ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

生まれ変わりますか その3

2019-04-10 | 11~12歳
アリエスの帰還を待つ我が家では、これまでとあまり変わらない暮らしをしています。散歩の代わりに走りに行き、ごはんも3食、アリエスに出します。お茶の時も皆で同じものを。お風呂が得意でないアリエスだったけど、母ちゃんが入ると必ずパトロールに来ていたので、ペンダントも一緒に入浴。今までは留守番だった勤務も、同様にペンダントで一緒に出かけます。もちろん夜は、アリエスの棚のそばに布団を敷く。

死は穢れではなく、いつかふと自分の後ろにも立っている、なつかしい友人のようなもの。「なつかしい友人」と書いていたのはどこかの作家ですが、自分のことに限って言えば、本当にそんなものだと思います。

「友人」が連れ出して姿を消しても、魂はまた戻ってくれるだろうか。それとも別の世界に生まれ直すのだろうか。だとすると、私たちが心から喜んで迎えたアリエスは、その前に誰かの涙でこの世界に送り出されてきたのだろうか。他所へではなく、どうかここに、帰ってはくれないだろうか。いや、天国と呼ばれる場所のほうが、ここよりも幸せなのか。もし幸せなら、母ちゃんはあなたが帰らないことを受け入れられるだろうか。

あなたはどこにいて、どうしたら再会できるのか。

私があの世へ行けば、と確約されているならそれもいい。でも確かでないからジタバタします。「自分が死んだら、天国でなくていいから犬のいるところに行きたい」と、愛犬に会うことを願った人がいるそうですが、まったく同じ気持ちです。

スピリチュアルな答えにバランスを取る形で、ガチガチの量子力学や宇宙論の本を読んだと書きましたが、誰の意志の反映でもない、現象を現象として冷徹に調べて提出される謎にこそ、なぜか救いがありました。優しげな声でなだめられるのではない厳しさが目の前に広げてくれる世界に、むしろ神性を見る気がしました。

私たちが普段存在している時間も空間も、この地球上で生まれ育った生命体としての私たちの認識できる範囲までのことであり、理論上起こっていることはその認知を超えているかもしれない。SFやオカルトの話かと思っていたパラレルワールドや複数の宇宙、3次元ではない多次元の世界、シミュレーション世界の中での仮想現実の可能性まで想定されているのだそうです。

アリエスが生きている世界があるかもしれない。死とは、そっと次元を踏み越えただけのことかもしれない。空想の世界との接点を、科学が持とうとしている可能性があり、それを超優秀な頭脳の人たちが日夜考え計算し観測し、真理をつかみだそうとしているのです。むろん現時点で生物の再生は否定されていますけど、地球外の生命の持つ数学であったら、宇宙はまた違う姿に説明されるのかもしれない。謎は可能性を生み、私の救いを生んでくれました。

アリエスの時もそうだし人の闘病においても、神の存在を感じる瞬間というのは経験しました。庭仕事をしていても、驚くようなことはいつも起こっています。分子生物学の研究でも、精妙な仕掛けに仰天しっぱなしと言っても大げさではありません。

宗教も、科学とは別の点で凄まじい。後世の弟子やなんかが書き足したり少し変えたりしたとしても、過去に存在した傑出する個人の思想が、何千年も多くの人に影響を与え、ある場合には生活そのものになる。それだけの年月を大きな修正を加えずに生き抜くというのは、やはり壮大で根源的な力があるのだろうと思います。

科学なり宗教なり、何にどんな神の影を見るのかということは人によって違うけれども、可能性に満ちた世界に生きていると知ることは、穴に落ちそうになる自分を掬い取ってくれるように感じています。

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2 コメント

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Unknown (平風)
2019-04-23 19:57:00
初めまして。私は生まれ変わりを信じています。
人間の、そういう人の話を何人も聞きました。
私も、愛犬が違う世界に行って15年。もうそろそろ帰ってきてくれそうな気がしています。
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Unknown (ariko)
2019-04-24 20:50:53
平風さん、はじめまして。
15年という月日は、私には想像もつきませんが、その長きにわたり待っていてもらって、幸せな子ですね。
願いがかなうといいですね。
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