【アリエスの日記】
昨日母ちゃんは父ちゃんに、おいしい半熟カステラをゲットして来るようきつく申し渡した。どんな時よりも厳しい顔して父ちゃんにメールしてたよ。
今日父ちゃんは、何だかホッとした顔で家に戻ってきた。和気あいあいとした雰囲気に、ボクも胸をなでおろした。甘い物禁止の僕は、おすそわけとしてマグロのおやつをもらった。父ちゃん、ありがとね。狩りとか漁とか、もっともっと頑張って大物をくわえて帰ってきてね。
【母ちゃんの日記】
昨日ネットで、最近の世では紙焼きだの半熟だのといったニュータイプのカステラが流行っているらしいと知る。京都にあるという店からは、賞味期限が短いため発送はできないみたいだ。うぬぬ・・・執念深く調べると、東京にもあるではないか!さらに粘ると、アリ男の帰り道の駅に期間限定で出店中。ぐわっはっはっはっはっ。情報の勝利やっ。写真と記事を添付して、アリ男が間違わないように、優しく解説して丁寧にお願いするメールを送信。これでよしと。近々フワフワのカステラが食べられるわい。
今日アリ男は、注文通りの品を大事に持ち帰った。エライぞ、父ちゃん!期待に違わぬおいしさに、もうひとつ買いに行って来てと言いそうになったが何とか思いとどまった。
【父ちゃんの日記】
昨日いきなりアリ子からメール。嫌な予感がしながら恐る恐る開くと、絶対実行しなければならないミッションが記されていた。半熟・・・の?カステラ?これこれこういう物と間違わないようにと詳細に指令が出されている。もしこれを持たずに帰ったら、一体どうなるか・・・
今日は走った。めったに駆け上らない駅の階段。万が一売り切れていたら、家に入れるかも怪しい。「残り少なくなっておりまぁーす」という売り子のおばさんの声に安堵しつつ、本日の玄関の鍵ともいえるそのカステラを手に入れた。何やらヤワヤワとした感じのそれ、電車で傾いて崩れでもしたらこれまた不安なので、大事に抱えて帰った。にっこり笑ってドアを開けてもらえて、やっと一息。うれしそうにパクついているアリ子に新たなミッションを申し渡されないよう、慌てて逃げ出してきた。
【食後記】
しっとりもっちりとして、確かに今ウケそうな食感。普通のカステラほど甘すぎず、いくらでも食べられる感じ。
なぜにあんたがかしこまる
これが凹カステラなるものか・・・
おおっ
うまそううまそうボクにも
もらえないからここでいじけちゃるー
昨日母ちゃんは父ちゃんに、おいしい半熟カステラをゲットして来るようきつく申し渡した。どんな時よりも厳しい顔して父ちゃんにメールしてたよ。
今日父ちゃんは、何だかホッとした顔で家に戻ってきた。和気あいあいとした雰囲気に、ボクも胸をなでおろした。甘い物禁止の僕は、おすそわけとしてマグロのおやつをもらった。父ちゃん、ありがとね。狩りとか漁とか、もっともっと頑張って大物をくわえて帰ってきてね。
【母ちゃんの日記】
昨日ネットで、最近の世では紙焼きだの半熟だのといったニュータイプのカステラが流行っているらしいと知る。京都にあるという店からは、賞味期限が短いため発送はできないみたいだ。うぬぬ・・・執念深く調べると、東京にもあるではないか!さらに粘ると、アリ男の帰り道の駅に期間限定で出店中。ぐわっはっはっはっはっ。情報の勝利やっ。写真と記事を添付して、アリ男が間違わないように、優しく解説して丁寧にお願いするメールを送信。これでよしと。近々フワフワのカステラが食べられるわい。
今日アリ男は、注文通りの品を大事に持ち帰った。エライぞ、父ちゃん!期待に違わぬおいしさに、もうひとつ買いに行って来てと言いそうになったが何とか思いとどまった。
【父ちゃんの日記】
昨日いきなりアリ子からメール。嫌な予感がしながら恐る恐る開くと、絶対実行しなければならないミッションが記されていた。半熟・・・の?カステラ?これこれこういう物と間違わないようにと詳細に指令が出されている。もしこれを持たずに帰ったら、一体どうなるか・・・
今日は走った。めったに駆け上らない駅の階段。万が一売り切れていたら、家に入れるかも怪しい。「残り少なくなっておりまぁーす」という売り子のおばさんの声に安堵しつつ、本日の玄関の鍵ともいえるそのカステラを手に入れた。何やらヤワヤワとした感じのそれ、電車で傾いて崩れでもしたらこれまた不安なので、大事に抱えて帰った。にっこり笑ってドアを開けてもらえて、やっと一息。うれしそうにパクついているアリ子に新たなミッションを申し渡されないよう、慌てて逃げ出してきた。
【食後記】
しっとりもっちりとして、確かに今ウケそうな食感。普通のカステラほど甘すぎず、いくらでも食べられる感じ。
なぜにあんたがかしこまる
これが凹カステラなるものか・・・
おおっ
うまそううまそうボクにも
もらえないからここでいじけちゃるー
我が家ではこのツアーが終わるたび、アリエスが家へやってきて○周年、という暦になっている。私達は、親として少しはマシになっているだろうか。彼は良い思い出を、心に残すことができているだろうか。
アリエスと一緒に穏やかな毎日を、楽しい日々を、そう願って過ごしてゆくことは、考えて見れば実は人生そのものである気がする。どんなことがあっても、このウサギ顔のヤツがそばに居ればやっていける。目的と結果を転倒させることなく、毎日を過ごすことができる。シンプルで率直で無防備なこのウサギ顔は、いろいろなことを具体的に私に教える。
規則的で安心感のある日常生活。ドキドキワクワクの非日常体験。これからもずっと、アリエスと一緒に。
また歩き出す一団
カモシカの足跡だって!!
冬芽を食べる。鋭利ではない断面
歩かせないストライキ?
他の樹木に生える「やどり木」
暴れん坊将軍
耳ペタやな
うれしいうれしいね
ふえっくしょいっ
おりゃっ
おりゃおりゃーっ
整列して登る
仲良しです
チロ。カメラこっちかなー
名残惜しい
ああ名残惜しい
最後にひとっ走り
山に挨拶。また今度もよろしくですよ
アリエスと一緒に穏やかな毎日を、楽しい日々を、そう願って過ごしてゆくことは、考えて見れば実は人生そのものである気がする。どんなことがあっても、このウサギ顔のヤツがそばに居ればやっていける。目的と結果を転倒させることなく、毎日を過ごすことができる。シンプルで率直で無防備なこのウサギ顔は、いろいろなことを具体的に私に教える。
規則的で安心感のある日常生活。ドキドキワクワクの非日常体験。これからもずっと、アリエスと一緒に。
また歩き出す一団
カモシカの足跡だって!!
冬芽を食べる。鋭利ではない断面
歩かせないストライキ?
他の樹木に生える「やどり木」
暴れん坊将軍
耳ペタやな
うれしいうれしいね
ふえっくしょいっ
おりゃっ
おりゃおりゃーっ
整列して登る
仲良しです
チロ。カメラこっちかなー
名残惜しい
ああ名残惜しい
最後にひとっ走り
山に挨拶。また今度もよろしくですよ
続き。
歩きながら、ガイドさんから色々なことを教わる。付近の山は、なんと死亡者数世界第2位だという。首都圏からハイキング気分で気軽にやってきて山へ入る人も多いらしい。想像以上に厳しい天気と切り立った断崖・・・。私達はガイドさんがいるからと安心しているが、山へ入った時のアリエスの一瞬の緊張感は山の神様や、厳しい自然の中息づく動植物、雪や土のエネルギーなどの混沌としたオーラに、戦慄が走るからか。すぐに山の空気に波長を合わせながら、いつもの笑顔でこちらに駆け寄ってくる。そんな時のアリエスはまさに、自然と私達の仲介者のようだ。アリエスを通じて、自分の鈍りきった五感では感知できない雰囲気を知る。
積雪の中で、木の根元にできる穴はウサギの住みかになったり、そこに熊がもぐりこんだりして利用されてるらしい。アリエスはしきりにクンクンしてまわっていた。雪に静まる前、秋の森を動き回っていた動物達の痕跡があるに違いない。熊棚は、木の上でどんぐりなどを食べた熊が、食べ終わった枝を次々におしりの下に敷いてゆき最後にそこで寛いだ跡なのだそうだ。大きな体で地道に木の実をモグモグやっている姿が目に浮かんで笑ってしまう。顔を合わせないから笑えるわけだけど。
白樺の木は油分が豊富で、生皮でも火をつけられ雪の上でも消えない。結構煙も出るが、嫌な匂いはひとつもしなかった。おおーっとみんなで見ていたら、自分が忘れられたと思ったか、アリエスが雪の上でブルドーザー踊りをして頑張っていた。顎を地面につけ、前足は使わずおしりを立てて後ろ足だけでゴリゴリ進む。ハイハイ、素敵なお姿ですこと。
来年の年賀状はコレかな・・・早っ
わだちを歩いて楽するヤツ。野生動物もそうらしい
ズボズボッ・・・と
何するにも笑顔です
「熊棚」、熊の食事のあと
こちらは弱そうなオオカミ
山ウルシ、近づいちゃダメ!
おぬしーわだちばっかり
怪獣登場っ
ツーン・・・怪獣だなんて怪獣だなんて
父子の前には神々の山
埋まって傾くヤツ。父ちゃんを・・・
救助しなきゃ・・・だよね?
到着!男の友情に(若干)感動
でもガイドさんについて行っちゃうよー
早く来なねー
ココにいるで
早くって言ったでしょ
白樺の木です
木の皮に着火可能
アタシにも注目してちょーだい
歩きながら、ガイドさんから色々なことを教わる。付近の山は、なんと死亡者数世界第2位だという。首都圏からハイキング気分で気軽にやってきて山へ入る人も多いらしい。想像以上に厳しい天気と切り立った断崖・・・。私達はガイドさんがいるからと安心しているが、山へ入った時のアリエスの一瞬の緊張感は山の神様や、厳しい自然の中息づく動植物、雪や土のエネルギーなどの混沌としたオーラに、戦慄が走るからか。すぐに山の空気に波長を合わせながら、いつもの笑顔でこちらに駆け寄ってくる。そんな時のアリエスはまさに、自然と私達の仲介者のようだ。アリエスを通じて、自分の鈍りきった五感では感知できない雰囲気を知る。
積雪の中で、木の根元にできる穴はウサギの住みかになったり、そこに熊がもぐりこんだりして利用されてるらしい。アリエスはしきりにクンクンしてまわっていた。雪に静まる前、秋の森を動き回っていた動物達の痕跡があるに違いない。熊棚は、木の上でどんぐりなどを食べた熊が、食べ終わった枝を次々におしりの下に敷いてゆき最後にそこで寛いだ跡なのだそうだ。大きな体で地道に木の実をモグモグやっている姿が目に浮かんで笑ってしまう。顔を合わせないから笑えるわけだけど。
白樺の木は油分が豊富で、生皮でも火をつけられ雪の上でも消えない。結構煙も出るが、嫌な匂いはひとつもしなかった。おおーっとみんなで見ていたら、自分が忘れられたと思ったか、アリエスが雪の上でブルドーザー踊りをして頑張っていた。顎を地面につけ、前足は使わずおしりを立てて後ろ足だけでゴリゴリ進む。ハイハイ、素敵なお姿ですこと。
来年の年賀状はコレかな・・・早っ
わだちを歩いて楽するヤツ。野生動物もそうらしい
ズボズボッ・・・と
何するにも笑顔です
「熊棚」、熊の食事のあと
こちらは弱そうなオオカミ
山ウルシ、近づいちゃダメ!
おぬしーわだちばっかり
怪獣登場っ
ツーン・・・怪獣だなんて怪獣だなんて
父子の前には神々の山
埋まって傾くヤツ。父ちゃんを・・・
救助しなきゃ・・・だよね?
到着!男の友情に(若干)感動
でもガイドさんについて行っちゃうよー
早く来なねー
ココにいるで
早くって言ったでしょ
白樺の木です
木の皮に着火可能
アタシにも注目してちょーだい
恒例の雪歩きに出かけた。「また行ってくるねー」なんて宣言していたら、日曜でさえ休めないアリ男が凄まじい執念を見せ、すれすれの時間配分でツアーに参加。なんとしてもアリエスと過ごしたいらしい。長野での出張仕事で、移動時間として許されている時間を充てるというウルトラC。お陰で全然寝ていないという状態だったが、体力に任せて歩ききったのだった。
昨年と同じガイドさんにお願いし、アリエスももはや匂いもかがないという慣れよう。はじめこそ山の雰囲気に感覚を研ぎ澄ましている様子だったが、すぐにリラックスして大好きな雪を味わっていた。
快晴に気温上昇でどうなることかと思ったけれど、すぐに雲が出てきて涼しい快適な日和に。アリエスの目や体温が心配だったので本当に良かった。練習してきたUVカットゴーグルは3秒しかもたなかったからな・・・
これまでは2-3時間のコースだったが今回は5時間。3月の重い180cmの積雪と結構なアップダウンで、アリエスにもいい運動だ。斜面では足を取られて沈みながらの奮闘となった。狭いところはガイドさんの後、2番手につけて歩き、遅れる私達まで戻っては走り去る。ひらけた場所に出ると一躍トップに走り出る。点になるほど遠くまで駆け、隊列が認識できなくなると速攻で帰ってきて無事を確認。ひとりずつ腿に鼻をすりつけ、手の下に入り込んでなでてもらう。すると笑顔で見上げて次の隊員チェックに移る。充実した仕事ぶりを見せるアリエスであった。
昼食はガイドさんお手製のうどん。装備の中に小さなシャベルがあって、雪で食卓を作る。掘りごたつ風に足元を掘って前にテーブルを固める。携帯座布団を並べてでき上がり!おーっすごい。おーっおいしい!アリエスにもランチを出して、みんなでワイワイ楽しかった。アリ男は見事に荷物持ちにされたが、中身はほとんどアリエスの水だ。しかしほとんど飲まず、見ていると時々雪を口にしているようだった。父ちゃん水係、母ちゃんうんち係。今度は水も充填できるアリ用リュックを背負わせることにしよう。自分のものは自分で、ね。
いやったあーっ。体がしなってる
ガイドさんとアリ男と。すでにニンマリ顔
モデル立ちするわよ
笑 笑笑笑
走笑いしとるな
ソリの父ちゃんを助けにゆく
フム・・・ウサギがいたな・・・
前足埋まってる
tree holeにはよく生き物がいるんだって
変な走り、指を開いて自前のかんじき?
こっちくるよね?
オオカミがゆく
何か聞こえる・・・
異常なかったらしい
おやつにかぶりつき。ガイドさんランチ準備中
えへへーペロッ
カラマツの松ぼっくり
父と子、はじめてのおつかい?
ソリにまとわりつくヤツ
盛り上がらないルーキーズ風・・・
ここ食卓ね
バラバラな男達
ハイハイ待ちますよ
おいしーっ
昨年と同じガイドさんにお願いし、アリエスももはや匂いもかがないという慣れよう。はじめこそ山の雰囲気に感覚を研ぎ澄ましている様子だったが、すぐにリラックスして大好きな雪を味わっていた。
快晴に気温上昇でどうなることかと思ったけれど、すぐに雲が出てきて涼しい快適な日和に。アリエスの目や体温が心配だったので本当に良かった。練習してきたUVカットゴーグルは3秒しかもたなかったからな・・・
これまでは2-3時間のコースだったが今回は5時間。3月の重い180cmの積雪と結構なアップダウンで、アリエスにもいい運動だ。斜面では足を取られて沈みながらの奮闘となった。狭いところはガイドさんの後、2番手につけて歩き、遅れる私達まで戻っては走り去る。ひらけた場所に出ると一躍トップに走り出る。点になるほど遠くまで駆け、隊列が認識できなくなると速攻で帰ってきて無事を確認。ひとりずつ腿に鼻をすりつけ、手の下に入り込んでなでてもらう。すると笑顔で見上げて次の隊員チェックに移る。充実した仕事ぶりを見せるアリエスであった。
昼食はガイドさんお手製のうどん。装備の中に小さなシャベルがあって、雪で食卓を作る。掘りごたつ風に足元を掘って前にテーブルを固める。携帯座布団を並べてでき上がり!おーっすごい。おーっおいしい!アリエスにもランチを出して、みんなでワイワイ楽しかった。アリ男は見事に荷物持ちにされたが、中身はほとんどアリエスの水だ。しかしほとんど飲まず、見ていると時々雪を口にしているようだった。父ちゃん水係、母ちゃんうんち係。今度は水も充填できるアリ用リュックを背負わせることにしよう。自分のものは自分で、ね。
いやったあーっ。体がしなってる
ガイドさんとアリ男と。すでにニンマリ顔
モデル立ちするわよ
笑 笑笑笑
走笑いしとるな
ソリの父ちゃんを助けにゆく
フム・・・ウサギがいたな・・・
前足埋まってる
tree holeにはよく生き物がいるんだって
変な走り、指を開いて自前のかんじき?
こっちくるよね?
オオカミがゆく
何か聞こえる・・・
異常なかったらしい
おやつにかぶりつき。ガイドさんランチ準備中
えへへーペロッ
カラマツの松ぼっくり
父と子、はじめてのおつかい?
ソリにまとわりつくヤツ
盛り上がらないルーキーズ風・・・
ここ食卓ね
バラバラな男達
ハイハイ待ちますよ
おいしーっ