色調は正常とのことだった。犬舎に伺った時他の個体を見てみたがあまり赤くないので、アリエスは結膜炎なのかなと心配していたが、きっと眼瞼の開き方の程度が違って目につきやすいのだろう。

 鶏の煮汁に浸したフードにゆでたまごを載せ、少しずつ食べている。抗生剤を混ぜても勢いでそのままバクバクいくので助かる。食後はヨーグルトにビオフェルミンを混ぜてペロペロ。
 こんな少ない食事と下痢のお陰で、彼の体重は27.95kgしかなかった。肋骨が目立つし。早く取り返したいものだ。 

 庭師さんによる芝刈りを見学していた2日前のアリエス。お腹ガリガリだー。

のんびりの1日

2008-05-29 | 0~1歳
 病み上がりのアリエスは今日まで家で安静を課せられている。冷たい雨も降っているし。便もまずまずでお腹がすくようで、ハンターの目になっている。そうだ、目に力が出て、魂が戻ってきたとでも言おうか。

 どうせやっちゃだめでしょ、という目つきでこちらを見上げながら、わざといたずらをするアリエス。台所のゲートを通ろうとする時もいやにゆっくりだし、洗濯物をくわえてもぐちゃぐちゃにはしない。そっと持ち去り、見つけてくれると急にいじるマネをしたりするのだ。咳払いでもしようものならすぐやめて、やっぱりねーみたいな顔をしている。わざと声をかけないと、「いいの?いいの?やっちゃうよ?」と確認顔をするのがまたおかしい。

 彼は私達に挨拶する時や甘える時は、膝の間に顔から首まで突っ込んできて、頭を垂れて立ち止まる。胴体をなでてもらうのが好きなのかな。私が四つんばいになって犬の「遊びのおじぎ」をすると、急に笑顔になって「あゥ!」と叫びびよんと飛んできたり顔を振り振り向かってきたりする。一緒に遊ぶのはほんとに楽しいな。 

 彼を自然の子だな、と思うのは、風のにおいをかぐ仕種を目撃する時。顎をくんと上げて目を細める。まるで風の姿が見えてるみたいだ。あるいは音楽を聴いているみたい?きっとたくさんの色があり音があり、地球からの知らせがあるのだろう。飛んでいる虫を一番に見つけるのも彼。どの感覚も鈍磨してしまっている私に、彼がいろいろなことを伝える。


ひと山越えて

2008-05-28 | 0~1歳
 帰ってきてから疲れが抜けないように見え、一昨日は軟便。昨日の昼から食欲がなく、夕方からは頻回の下痢に見舞われた。疲労やストレスならじきに良くなるだろうし普通の感染症ならアリエスは勝てると思っていたが、恐ろしげな名前の犬特有の病気になると皆目見当がつかない。しかし少しずつでも水を飲もうとし、軽い体熱感はあるものの血圧も脈拍も保たれているので様子をみることにした。彼の室内用トイレは玄関の隅にある。そこで私も夜は玄関で横になって一緒に過ごした。茶色水様便が30分から1時間おきに出、ぐたっとしている。一晩中お腹をなでながら薄めたスポーツ飲料を飲ませ、脈をみていた。朝方になるとやや排便の頻度が減り少し眠れたようだ。

 昼はアリ子母がみてくれたが、だんだん水分摂取量が増え、空腹のためアリ子母にへばりついて歩くようになったという。そこで蒸し鶏のスープでふやかしたフードを少しとヨーグルト少量を出すとぺろりと食べた。便ははじめ水様だったが次は形になり始め、経口摂取もごく少量ずつ3回に至った。もっとちょうだいよーとじと目をする彼だったが、今日はこれでおしまい。アリ子母は台所でずっと監視され、「私が食べられそうだ」と電話で語っていた。私が帰宅した頃には、夜がまるで嘘だったかのように元気に迎えてくれた。もう元通りのアリエスだ。本当に気分の重い一日だったが、その回復を見ただけで一気に払拭された。

 結局は疲労+風邪だったかなと思う。鼻水垂れてたしね。私達も症状を見極めることができたし、彼の免疫システムもひとつ経験を積んで強くなったことだろう。いま隣りで眠っているが、昨日と違って安らかだ。

 
 

成果の披露・・・

2008-05-26 | 0~1歳
 久々の我が家のパトロールを終え、昨晩だいぶ早くに寝たアリエスは元気と食欲を徐々に回復。飛行機に乗るのって、きっと緊張するし疲れるものだよね。

 バセンジーのO君のママは度胸が座っている。アリエスがどんなに吠えようと、口に手をつっこみ異物を取ったりしてくれる人だ。庭で遊んでいるとO君が通過。アリエス吠える。今までなら家の中に撤収していたが、今日はO君に庭へ入ってもらった。しかし、アリエスが耳元で吠えてO君はだいぶ辟易していた。O君ママはそれでも、何回か会えば慣れるよきっとと爽やかな笑顔で去って行った。貴重でありがたい大切な隣人。
 たぶんアリエスにしてみれば、いきなり自分のテリトリーに踏み込まれた感じだったのだろうな。よし、それならこちらからお訪ねするぞ。今度は路上とドッグランだ。私もめげなくなったし怖くもない。彼の旅疲れが取れたら行くぞ!

 今日は朝も夕も人がたくさん出る時間帯に散歩に出かけたが、すばらしく穏やかに歩くことができた。私もまじまじと彼の頭を見ながら歩くので、声を出しそうな瞬間や心配そうな一瞬に気づくようになった。ちょこっとリードに合図して大丈夫と教えてあげればいいんだ。大丈夫、すぐそばにいる。あんたは家でいちばんちびだから、なにも守らなくていい。うまく通過するごとに静かに褒める。自分でするのに、なんだか自分が褒められているような変にうれしい気分だった。ベビーカーの親子、苦手だったヨチヨチくん、ヘルメットの自転車中学生の大群、バイクの郵便屋さん、大声で話すおじさんや見慣れない格好のおばさん。それから!塀の中から激しく吠える柴犬。前は応戦してたっけ。リードのテンションがないので外れたかと何度か見直したほどだった。すごいな、すごい進歩だなぁ。家の門に着いてこちらを見上げる彼は、ちょっと笑顔だった。首も引っ張られず叱咤もされず、気分の良い本当の「散歩」をしたのだろうな。ブリーダーさんは彼の自転車運動も楽々されたとおっしゃっていた。私も!アリエスとのんびり歩く信頼で結ばれたら、私も!

 大きいとは言ってもアリエスの体積などたかが知れている。なのに彼が戻っただけで、「場が満ちた」感がある。家族のそろった充実感というか。ソファにいるのを見ると、本当にほっとする。寝息が聞こえる夜、じんわり幸せだ。

 

故郷合宿記 ~ 再会編 ~

2008-05-25 | 0~1歳
 昨晩仕事を終えてから羽田へ直行し福岡へ。申し訳ないことに、犬舎に泊めて頂いてしまった。ホテルを予約していたのだが、ブリーダーさんの「できるだけ早くアリエスと会い、長く触れ合えるように」とのご配慮から。なんとも有難いことで恐縮する以外になかったが、半日早く再会できるのは心底うれしかった。
 別れる時、再会できる日はさぞ感極まることだろうと予想していたのだが、電車に揺られながら少し違う思いがしていた。1週間を経て、私自身アリエスと落ち着いて対面できる気がする。喜びを、わーっと表現するのではない伝え方ができるのではないだろうか。
 アリエスは私を忘れてはいなかった(と思う)。ぎゅうっとしながらアリエス臭をしみじみ味わった。彼はまるで自分の家のようにあちこち入り込み、床の真ん中に寝転んでいた。ゆったりしたいい子ですねと何度も褒めてもらえる彼を見て、私もゆっくり伸び伸び楽しんで毎日を過ごそうと思った。彼に必要なのは焦ってあわてる相棒ではないのだ。彼と自分を信じること、信じてやってみること。性根を据えてヒト社会の行きかたを伝えること。空港であんなに辛抱できた彼、相手犬によって適切な態度で接することができる彼、興奮をうまく解消して歩けばまったく黙っててくてく歩く彼。私はこの「合宿」で自分の足りない点と彼の能力について知ることができた。

 自宅に到着するとなんとも訪問者の多い日。これまでは誰か来るたびに家の中で落ち着かせようとしていたが、今日は門までいちいち彼と共に出た。吠えたら謝ればいいし彼に対しても対応できる。一度は「ウオッフ」と言うには言うが、すぐに近づいて挨拶し撫で回されていた。できるじゃん、大丈夫じゃん!そして、これまで挨拶する程度であった人々も、アリエスの話題で会話が弾む。この子共々宜しくお願いしますという気持ちでおつきあいをお願いすることに、自然になる。門を開け心を開け、私も彼と成長させてもらえるのだろう。

 夜が更けても犬達のことを熱く語り、のこのこやって来た人間にごちそうをし、宿泊から散歩までさせてくださり、そして1週間にもわたりアリエスに気を配り私の修正をしてくださったブリーダーさんとご家族。実り多い合宿を、手厚いサポートを、本当にありがとうございます。

 写真は子犬達と遊ぶアリエス。