ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

英雄と馬

2012-05-29 | 4~5歳
 ガッツリはまりそうな気がして、ずっと避けてきた中国歴史英雄ものの小説。とうとう手を出してしまいました。三国志、水滸伝、史記。古今東西の多くの人がその時代の言葉で書き継ぎ、書く人によって主人公も変わりそうなほど登場人物もサイドストーリーもてんこ盛り。危ないんだよなーこういうの。

 かくして、まんまと陥落しました。うっかり電車なんかで読んだら大変。仁王立ちで号泣とかは避けたい。ヒーロー達の活躍も目が離せないんだけど、とりわけ心に残るのは、馬との友情だ。

 これらの物語の時代、闘う時は馬である。馬と苦楽を共にし、生死を共にし、無二の友として運命を切り拓いてゆく話が、いくつも散りばめられている。馬との別れのシーンなんて出てきたら、電車を降りる頃には目にクマができるほどがっくり落ち込むよ。

 いつもいつも、馬とアリエスがだぶって見えてしまうんだよな。泣いたり笑ったりしながら一緒に暮らしていく。アリエスが向けてくる真っ直ぐで無垢な目に毎日心を洗濯してもらい、ヒトとして生きていくことの意味を考える。私も自分の命が尽きる時、物語の英雄たちと同じように、ヤツと出会えたことを喜びながら去ると思うな。
 
 熱い思いで帰宅すると・・・脱力~


な、なんだっ?


なんとアクロバティックな寝相


これで眠れるあんたがすごい


アリエスの庭

2012-05-18 | 4~5歳
 ある日、庭の芝生にピョコンと突き出している雑草を抜いた。かの有名な、スズメノカタビラである。手が届くところにもう1本あったのでまた抜いた。近くに1本・・・。ってな具合に、気が付いたら一面引っこ抜かれた雑草だらけになった。そして芝はきれいになった。・・・なにこれ。おもしろーーい!!

 翌日からは本腰を入れた。バケツ、ごみ袋、園芸用手袋を準備してひたすら抜き取る。無心になれて、足腰のストレッチにもなって、きれいにもなる。ほんとに楽しくなっちゃって、私の草取り熱がはじまったのだった。

 いったん全面を抜いてしまえば、あとは気づいたら取ればいいので楽ちん。でも、昨日は確かになかった場所に、今朝はピコッと穂が立ち上がっている。地べたについていた先端が持ち上がっただけなのか、一雨ごとに成長するのか定かではないが、びっくりする。あれ、なんで昨日は見えなかったんだろう?と。

 発見!!草取りって人生とか、物を考えることに似てるよ。できたーと思ってこちらから眺めると、たしかにきれいになっている。ところが、別の方向から見直すと、どうして??と不思議になるような見落としが、たくさんある。あちらこちらから見て、よく考えないといけないんだなと、小さな庭で妙に哲学的になる。

 人に見せる庭、花を楽しむ庭、といろいろあるだろうが、我が家の庭はひたすらアリエスのためである。そして少しだけ、周りに植えた木々の緑で家族の歴史を思い出す。
 そういうわけだから、アリエスが爽快にうんちをすることができ、足さばき良く走ることができる状態を目指す。

 アサメシ前の1時間、母ちゃんは超デカ麦わら帽子をかぶって、毎日頑張っているよ。アリエスのヤツが運動後のひと寝入りでムニャムニャしてる間にねー



生垣の下も潜ってドクダミを掃討しましたよー


芝刈り後。ハゲちょろけたところは穴をあけて目土をいれました


「ボクも上から眺めたいです」と出てきました


そっちじゃないよっ

注射の季節だー その3

2012-05-16 | 4~5歳
 母ちゃんってローテクなんでしょ


 足を引きずった時もこの度も思いましたが、デジカメって便利ですねぇ。口で説明しても絵で描いてもなかなかうまく伝わりませんが、写真を見ればイッパツです。まずそれで概要を把握のうえ、本番の診察をしてもらいます。

 いつからか、何か変だと感じた時にはすぐに撮影するようになりました。うんちでも傷でもおできでも。そして経過も撮っていきます。肉眼で気づきにくい変化も、写真を並べると分かることがあったり。検査データも画像も、時系列でみて考えることは、とても大事ですね。機器のデジタル化は、ほんとにありがたい。写メでもスマホでもないところがイマイチ乗り遅れてますが・・・

 あとはやっぱり、常日頃アリエスを眺め回して、正常の状態をいうのを頭に焼き付けておくのが大事だなとつくづく思いました。クリニックに行くと、ほぅほぅと話を聞きながら、先生が鼻の先から指の先までつぶさに観察してくれます。見たり触ったり嗅いだり聴いたり。良いドクターは検査より機械より早く、病変をつかまえることがあると思いますね。そしてヒトの小児科でよく言われることですが、「母ちゃんこそ一番の名医」。これから齢を重ねていくアリエスを、しっかり見守りたいなと思います。

注射の季節だー その2

2012-05-15 | 4~5歳
 今回はもうひとつ検査をしてもらいました。

 おしり左側に、この数か月大きさを測りながら観察してきた2cm弱の腫瘍性病変があるのです。なだらかな隆起で辺縁はスムース、表面は青味がかって頂部に鮮紅色の部分があります。見た目は血管腫のような感じ。表面がきれいで大きくならないので、ワクチンの時に診てもらおうと思っていて。

 fine needle biopsyで細胞診をおこないました。細い針で病変を突いて、出てきた細胞を顕微鏡で観察してみるという方法。組織診より正確ではないが、増えている細胞が悪性か良性かという判断ができ、麻酔不要なので試す価値があります。


 
深い毛に隠れているけど・・・

 
ピンクの粒つぶは赤血球、明るい紫が目的の細胞の核で、その周囲の薄紫部分が細胞質


 結果的には、ここに見られた細胞の「顔」はあまり悪そうなものではありませんでした。大丈夫!と思ってはいたけど、ちょっとハイになるくらい嬉しかった(泣笑)ーー
 悪性の細胞は、核が大小不動で暗紫色のクロマチンを多く持ち、細胞質にも変化が見られたりして、本当に一見して悪そうな顔をしています。難しいのは「中間」の感じのやつですが、今回は大丈夫そうな気がします。
 何らかの上皮系細胞、ということで、血管内皮細胞の増殖する血管腫ではないようです。ここまでの検査では確定診断はつきません。

 局麻で取っちゃってもいいんだが、アリエスは入院犬の吠え声に反応して動きそうなので、摘出の際は全麻のほうが安全ということで先生と意見が一致。ほかに手術が必要な事態になった場合に、ついでに摘出するという方針となりました。それまではこのおできの様子や大きさを綿密に観察していくことにします。もし何かで全身麻酔をする時は、これ以外にも心電図から腹部エコーから、じっとしてないとできない検査をぜーんぶやってもらおうと思っています。

 いやはや、とりあえず、よかったわー。

注射の季節だー その1

2012-05-14 | 4~5歳
 おつかれ、王子。


 我が家は毎年5月から、病院シーズンに入る。フィラリア抗原の採血をイベルメクチンの内服開始直前に行いたいのと、クリニックの混雑を避けるため。5月に8種混合ワクチン、6月に狂犬病ワクチンを受ける。5月の時は採血をして、月末あたりからイベルメクチンの内服を始める。この地域は11月までということになっているのだが、気温の変動もあるし鹿児島へ出かけたりもあるし、普段の運動も河原なので、12月まで処方してもらっている。

 体重51.2kg。ちょっと増えたけどプロポーションもOKだし、1年で1%ほどの増加なので誤差範囲ということで。ブリーダーさんからは、アリエスの場合5歳までは体が大きくなると言われていたんだった。ともあれ、骨格と筋肉のバランスの良い成長は、アリ子母の食事コントロールのお陰としか言いようがない。ヒトもそうだけど、病気になってから食事制限をかけ、好きなものをあれこれ食べさせてやれないのは、まっこと辛いことだからね。

 血算と一般生化の採血結果も問題なさそうだ。腎機能も注視しているが、トッピングで肉類を食べるうえ体の筋肉量も多いのに、値はわりに低い。身体機能全般において、哺乳類としてヒトとまったく同じしくみの部分と、イヌ特有の特徴を持つ部分と、それぞれにあるのだろうと思う。ディティールの違いを思うとき、そんな私達が心を通わせることができる事実に改めて驚くなぁ。